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第5回乳がんに関する女性の意識調査

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9割近くの女性が乳がんに関心を持つ一方、自己検診は4割に留まり、昨年と大きな変化はなし

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報道発表資料 平成21年9月29日

NTTレゾナント株式会社
株式会社 三菱総合研究所

gooリサーチ結果(No.182)

第5回 乳がんに関する女性の意識調査

~9割近くの女性が乳がんに関心を持つ一方、自己検診は4割に留まり、昨年と大きな変化はなし。
高い関心を予防知識や自己検診の行動につなげる取り組みが今後も課題~

インターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」(*1)を共同で提供するNTTレゾナント株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:中嶋 孝夫)と株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:田中 將介)は、「gooピンクリボンキャンペーン2009」の一環で、「gooリサーチ」の女性登録モニター及びポータルサイト「goo」を利用する一般女性を対象に「第5回 乳がんに関する3万人女性の意識調査」を実施しました。有効回答者数は30代の女性を中心に33,795名でした。

前回の「『第4回 乳がんに関する2万人女性の意識調査』調査結果~40代以上でも、マンモグラフィ受診率は約半数、受診につながる取り組みが今後の課題~」(2008年10月28日発表)は、下記を参照ください。
URL: http://research.goo.ne.jp/database/data/000881/

総括

平成20年度、乳がん(乳房の悪性新生物)で亡くなった女性は11,797人*。
「日本人女性の20人に1人以上がかかる」という乳がんについて、約9割の女性が関心をもつ一方、自己検診**を実施している人は約4割にとどまり昨年に比べて大きな変化はなかった。

2005年から始めた本調査は今年で5回目となった。ちょうど本調査を始めた5年前、厚生労働省の乳がん検診及び子宮がん検診の見直し***が行われた。2009年、乳がん検診指針の対象である40歳以上の女性のマンモグラフィ受診率は平均55.4%。日本での乳がんの罹患率が40才代で急上昇するにもかかわらず、40歳以上の女性の検診未経験者(自己検診を含む)が約20%近く存在し、こちらについても5年前と大きな変化が見られなかった。

また、乳がん検診を受けない理由の1位は、「現在しこりや症状に異常が見られないから」であり、予防知識の欠如は変わっていない。乳がんへの高い関心を他人事ではなく、「自分が20分の1になる可能性がある」という自らの問題意識に変化させ、さらにその自覚を受診するという行動へいかに結びつけていくかが今後も大きな課題であり、その意識改革が乳がん征圧への大きな鍵となると考えられる。

*厚労省「人口動態統計平成20年確定数」
http://www.mhlw.go.jp/za/0903/a51/a51-01.pdf

**「自己検診」:
自分自身での触診や、ひきつれやへこみ、ただれなどの有無に関する視診を自分で行うこと。

***「老人保健事業に基づく乳がん検診及び子宮がん検診の見直しについて がん検診に関する検討会中間報告」平成16年3月 厚生労働省「がん検診に関する検討会」
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/04/s0426-3.html

《 補足 》

(*1)【 gooリサーチ 】 http://research.goo.ne.jp/
ポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナントと、日本のリーディングシンクタンクである三菱総研の調査企画力、コンサルティング力が融合した、高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスです。携帯電話でアンケートに答える 「gooリサーチ・モバイル」モニター(11.5万人)、キーパーソンのビジネスマンを中心とする「gooリサーチ・ビジネス」モニター(7.6万人)、団 塊世代・シニア層、ならびに若年層を中心とした郵送調査手法で回答する「郵送調査専属モニター」(3.5万人)を含め、311万人の登録モニターを擁し、 消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応しています。 (モニターの人数はいずれも2009年9月現在)

<gooリサーチに関するお問合せ先>

NTTレゾナント株式会社 ビジネスプラットフォーム事業部 リサーチ部門
(Tel) 03-6703-6660、(FAX) 03-5476-2582、(E-mail)research@goo.ne.jp
NTTレゾナント株式会社 メディア事業部 広報担当
(Tel) 03-6703-6250、(E-mail) pr@nttr.co.jp

<本調査に関するお問合せ先>

株式会社三菱総合研究所 経営企画部・広報グループ
(Tel) 03-3277-0003、(Fax) 03-3277-3490、(E-mail) ccd-mg@mri.co.jp
NTTレゾナント株式会社 メディア事業部 広報担当
(Tel) 03-6703-6250、(E-mail) pr@nttr.co.jp

本資料は、「厚生労働記者会」「厚生日比谷クラブ」「総務省記者クラブ」「情報通信記者会」「NTTコーポレートニューズルーム」に配布しております。

調査結果について

1. 調査対象 gooリサーチモニター、「goo」を利用の一般女性
2. 調査方法 公開型アンケート
3. 調査期間 平成21年9月3日(木)~平成21年9月10日(木)
4. 有効回答者数 33,795名
5. 回答者の属性 【年代別構成】
19歳以下1.3%、20-24歳 6.7%、25-29歳 14.4%、30-34歳 20.5%、35-39歳 20.5%、40-44歳 15.1%、45-49歳 10.8%、50-54歳5.5%、55-59歳 2.9%、60歳以上 2.4%

【職業別構成】
公務員2.2%、経営者・役員0.5%、会社員28.4%、自営業2.8%、自由業1.7%、専業主婦34.8%、パート・アルバイト20.4%、学生4.1%、その他5.1%

調査結果データ

(1) 9割近くの女性が乳がんについて関心あり。

「あなたは乳がんについて関心はありますか。」という質問に、「非常に関心がある(35.1%)」+「関心がある(53.9%)」合計89.0%と約9割の女性が「乳がん」に関心があるという結果となっている。

乳がんへの関心のグラフ

(2) 乳がん検診を受けたことがない人は39%、自己検診を実施している人は40%

乳がん検診を全く受けたことのない人の割合は39.2%と依然低く、しかも5年前に比べると16.1%減少している。最も増えた受診率はマンモグラフィで17.2%増加している。しかしながら、自己検診を実施している人は40.4%と依然過半数を割っている。

実際に受けたことがある乳がん検診のグラフ

(3) 40歳以上のマンモグラフィ経験者は半数程度。

厚生労働省のマンモグラフィ指針対象である40歳以上の受診率は平均で55.4%と5年前と比べると一定の増加傾向が伺えるが、依然半数程度に留まる。また、40歳以上の乳がん検診未経験者が約20%近く存在しているのも事実である。こちらの結果については5年前とあまり大きな変化が見られなかった。

40歳以上のマンモグラフィー経験者のグラフ
40歳以上の検診未経験者のグラフ

(4) 検診を受けない理由は5年連続「現在しこりや症状に異常が見られないから」

乳がん検診の検診を受けない理由としては、「現在しこりや症状が見られないから」「検診をする機会がないから」など、乳がんに関する予防知識の欠如が伺える。

乳がん検診を受けない理由のグラフ

(5) 乳がん受診率アップの鍵は検診費用

どのような環境であれば乳がん検診を「受けに行こう」と感じるか?という問いに対し、「検診価格が安いこと」と回答する人が全体の74.5%、「健康保険を使って受けられること」58.9%と次に続き、検診費用が受診者にとってネックになっていることは否めない。

どのような環境であれば乳がん検診を「受けやすい」または「受けに行こう」と感じますか?のグラフ

(6) 乳がんの罹患率、死因に関する認知度が低い。

乳がんが「自分で発見できる病気だ」という事や、「早期発見だと治るかの可能性が高い」というプラスにとらえられる基礎知識に関しての認知度は高いが、「日本人女性の20人に1人以上がかかる」(32.3%)や「30-64歳の女性がん患者の死亡原因トップである」(22%)という罹患率や30歳以上の女性の死因トップというに厳しい現状に対する認知度は依然低いことが浮き彫りとなった。予防教育と乳がん罹患の現状について啓発普及を広く進める必要がある。

乳がんに関する知っている情報のグラフ

NTTコム リサーチは、平成24年10月1日にエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社からNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社へ事業譲渡され、平成25年12月9日にgooリサーチより名称変更いたしました。gooリサーチの調査結果(共同調査含む)等についてはこちらまでお問合せください。

この調査結果の単純集計を無料にて提供しています。

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