第10回：地上デジタルテレビ放送に関する調査

この「アンカーリサーチ with goo」では、gooリサーチと japan.internet.com が共同で、注目されているテーマについて定期的にアンケートを行い、その結果を発表していく。

今回は「地上デジタルテレビ放送に関する調査」の結果をレポートする。今回は第10回目にあたるため、通常のレポートと変えて4月にレポートした第1回の調査結果と比較する。

調査は、東京23区、名古屋市、大阪市に住む、10代から50代以上の男女合わせて1,084人を対象に、12月13日〜16日まで実施。男女比率は男性：43.4％、女性：56.6％。年齢層は10代：3.0％、20代：25.8％、30代：42.0％、40代：21.3％、50代以上：7.9％。地域比率は実際の人口比率に基づき、東京23区：63.4％、大阪市：20.0％、名古屋市：16.6％で調査した。

調査結果について

■全体の約7割が「見たい」

地上デジタルテレビ放送の視聴意向は、「見たい」が第1回より5.3ポイント減少して74.2％。「見たくない」は17.3％。また、現在の視聴者は2.7ポイント増加して8.5％だった。今回の調査で視聴意向は減少たが、依然として全体の約7割が「見たい」と答え、視聴者も徐々に増加していることから、地上デジタルテレビ放送に対する視聴意向は上昇傾向にある。

地上デジタルテレビ放送で提供されるコンテンツやサービスのうち、利用意向が最も高かったのは「電子番組表」で73.4％。その他「リモコン操作によるクイズ番組や投票への参加」（60.1％）、「データ放送」（57.8％）と続いた。

■対応機器は5万円未満で済ませたい―81.6％

受信機などを購入して地上デジタルテレビ放送を「見たい」と回答した人は、第1回より若干減少して34.3％、「見たくない」は1.7ポイント増加して10.9％。また「どちらともいえない」は1.2ポイント減少したが依然53.2％だった。

地上デジタルテレビ放送対応のテレビやチューナーを購入するのに、支出できる金額は「5万円未満」が3.2ポイント増加して81.6％。次いで第1回より若干減少して「5万円〜10万円未満」が11.8％、「10万円〜20万円」が2.9ポイント減少して3.6％だった。対応機器の購入は5万円未満で済ませたい、という考えが第1回から引き続き強い。

■対応機器の購入は、アナログ放送終了に合わせて

対応機器の購入予定がある人は第1回より若干増加して5.4％。そのうち「対応テレビを購入予定」の人は3.2％、「対応チューナーを購入予定」の人は2.2％だった。ちなみに「3か月以内に購入する予定がない」は3.9ポイント減少したが75.5％、「わからない」は19.1％と、過半数の人は対応機器の購入予定がないということがわかる。

対応機器の購入予定がない人（938人）に、購入検討時期を質問したところ、第1回と同様に「アナログ放送が終了する2011年頃」（33.9％）がトップ。その他「3〜4年後」14.9％、「5〜6年後」9.8％と続いた。アナログ放送が終了するのに合わせて対応機器を購入し、それまではアナログ放送でテレビを視聴する傾向が強いようだ。

■ケーブルテレビでの視聴、東京と大阪でトップ

現在、地上デジタルテレビ放送を視聴している92人に、視聴形態を尋ねたところ、「ケーブルテレビ」が14ポイント増加して57.6％と依然としてトップ。その他「チューナー内蔵型テレビ」が1.4ポイント増加して30.4％、「対応チューナーをテレビに接続」は16.5ポイント減少して10.9％。

ケーブルテレビで視聴するのは、東京23区や大阪市において最も多い視聴形態であり、東京23区：63.9％、大阪市：55.6％という結果を得ている。

■視聴者全体の半数、地上デジタル放送に「満足」

最後に地上デジタルテレビ放送の満足度は、「満足」が若干増加して12.0％、「どちらかといえば満足」は4.1ポイント増加して38.0％で、現在の視聴者の半数の人が、今の地上デジタル放送に満足していることがわかった。

次回のアンカーリサーチ with goo では、「携帯電話買い替えニーズに関する調査」の第11回目をレポートする。（調査協力：japan.internet.com）