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ゲーム機・パソコンを利用した自己学習に関する調査結果

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ニンテンドーDSを利用して学習をしている人は、約5人に1人

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gooリサーチ と 慶應義塾大学 による共同企画調査

goo、慶應義塾大学

報道発表資料 平成20年6月17日

NTTレゾナント株式会社
慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構

【gooリサーチ・慶應義塾大学共同調査】

ゲーム機・パソコンを利用した自己学習に関する調査結果

~ニンテンドーDSを利用して学習をしている人は、約5人に1人~

インターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」(*1)を提供するNTTレゾナント株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:和才 博美)と慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構(東京都港区、塾長:安西 祐一郎、以下DMC機構)は、全国のgooリサーチ登録モニターを対象にゲーム機・パソコンを利用した自己学習に関する調査を実施しました。

本調査は、DMC機構が日本イーラーニングコンソシアム(東京都中央区、会長:小松 秀圀、以下eLC(*2))の協力を得て、NTTレゾナントと共同で調査の企画・設計・分析を行ったものです。

今回の調査結果により、近年、個人が基礎学習能力の向上に取り組むようになり、その学習ツールとしてニンテンドーDS(以下DS)など、ゲーム機やパソコンを利用するようになったことがわかります。また、パソコン学習の1つである、インターネット・イントラネットを利用した「eラーニング」については、学習方法の自由度が高いことや、学習レベルの調節、把握ができることなどに関して、肯定的な意見を多数得ていることがわかりました。それに対し、学習意欲が向上する、資格取得に近づくという意見は少数でした。

尚、本調査結果は、2008年7月出版予定のeラーニング白書(日本イーラーニングコンソシアム編 出版社:東京電機大学出版局)に掲載される予定です。

総括

有効回答者1,063名のうち、DSを利用して学習をしている人は20.1%、パソコン(非ネットワーク接続)を利用して学習をしている人は10.8%となりました。その学習分野については、「語学」が60.2%と最も多く、次いで、脳の鍛錬・活性化を目的とする「脳力」44.0%、「漢字」26.0%という順になりました。近年、個人が基礎学習能力の向上に取り組むようになり、その学習ツールとしてゲーム機やパソコンを利用するようになったことがわかります。

個人的な学習でのeラーニング受講経験があると回答した人は21.5%、勤務先の企業(団体)、在学中の学校がeラーニングによる研修・学習を実施していると回答した人は24.5%となりました。eラーニング受講経験者にその学習効果を尋ねたところ、個人的な学習でのeラーニング受講では、「効果がある」という肯定的な意見は6割を超え、会社(団体)・学校でのeラーニング受講では8割を超えました。

また、会社(団体)・学校でのeラーニング受講者に、eラーニングによる研修・学習のメリットを尋ねたところ、学習方法の自由度が高いことや、学習レベルの調節、把握ができることなどに関して、肯定的な意見を多数得ていることがわかりました。それに対し、学習意欲が向上する、資格取得に近づくという意見は少数でした。

調査結果のポイント

(1) 「DS」を利用して学習をしている人は、約5人に1人。パソコンでの学習はその半数

「eラーニング以外で、電子機器を利用して学習(語学など)をしていますか」と尋ねたところ、約3割の人がゲーム機やローカル環境のパソコンを利用して学習をしていることがわかった。中でも回答者の5人に1人が「DS」を利用して学習をしていると回答しており、「DS」の普及率の高さがうかがえた。また、次いで「パソコン(非ネットワーク接続)」が多く、約1割の人がローカル環境でのパソコンによる学習をしていることがわかった。

(2) 学習分野は「語学」が60.2%と圧倒的。

また、その学習分野については、「語学」が60.2%と最も多かった。次いで、脳の鍛錬・活性化を目的とする「脳力」44.0%、「漢字」26.0%という順になった。
近年、個人が基礎学習能力の向上に取り組むようになり、その学習ツールとしてゲーム機やパソコンを利用するようになったことがわかる。

(3) 個人的な学習でのeラーニング受講経験者は約20%。eラーニング研修・学習を実施している企業(団体)・学校は、約25%。

個人的な学習でのeラーニング受講経験があると回答した人は21.5%、勤務先の企業(団体)、在学中の学校がeラーニングによる研修・学習を実施していると回答した人は24.5%となった。職位別に勤務先の企業(団体)、在学中の学校でのeラーニングによる研修・学習の実施率をみると、【パート・アルバイト】では5.5%と最も少なく、eラーニングによる研修・学習がほとんど実施されていないことがわかった。

(4) 学習効果があると評価した人は、個人的な学習でのeラーニング受講経験者では6割以上、企業(団体)・学校でのeラーニングによる研修・学習受講者では8割以上。

学習効果については、個人的な学習でのeラーニング受講経験者の6割以上の人が、学習効果があったと答えた。また、企業(団体)・学校でのeラーニングによる研修・学習受講者では8割以上の人が、学習効果があったと答えた。

(5) eラーニングのメリットとして、学習時間・場所が自由であることに高い評価。

会社(団体)・学校でのeラーニング受講者に、eラーニングを用いた研修・学習のメリットを尋ねたところ、「学習時間・場所が自由である(83.7%)」「繰り返し学習をすることができる(34.8%)」という学習方法の自由度が高いことへの肯定的な意見と、「自分のレベルにあった学習プログラムを受けることができる(22.3%)」「自身の学習進捗・レベルが把握しやすい(22.3%)」という学習レベルの調節、把握ができることへの肯定的な意見が多かった。そこから、eラーニングによる学習方法に関しては高い満足度を得ている。

一方、eラーニングのメリットとして、「学習意欲が高まる(6.5%)」「従来の方法に比べて、理解度が向上する(10.3%)」「資格取得につながる(9.8%)」に関しては肯定的な意見が少なかった。また「昇給や昇進に直結する(2.7%)」が最も少なく、現時点では企業の人事制度とeラーニングによる研修・学習との連動が弱いことがうかがえる。

《 補足 》

(*1)【 gooリサーチ 】 http://research.goo.ne.jp/
ポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナントと、日本のリーディングシンクタンクである三菱総研の調査企画力、コンサルティング力が融合した、高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスです。携帯電話でアンケートに答える 「gooリサーチ・モバイル」モニター(8.1万人)、キーパーソンのビジネスマンを中心とする「gooリサーチ・ビジネス」モニター(5.3万人)、団塊世代・シニア層、ならびに若年層を中心とした郵送調査手法で回答する「郵送調査専属モニター」(3.4万人)を含め、208万人の登録モニターを擁し、消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応しています。(モニターの人数はいずれも平成20年4月現在)

(*2)【日本イーラーニングコンソシアム】
特定非営利活動法人日本イーラーニングコンソシアム(略称eLC)は、eラーニングの普及促進を目的に、発足した団体です。標準化の推進活動やガイドラインの作成に加え、eラーニング関連の情報提供、eラーニング・システムの構築や運営管理に関する教育、 eラーニング・システム及びコンテンツに関する標準化の認定、 などを活動の柱としています。eラーニングの成果を最大限に生かすためのノウハウの開発、情報の発信をめざしています。

<本発表資料に関するお問合せ先>

NTTレゾナント株式会社 ポータル事業本部 広報
(Tel) 03-5224-5500、(E-mail) pr@nttr.co.jp

慶應義塾大学広報室
(Tel) 03-5427-1541、(E-mail)m-koho@adst.keio.ac.jp

<gooリサーチに関するお問合せ先>

NTTレゾナント株式会社 ポータル事業本部 リサーチグループ
(Tel) 03-5224-5380、(FAX) 03-5224-5201、(E-mail)research@goo.ne.jp

NTTレゾナント株式会社 ポータル事業本部
(Tel) 03-5224-5500、(E-mail) pr@NTTr.co.jp

調査概要

1. 調査対象 gooリサーチ・消費者モニター
2. 調査方法 非公開型インターネットアンケート
3. 調査期間 平成20年2月22日(金)〜平成20年2月25日(月)
4. 有効回答者数 1,063名
5. 回答者の属性 【男女内訳】:
男性50.05%、女性49.95%

【職業・役職】:
役員・取締役以上2.92%、部長・課長クラス/教授・準教授クラス8.75%、主任・係長クラス/講師・助手クラス10.25%、一般社員クラス27.19%、契約社員・派遣社員8.00%、パート・アルバイト13.73%、学生25.96%、その他3.20%

調査結果データ

1.eラーニング以外の、電子機器を利用した「学習」について

(1) DSを利用して学習をしている人は、約5人に1人

eラーニング以外の、電子機器を利用した「学習」について尋ねたところ、「特にしていない」が約7割で最も多かった。利用して学習をしている人の中では、「DS」を利用して学習をしていると答えた方が20.1%、次いで「パソコン(非ネットワーク接続)」と答えた人が10.8%という結果となった。【図1】

【図1】eラーニング以外の、電子機器を利用した「学習」について(n=1,063) ※複数回答

【図1】eラーニング以外の、電子機器を利用した「学習」についてのグラフ

(2) 学習分野は「語学」が60.2%と圧倒的

eラーニング以外で、電子機器を利用して「学習」をしている人に、その学習分野について尋ねたところ、「語学」が60.2%と最も多かった。次いで「脳力」44.0%、「漢字」26.0%という順となった。【図2】

【図2】その学習分野について(n=327) ※複数回答

その学習分野について(n=327) ※複数回答のグラフ

2.個人的な学習とeラーニングについて

(1) 個人的な学習でのeラーニング受講経験者は約2割

個人的な学習でeラーニングを利用しているかどうか尋ねたところ、「現在利用している」が6.5%、「現在利用していないが、過去に利用したことがある」が15.0%となり、約2割の人が個人的な学習でeラーニングの受講経験があることがわかった。【図3】

【図3】個人的な学習でのeラーニング利用について(n=1,063)

【図3】個人的な学習でのeラーニング利用について(n=1,063)のグラフ

(2) 学習効果について肯定的な評価をした人は6割以上

個人的な学習でのeラーニング受講経験者に、その学習効果について尋ねたところ、「ある程度効果がある」が55.7%で最も多く、「大きな効果がある」の6.1%と合わせると、学習効果について肯定的な意見は6割を超えた。【図4】

【図4】個人的な学習でのeラーニングの学習効果について(n=228)

【図4】個人的な学習でのeラーニングの学習効果について(n=228)のグラフ

3.企業(団体)・学校での研修・学習とeラーニングについて

(1) eラーニング研修・学習を実施している企業(団体)・学校は、約25%

勤務先の企業(団体)、または在学中の学校でのeラーニングによる研修・学習の実施状況について尋ねたところ、「実施している」17.3%と、「実施しているが受講していない」7.2%を合わせると24.5%となり、全体の約4分の1を占めている。【図5】

【図5】企業(団体)・学校での、eラーニング実施状況について(n=1,063)

【図5】企業(団体)・学校での、eラーニング実施状況についてのグラフ

また、職位別にみると、【パート・アルバイト】では「実施している」0.7%と、「実施しているが受講していない」4.8%を合わせて5.5%と最も少なく、eラーニングによる研修・学習がほとんど実施されていないことがわかった。【図6】

【図6】職位別にみた、企業(団体)・学校でのeラーニング実施状況について(n=1,063)

【図6】職位別にみた、企業(団体)・学校でのeラーニング実施状況についてのグラフ

(2) 学習効果があると肯定的な評価をした人は8割以上

企業(団体)・学校が実施するeラーニングによる学習効果について尋ねたところ、「ある程度効果がある」が77.7%で最も多く、「大きな効果がある」の3.8%と合わせると、学習効果について肯定的な意見は8割を超えた。【図7】

【図7】企業(団体)・学校が実施するeラーニングによる学習効果について(n=184)

【図7】企業(団体)・学校が実施するeラーニングによる学習効果についてのグラフ

(3) eラーニングのメリットとして、学習時間・場所が自由に選べることへの評価は8割以上

eラーニングによる研修・学習のメリットについて尋ねたところ、「学習時間・場所が自由である(好きなときに、自分のペースで受講できる)」が83.7%、次いで「繰り返し学習をすることができる」34.8%と、学習方法の自由度が高いことへの評価が高いことがわかった。加えて、「自分のレベルにあった学習プログラムを受けることができる」「自分の学習進捗・レベルが把握しやすい」がともに22.3%と、自分の学習レベルに合わせながら学習できる点についても評価されていることがうかがえる。【図8】

【図8】eラーニングによる研修・学習メリットについて(n=184) ※複数回答

【図8】eラーニングによる研修・学習メリットについて(n=184) ※複数回答のグラフ

(4) eラーニングによる研修・学習費を全額負担している企業(団体)・学校は、7割以上

eラーニングによる研修・学習の費用負担について尋ねたところ、「全額会社(団体)・学校負担」が74.5%と最も多かった。【図9】

【図9】eラーニングによる研修・学習の費用負担について(n=184)

【図9】eラーニングによる研修・学習の費用負担について(n=184)のグラフ

(5) 過去1年間で1万円未満を負担した人が、約7割

eラーニングの費用を自己負担している人に、過去1年間におけるeラーニングによる研修・学習に負担した費用を尋ねたところ、「1万円未満」が70.2%と最も多く、次に「1万円以上3万円未満」が17.0%で続いた。【図10】

【図10】過去1年間におけるeラーニングによる研修・学習に負担した費用について(n=47)

【図10】過去1年間におけるeラーニングによる研修・学習に負担した費用についてのグラフ

(6) 今後のeラーニング研修について肯定的な評価は約4割

今後のeラーニング研修について尋ねたところ、「現在の行われている研修の割合を維持してほしい」が35.9%で最も多く、「すべての研修ではないが、eラーニングを利用した研修の割合を増やしてほしい」がほぼ同割合の32.6%で続いた。また、「すべての研修でeラーニングを利用した研修を導入してほしい」という意見も6.5%あった。【図11】

【図11】今後のeラーニング研修について(n=184)

【図11】今後のeラーニング研修についてのグラフ

NTTコム リサーチは、平成24年10月1日にエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社からNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社へ事業譲渡され、平成25年12月9日にgooリサーチより名称変更いたしました。gooリサーチの調査結果(共同調査含む)等についてはこちらまでお問合せください。

この調査結果の単純集計を無料にて提供しています。

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