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現代日本人の『楽しさ』の意識に関するアンケート

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年代別格差の再確認、高齢化社会で重要性が高まる「受動的な楽しさ」

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報道発表資料 平成17年12月8日

gooリサーチ結果 (No.95)

現代日本人の『楽しさ』の意識に関するアンケート

~年代別格差の再確認、高齢化社会で重要性が高まる「受動的な楽しさ」~

国内最大級のインターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」(*1)を共同で提供するNTTレゾナント株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:資宗 克行)と株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、取締役社長:谷野 剛)は、「gooリサーチ」登録モニターを対象に、現代人の『楽しさ』の意識に関するアンケート調査を実施しました。

有効回答者数30,456名のうち、食べ物、飲み物、飲食すること(以下「食事」)に『楽しさ』を感じるという回答が57.5%、次いで人との「コミュニケーション」に『楽しさ』を感じるという回答が53.9%と、他の『楽しさ』と差をつけて上位を占めました。「食事」「コミュニケーション」の、どちらにも共通しているのが他者と関わりを持つ場面を持っていることであり、回答者の多くが他者との交流関係を大切にしていることが分かります。

男女別では、男性が「コミュニケーション」、「買い物」、「イベント」に『楽しさ』を感じる割合が相対的に高く、女性では「季節感」、「仕事」、「自己表現」に『楽しさ』を感じることが強い傾向がみられます。

一方、年齢別では高齢になるほど「季節感」や「日常」に楽しさを感じ、逆に若いほど「食事」や「イベント」に『楽しさ』を感じる傾向があり、男女、年齢などにより『楽しさ』に求めるものに特徴があることが分かります。

総括

今回の調査結果により、現代の日本人がどのようなものに『楽しさ』を感じているかについて、その傾向を見ることができました。「コミュニケーション」、「食事」は年齢、性別、年収などに関係なく、共通して『楽しさ』を感じることの上位を占め、身近な人とのつながりや食事を通してのコミュニケーション、食の「場」などに『楽しさ』を感じていることが分かりました。

一方、現代の日本人の『楽しさ』の感じ方は、特に年齢により異なることが分かりました。「季節感」、「日常」、「仕事」など受動的な要素の強いものごとには相対的に年齢が高いほど『楽しさ』を感じる傾向が強く、逆に「イベント」や「買い物」など能動的な要素の強いものごとには若いほど『楽しさ』を感じる傾向は強くなっています。また、「自己表現・自己研鑽」といった自分自身に関わることは、若い10代や年代の高い60代、70代ほど『楽しさ』を感じる傾向が強く、こうした全年代に共通した『楽しさ』と年代によって異なる『楽しさ』の感じ方を勘案した取り組みを行っていくことが、今後の高齢化社会のあり方を考える上では重要になってくると考えられます。

調査結果のポイント

(1) 現代人の『楽しさ』の意識

現代人が何に『楽しさ』を感じているかについては、図1に示すように「自分⇔他人」、「能動⇔受動」の軸でマップして10項目の『楽しさ』(買い物、イベント、等)を抽出し、それぞれに対する『楽しさ』の感じ方を調査しました。

図1 『楽しさ』のポジショニング・マップ

図1 『楽しさ』のポジショニング・マップ

調査結果では、57.5%が、「食事」(「食べ物、飲み物、飲食すること」)に『楽しさ』を感じ、53.9%が「人とのコミュニケーション」に『楽しさ』を感じる」としており、「食」や「交流」により強く『楽しさ』を感じていることが分かります。これに「イベント」、「買い物」、「自己表現・自己研鑽」といった活動、「季節感」という場の楽しさが続いています。この結果から、回答者の多くにとって、自分を高め、人と交流しながら、活動したり、場や環境を楽しむことが「楽しみ」の基本となっていることがわかります。

(2) 全年代に共通した『楽しさ』、年代により異なる『楽しさ』

現代の日本人の『楽しさ』について、「コミュニケーション」と「食事」の2つが各年代、男女共通の『楽しさ』として位置付けることができます。いずれも年代別に見て全ての年代で約2割が『楽しさ』を感じるとしており、『楽しさ』を感じることの第1位、第2位となっています。一方、年齢、性別、年収などの違いによる『楽しさ』の感じ方の違いについては、特に年齢の違いによる『楽しさ』の変化が顕著で、高齢層になると「季節感」に『楽しさ』を感じる比率が増加し、同様に「日常」、「仕事」も高齢層ほど『楽しさ』を感じる比率は高い傾向があります。逆に「イベント」は若年層ほど『楽しさ』を感じる比率が高い傾向が見られます。

全般的には高齢者ほど受動的なものごとに、若いほど能動的なものごとに『楽しさ』を感じる傾向が強くなることがわかりました。この調査結果は、今後の高齢化時代に、高齢者にとって楽しい社会の実現を考える上で一つの示唆を提供するものと思われます。

《 補足 》

(*1)【 gooリサーチ 】http://research.goo.ne.jp/
ポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナントと、日本のリーディングシンクタンクである三菱総研の調査企画力、コンサルティング力が融合した、高品質で付加価値 の高いインターネットリサーチ・サービスです。携帯電話でアンケートに答える 「gooリサーチ・モバイル」モニター(5.0万人)、キーパーソンのビジネスマンを中心 とする「gooリサーチ・ビジネス」モニター(3万人)、団塊世代、シニア層を中心と した郵送調査手法で回答する「郵送調査専属モニター」(7千人)を含め、30万人の登 録モニターを擁し、消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応しています。(モニターの人数はいずれもH17年12月現在)

<gooリサーチに関するお問合せ先>

株式会社三菱総合研究所 産業・市場戦略研究本部 産業戦略研究グループ
(Tel) 03-3277-0557、(Fax) 03-3277-0545、(E-mail) akinobu@mri.co.jp
株式会社三菱総合研究所 Eリサーチグループ
(Tel) 03-3277-0719、(Fax) 03-3277-0523、(E-mail) e-res@mri.co.jp
株式会社三菱総合研究所広報部広報グループ
(Tel) 03-3277-0003(Fax) 03-3277-3490、(E-mail) ccd-mg@mri.co.jp

<本調査およびgooリサーチに関するお問合せ先>

NTTレゾナント株式会社 ポータル事業本部 リサーチグループ
(Tel) 03-5224-5380、(FAX) 03-5224-5201、(E-mail)research@goo.ne.jp
NTTレゾナント株式会社 ポータル事業本部 広報グループ
(Tel) 03-5224-5500、(E-mail) pr@nttr.co.jp

調査概要

1. 調査対象 「gooリサーチ」登録モニターおよびgooユーザ
2. 調査方法 「gooリサーチ」を利用したWebアンケート調査
3. 調査期間 平成17年9月14日(水)〜平成17年9月22日(木)
4. 有効回答者数 30,456名
5. 回答者の属性 【男女内訳】
男性57.3% 女性42.2% (性別不詳 0.5%)

【年代別構成】
10代 1.5%、20代 23.8%、30代 40.3%、40代 23.6%、50代 7.9%、60代 2.0%、70代 0.4%、(年代不詳 0.5%)

調査結果データ

1. 現代人の『楽しさ』の意識

(1) 「食」と「交流」に過半数の人が『楽しさ』を感じている

本調査では前記のとおり、『楽しさ』を「自分⇔他人」および「能動的(参加、活動を楽しむ)⇔受動的(「場」、環境を楽しむ)」の2軸で捉え、現代人が求める『楽しさ』について調査しました。

調査の結果、57.5%が「食べ物、飲み物、飲食すること」に『楽しさ』を感じ、53.9%が、人との「コミュニケーション」に『楽しさ』を感じるとしており、「食」や「交流」に、より強く『楽しさ』が感じられていることが分かります。また、「食」と同様、「イベント的なこと」、「買い物」、「自己表現・自己研鑽」といった比較的能動的なことに『楽しさ』を感じる傾向が見られる一方、「季節感」といったやや受動的なことにも29.9%の人が『楽しさ』を感じています【図2】。

【図2】現代人が求める『楽しさ』(複数選択)(n=30,456)

【図2】現代人が求める『楽しさ』(複数選択)

(2) 季節感は「イベント」や「食」を通して楽しむ

「季節感」に関しては、全体の3割弱にあたる、29.9%が『楽しさ』を感じると回答しています。季節感に関わる『楽しさ』については、お花見、紅葉や花火といったイベント的な『楽しさ』の回答が多く、特にお花見、紅葉には65.4%の人が『楽しさ』を感じています。また、45.4%の人が旬の食べ物に『楽しさ』を感じており、「イベント」や「食」を通して季節感を楽しんでいることが分かります【図3】。

【図3】季節感に関連しての現代人の『楽しさ』の意識(複数選択)(n=9,100)

【図3】季節感に関連しての現代人の『楽しさ』の意識(複数選択)

(3) コミュニケーションは圧倒的に親しい友人や家族等身近な人に『楽しさ』を感じている

全体の54.0%がコミュニケーションを楽しいとしていますが、その中で91.2%が親しい友人や家族等、身近な人とのコミュニケーションに『楽しさ』を感じています。その一方で、インターネットを通じた不特定の相手とのコミュニケーションに『楽しさ』を感じている人は11.7%と低い割合となっています。また、19.3%の人がペット等生き物との交流に『楽しさ』を感じている点も注目され、やはり身近なコミュニケーションが『楽しさ』の鍵と考えられます【図4】。

【図4】コミュニケーションに関連しての現代人の『楽しさ』の意識(複数選択)(n=16,428)

【図4】コミュニケーションに関連しての現代人の『楽しさ』の意識(複数選択)

(4) 自分の興味あることを通して自己表現、自己研鑽に取り組む

全体の31.3%の人が『楽しさ』を感じるとした「自己表現、自己研鑽」については、そのうち57.0%の回答者が自分の興味あることで知識や専門性を高めることに『楽しさ』を感じています。また、33.2%の人が趣味や芸術的活動・創作活動を通して自己表現等を行うことを楽しいとしており、自分が興味あること、好きなことが『楽しさ』の重要な要件となっていると考えられます【図5】。

【図5】自己表現・自己研鑽に関連しての現代人の『楽しさ』の意識(複数選択)(n=9,544)

【図5】自己表現・自己研鑽に関連しての現代人の『楽しさ』の意識(複数選択)

(5) 「食」は交流と場と料理が『楽しさ』の決め手

全体の57.5%が『楽しさ』を感じると回答した「食」については、そのうち67.0%の回答者が友人や家族等身近な人と交流をもった「食」に『楽しさ』を感じています。また、51.0%がその場の雰囲気に、43.7%が料理の味を楽しんでいます。一方で体に良いものや健康によいものを食べることに『楽しさ』を感じる人は6.4%と限られていて、『楽しさ』という観点からは食を通しての交流や場の雰囲気、そして料理そのものが『楽しさ』の決め手となっていることが分かります。【図6】。

【図6】「食」に関連しての現代人の『楽しさ』の意識(複数選択)(n=17,525)

【図6】「食」に関連しての現代人の『楽しさ』の意識(複数選択)

(6) 「買い物」は場を楽しむか、ネットショッピングを楽しむ

「買い物」に『楽しさ』を感じる人は全体の約3分の1の32.8%で、そのうちの約4割が「買い物」をする「場・空間」(40.5%)や、「ネットショッピング」(40.82%)に『楽しさ』を感じています。また、買い物に伴うおまけなどの「オプション(24.6%)、アトラクション(21.7%)、オークション(21.2%)など、買う行為だけでなく、プラス・アルファの機能に関して『楽しさ』を感じています【図7】。

【図7】買い物に関連しての現代人の『楽しさ』の意識(複数選択)(n=9,990)

【図7】買い物に関連しての現代人の『楽しさ』の意識(複数選択)

(7) 日常は趣味に興じるか、あまり何もせず過ごすことが楽しい

日常生活を『楽しさ』と感じる人は、全体の14.2%と相対的に低い割合となっていますが、後述するように高齢者になるほど、「日常」に『楽しさ』を感じる比率は高くなります。

「日常」に『楽しさ』を感じる回答者のうち、54.2%が趣味に興じることに『楽しさ』を感じ、また、「ボーッとして過ごす」(40.3%)、「テレビ・ビデオ・DVDを見る」(36.4%)、「寝る」(32.0%)など、特に何か特別なことをすることもなく過ごすことに『楽しさ』を感じています【図8】。

【図8】日常に関連しての現代人の『楽しさ』の意識(複数選択)(n=4,324)

【図8】日常に関連しての現代人の『楽しさ』の意識(複数選択)

(8) イベントはコンサート、ライブか、旅行に『楽しさ』を感じている

回答者の36.3%が『楽しさ』を感じるとしている「イベント」については、「イベントに楽しみを感じる」と回答した人の46.4%が温泉などの近場の旅行を楽しいとし、43.4%がコンサート、ライブなど音楽を聴きに行くことを楽しいとしています。また、海外旅行など遠方への旅行は37.9%が『楽しさ』を感じており、遊園地(31.0%)や演劇(19.3%)などがこれに続きます。近場の温泉でゆっくりするか、コンサートで盛り上がるかといったイベントの『楽しさ』傾向は、年齢構成により変わってくることが分かります【図9】。

【図9】イベントに関連しての現代人の『楽しさ』の意識(複数選択)(n=11,044)

【図9】イベントに関連しての現代人の『楽しさ』の意識(複数選択)

(9) 『楽しさ』を感じる仕事は、やりがいがあって、役に立ち、自分がきちんと評価されている仕事

仕事に『楽しさ』を感じる人は全体の1割弱にあたる9.8%で、そのうち『楽しさ』を感じる仕事は、「仕事のやりがい」(78.9%)、「仕事を通して人の役に立つ」(47.0%)、「自分の仕事がきちんと評価される」(39.7%)となっています。「報酬」に『楽しさ』を感じる人は26.1%と相対的に低く、「出世」(1.7%)や「転職」(0.8%)に『楽しさ』を感じている人もほとんどいないことが分かりました。さらに、年収が高い人ほど仕事に『楽しさ』を感じる傾向が強く、仕事が「楽しい」と感じることは様々な面で重要な事項であると考えられます【図10】。

【図10】仕事に関連しての現代人の『楽しさ』の意識(複数選択)(n=2,982)

【図10】仕事に関連しての現代人の『楽しさ』の意識(複数選択)

(10) 非科学的・精神世界の『楽しさ』は、哲学・思想や、霊界・UFO等の未知の世界

非科学的・精神世界に『楽しさ』を感じる人は全体の2.0%しかいませんが、その中で回答が多かったのは「哲学・思想の探求」(49.2%)、「霊界・UFO等の未知の世界」(48.0%)でした。これに「お寺・神社などの心を豊かにする空間」(33.2%)、「占い・おみくじ」(28.0%)などが続き、理性と感性の双方で『楽しさ』を感じる傾向がみられます【図11】。

【図11】非科学的・精神世界に関連しての現代人の『楽しさ』の意識(複数選択)(n=618)

【図11】非科学的・精神世界に関連しての現代人の『楽しさ』の意識(複数選択)

2. 変わる『楽しさ』、変わらない『楽しさ』

「1.現代人の『楽しさ』の意識」で述べた10の『楽しさ』は、年齢、性別、年収によってその感じ方が変わることが分かりましたが、どのような『楽しさ』が変わらず、また、変わる『楽しさ』は何かについての調査結果は以下のとおりです。

(1) 年齢による『楽しさ』の違い

年代の違いによる『楽しさ』の感じ方は特に目立った傾向が見られます。ここでは10代から70代までのそれぞれ年齢層で、『楽しさ』を感じる項目の順位と構成比を図12に示しました。

全般に「コミュニケーション」、「食事」に『楽しさ』を感じる傾向は強いものの、高齢層になると「食事」の比率は相対的に減少し、「季節感」が増加します。「日常」、「仕事」も高齢層ほど『楽しさ』を感じる比率は高く、替わって「イベント」では逆に若年層ほど『楽しさ』を感じる比率が高い傾向が見られます。

10代から50代までは「食事」や「コミュニケーション」が『楽しさ』の上位を占め、特に20代〜40代では「食事」に『楽しさ』を感じる層が2割に達しています。全般的に「コミュニケーション」はどの年齢でも上位に位置し、10代および60代から70代の高齢層では第1位となっており、また、各年代で2割前後が「コミュニケーション」に『楽しさ』を感じています。

一方、60代から70代の高齢層では約2割が「季節感」に『楽しさ』を感じ、「季節感」が第2位に上がってきます。10代では「季節感」に対して約7%しか『楽しさ』を感じていませんが、年齢が高くなるほど「季節感」に『楽しさ』を感じる比率は増加しています。同様な傾向は「日常」や「仕事」に感じる『楽しさ』にも見られます。

また、「イベント」については、10代の約17%が『楽しさ』を感じると回答しているのに対して、70代では5%まで減少、年齢が高くなるほど『楽しさ』を感じる比率は減少する傾向にあります。

【図12】年齢による『楽しさ』の感じ方の違い

【図12】年齢による『楽しさ』の感じ方の違い

(2) 性別による『楽しさ』の違い

男女の違いによる『楽しさ』の違いは、第3位から第6位までの順序が違うものの、「食事」と「コミュニケーション」が第1位、第2位でそれぞれ約2割を占めている点が同じであり、構成比率を考えると大きな差はみられないと考えられます。(図13参照)。

【図13】性別による『楽しさ』の感じ方の違い

【図13】性別による『楽しさ』の感じ方の違い

(3) 年収による『楽しさ』の違い

年収差による『楽しさ』の違いも大きな違いは見られませんが、年収が高くなるほど「イベント」に『楽しさ』を感じる比率が減少しています。逆に「自己表現」や「仕事」は、年収が高いほど『楽しさ』を感じる比率は増加しています「(図14参照)。

【図14】年収による『楽しさ』の感じ方の違い

【図14】年収による『楽しさ』の感じ方の違い

(4) 変わらない『楽しさ』、変わる『楽しさ』

年齢、性別、年収の違いでみた場合、「コミュニケーション」、「食事」の2つが多くの人に共通する『楽しさ』であると考えられます。

一方、属性により異なる『楽しさ』としては、「季節感」、「日常」は年齢が高くなるほど、「仕事」は年齢や年収が増加するにつれて「楽しさ」感じる人の割合が増加します。

即ち、調査結果のポイントで述べた通り、高齢層ほど『受動的』な『楽しさ』のウェイトが高くなり、逆に「イベント」、「買い物」などの『能動的』な『楽しさ』は年齢層が低いほど『楽しさ』を感じる比率が高くなることが分かります。

やや例外的なものとして、「自己表現・自己研鑽」を楽しく感じる傾向は、若い10代と60代から70代の両端の年齢層で共通して高くなる傾向が見られます。

3. 総括

以上のことから、今後団塊の世代がリタイヤしていくことで、余暇や趣味などの分野で新しい市場やビジネスが創出され拡大していくことが期待されていますが、リタイヤ後の生活において「楽しみ」という極めて基本的な軸で考えると、こうした新しい市場、ビジネスで成功するためには、次のようなことに留意することが重要と考えられます。

  • 「食」、「コミュニケーション」、「季節感」といった要素を組み合わせたコンセプトの構築
  • マス市場には「受動性」の強いコンセプトを、より細分化された市場には「能動性」を生かしたコンセプトを展開
  • リタイヤ後の「仕事」に対する「楽しみ」が増加することを踏まえ、「楽しみ」×「仕事」のコンセプトに合致するボランティアやNPO活動等への関心が高まると予想

NTTコム リサーチは、平成24年10月1日にエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社からNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社へ事業譲渡され、平成25年12月9日にgooリサーチより名称変更いたしました。gooリサーチの調査結果(共同調査含む)等についてはこちらまでお問合せください。

この調査結果の単純集計を無料にて提供しています。

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