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消費者のネット環境を基礎としたコミュニケーション手段と羞恥心に関する調査

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世代を超えたLINEの浸透、若い世代は直接対話が減少、大勢の面前の話や告白に羞恥心が

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NTTコム リサーチ と 立教大学 による共同企画調査

プレス・リリース 2019年10月3日

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
立教大学 有馬賢治研究室

【NTTコム リサーチ調査結果】

「消費者のネット環境を基礎としたコミュニケーション手段と
羞恥心に関する調査」結果

~世代を超えたLINEの浸透、若い世代は直接対話が減少、大勢の面前の話や告白に羞恥心が~

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:塚本 良江、以下 NTTコム オンライン)と立教大学経営学部教授 有馬賢治(以下 有馬賢治研究室)は、NTTコム オンラインが運営するインターネットアンケートサービス「NTTコム リサーチ」会員モニターを対象として、「消費者のネット環境を基礎としたコミュニケーション手段と羞恥心」について調査しました。本調査は、NTTコム オンラインと有馬賢治研究室が共同で調査の企画・設計・分析を行ったものです。

総括

日常生活で、他者とのコミュニケーション(対話、発信など)で主に利用している手段を複数回答可で得た結果、ほとんどの世代にLINEが浸透しており、全体でみても70.8%が利用していました。特に、10代では9割以上の利用が確認できました。二番目に多い利用手段はメールで、全体では63.2%でした。メール利用率にみる世代別の特徴は、10代での利用が3割台にとどまっており、上の世代との差異が顕著でした。コミュニケーション手段として捉えた場合には、他のインターネットツールの利用は少なく、5割を越えた回答が得られたのは女性10代のTwitterとInstagramだけでした。一方、電話や対面などの直接的なコミュニケーションは、年代が上がるほど利用率が高まる傾向がうかがわれました。特筆できることとしては、10代、20代の日常での直接的なコミュニケーションが4割を切っており、特に男性10代では電話などでの通話が3割以下でした。

次に、普段の他者とのコミュニケーションの中で、どのような時に恥ずかしいと感じるのかを5点尺度で選択してもらい、平均値を性別・世代別に集計しました。その結果、女性30代以下では多くの場面で恥ずかしいと感じていることが判明しました。一方、男性は世代を越えて恥ずかしいと感じる場面が少ないという結果となりました。性別・世代別に関わらず多くの人が恥ずかしいと感じる場面は、大勢の人の前で話すときと、好きな人に面前や電話で告白するときという結果となりました。

調査結果のポイント

(1) ネット環境で利用するコミュニケーション手段はLINEが多い

日常生活で、他者とのコミュニケーション(対話、発信など)で主に利用している手段を複数回答可で得た結果(表1)、60代以外ではLINEの利用率が5割を越えました。10代では9割以上の利用がみられ、特に女性10代では97.4%という高利用率でした。性別でみた場合には、全ての世代で女性の利用率が男性を上回っていました。次に利用率が高い手段はメールで、30代以上では7~8割の利用率でした。一方、若い世代でのメール利用率は20代で5割程度、10代では4割以下でした。Twitterは、女性10代以外では5割以下の利用率でしたが、20代以下では4割程度は利用しているようでした。性別でみた場合には、20代以上で男性の利用率が女性を上回っていました。Instagramは、女性10代(52.9%)以外では利用率が低く、次の順位が女性20代(30.9%)であり、他の利用率はほぼ2割より低い結果となりました。Facebook、Youtube、TikTok、ブログは、コミュニケーション手段としての利用率は全ての世代で低い結果となりました。

【表1】性別年代別 日常的に利用するコミュニケーション手段の利用率

【表1】性別年代別 日常的に利用するコミュニケーション手段の利用率

(2) 直接的対話は若い世代で低い傾向

日常生活での電話や対面による他者とのコミュニケーションは、10代、20代では4割を切る結果となりました。特に、男性10代は29.6%と3割を切っており、9割以上の利用がみられたLINEとは対照的な結果となりました。直接的な対話は、世代が上がるにつれて利用率の増加傾向がみられました。一方、60代の対面での対話が男女間で10ポイント以上の差がみられましたが、他の世代では性別での差は大きく表れることはありませんでした。

(3) 30代以下の女性は恥ずかしいと感じる場面が多い

普段の他者とのコミュニケーションの中で、どのような時に恥ずかしいと感じるのかを38の場面を想定して5点尺度(5,特に当てはまる~1,全く当てはまらない)で選択してもらい、平均値を性別・世代別に集計しました(表2)。平均値が3.3以上の回答に注目したところ、30代以下の女性では20項目程度が該当する結果となりました。特に、女性10代の平均値が高く、多くの場面で恥ずかしいと感じているようでした。ネット上での場面の特徴は、自身の言動や写真に対してのものが多い傾向でした。一方、男性は、本質問項目では恥ずかしいと感じる場面は少ないようであり、10代で7項目が高得点でしたが、40代以上では1つも該当しないという結果となりました。

【表2】性別・年代別 羞恥心を感じる場面 <5点尺度の平均値>

【表2】性別・年代別 羞恥心を感じる場面 <5点尺度の平均値>

(4) 性別・世代別に関わらずに恥ずかしいと感じる場面は、大勢の前で話すこと、好意を告白すること

性別・世代別に関わらずに恥ずかしいと感じる場面の特徴は、「大勢の人前で話す時」(全体の平均値3.51)と「好きな人に面前で好意を告白するとき」(全体の平均値3.52)の2項目がほぼ全ての世代で高得点となりました。続いて「好きな人に電話で好意を告白するとき」(全体の平均値3.45)、「好きな人にメールで好意を告白するとき」(全体の平均値3.27)の好意の告白の場面が上位となりました。

(5) 若い世代ではネット空間の中で恥ずかしいと感じる場面が多い

10代、20代を中心にSNSを通じてのネット空間で恥ずかしいと感じる場面が多く想定され、特に、公開されたSNSの中では恥ずかしさを感じる場面が多い傾向が読み取れました。類似のシチュエーションであっても、限定されたメンバー間でのSNSでは平均値が低くなる傾向がうかがわれ、ネット空間においてもパブリックとプライベートを区別する意識が持たれているようでした。一方、40代以上では、女性50代で写真に関わる項目を中心に高得点がみられましたが、概してネット空間では恥ずかしいと感じる場面は少ない傾向が表れていました。

調査概要

調査対象 「NTTコム リサーチ」登録モニター
調査方法 非公開型インターネットアンケート
調査期間 2019年6月24日(月)~2019年6月26日(水)
有効回答者数 1,574名
回答者の属性 【性別】
男性:49.9%、女性:50.1%

【年代】
10代:19.8%、20代:19.6%、30代:19.7%、40代:13.6%、50代:13.7%、60代:13.6%

《 補足 》

(*) NTTコム リサーチ(旧gooリサーチ) https://research.nttcoms.com/
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(https://www.nttcoms.com/)が提供する高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスです。
なお、2013年12月9日に、モニター基盤の拡大を機にサービス名称を「gooリサーチ」から「NTTコム リサーチ」と名称を変更し、サービスを提供しています。

<本調査に関するお問い合わせ先>

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
データ&アナリティクス部
(Tel) 03-4330-8402
(FAX) 03-4330-8900
(E-mail) research-info@nttcoms.com

この調査結果の単純集計を無料にて提供しています。

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