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「女性のキャリア意識」に関する調査

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女子大生の45.7%がエキスパートを志向、結婚・出産後も正社員を希望が58.1%

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NTTコム リサーチ と 大妻女子大学 による共同企画調査

お知らせ 平成26年4月22日

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社

「女性のキャリア意識」に関する調査結果

~女子大生の45.7%がエキスパートを志向、結婚・出産後も正社員を希望が58.1%~

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:塚本 良江、以下NTTコム オンライン) は大妻女子大学の井上俊也教授らと共同で「キャリア意識に関する調査」を実施いたしました。

NTTコム オンラインが運営するインターネットアンケートサービス「NTTコム リサーチ」(旧 gooリサーチ)(*)の会員モニターのうち、20代の現在働いている未婚の女性、および将来働く意志のある女子大生を対象にそれぞれ同じ設問内容の調査を実施しました。有効回答者数は20代の現在働いている未婚の女性調査が321名、女子大生調査が322名でした。

総括

景気回復で就職内定率が改善しているものの、依然として企業側は厳選採用の傾向にあり、就職環境は厳しい状況にあります。その情勢を受けてか、女子大生も現在働いている20代未婚女性も「エキスパート型」人材タイプの志向者が多く、「リーダー型」人材志向者が少ないことがわかりました。特に女子大生は、現在働いている20代未婚女性に比べて「エキスパート型」「リーダー補佐型」の人材タイプの志向者が多く、厳しい就職状況の中で女子大生の「手に職をつけたい」「リーダーにはならないがリーダーを支えたい」という意思の表れが伺えました。

将来働くにあたっての学習意欲に関しても「女子大生」の学習意欲は軒並み「働く女性」より高く、特に考察・発想・分析力・プレゼンテーション力などの「コンセプチャルスキル」において差がみられました。

また「結婚・出産・育児」などライフイベント後に希望するキャリアについて、女子大生は「正社員として就職し、結婚・出産後も正社員として働く」意向が6割程度いるのに対して、現在働いている女性は「結婚・出産後も現在と同じ労働形態として働く」「結婚・出産後は現在と異なる労働形態で働く」と意向が二分しており、就職後の働き方についても女子大生と働く女性で意見が分かれる結果となりました。

調査結果のポイント

(1) 他人にはできない特殊な技術・スキルを持つことを希望する女子大生が45.7%

将来、職場でなりたい立場について「他人にはできない特殊な技術・スキルを持つ」が最も高く、20代未婚の働く女性で36.8%、将来働く意志のある女子大生では45.7%。女子大生、働いている女性ともに最も低いのは「職場のリーダーとしてチームを率いる」で10%未満となっている。働く女性では「他人からの指示に忠実を忠実に行う」が33.6%と2番目に多い結果となったが、女子大生では「リーダーを補佐し、チーム全体を束ねる」が29.5%と2番目に多く、リーダーの補佐役やエキスパート志向が女子大生により多いことが伺える。

(2) 男女共学在学者の方が女子大に比べ「他人にはできない特殊な技術・スキルを持つ」志向が高い

(1)について女子大/共学別で比較したところ、女子大在学者の方が「職場のリーダーとしてチームを率いる」「職場のリーダーとしてチームを率いる」の項目が共学在学者に比べて高い傾向が見られた。一方「他人にはできない特殊な技術・スキルを持つ」は共学在学者の方が女子大に比べて高く、共学は47.2%と、女子大在学者より9%高い。女子大在学者は、リーダー的な志向がより高く、共学在学者はエキスパート志向がより高い傾向がみられた。

(3) 就業希望職種は女子大在学者では事務職を、共学在学者は専門・技術職を希望する割合が高くともに4割 

どのような職種への就業を希望するか、女子大/共学別で比較した結果、女子大在学者は「事務職」が40%占めており、共学在学者に比べ10%以上高い結果となった。逆に共学在学者は「専門・技術職」を39.7%が希望しており、女子大在学者に比べ23%以上高くなっている。希望職種で見ると、共学在学者のエキスパート志向の傾向がより強まり、共学在学者で「専門・技術職」を希望する学生が多いことが伺える。

(4) 現在働いている女性では、結婚等のライフイベントを想定できない層が3割以上

「結婚・出産・育児」というライフイベントを想定できないと回答した割合が「将来働く意思のある女子大生」では18.6%であったのに対して、これらのライフイベントがより近いであろう「現在働いている女性」では31.8%に上っている。

また「正社員として就職し、結婚・出産後も正社員として働く」意向が女子大生では58.1%に対して、現在働く女性では「結婚・出産後も現在と同じ労働形態(正社員、派遣社員、パートなど)として働く」が32.1%、「結婚・出産後も現在と異なる労働形態で働く」が25.9%であり、意向が二分した。学生時代は願望や志や高くもっているが、就職後に女性のキャリア意識が変化してしまうのか、収入の低い非正規労働者が依然として多い中で、就業中の女性にはライフイベントを想定できない層や、イベント後は労働形態を変えても働きたいという意向が高いことが伺える。

(5) 今後学びたい能力・知識・資格では女子大生が働く女性に比べ多くの項目で2倍近いスコアの取得意思を示す

現在働いている女性、および将来働く意思のある女子大生に「これから学んでみたい、取得したい能力・知識・資格」について尋ねたところ、働く女性に比べて、女子大生が多くの能力項目で2倍近いスコアで取得意思を示しているのが見られた。一方で、働く女性が女子大生を上回る取得意思を示した項目としては「ファイナンシャル・プラニング技能士」「社会保険労務士」等の一部の資格にとどまっており、現在働いている女性が取得したいものは「特にない」との回答も13.1%と、女子大生(0.3%)より多い結果となった。

調査結果について

1. 調査対象 「NTTコム リサーチ」登録モニター
2. 調査方法 非公開型インターネットアンケート

■調査1:働く女性のキャリアに関する意識調査

3. 調査期間 平成25年12月25日(水)~平成25年12月27日(金)
4. 有効回答者数 321名
5. 回答者の属性 20代、現在働いている未婚の女性

【年代】
20歳~24歳:12.5%、25歳~29歳:87.5%

■調査2:キャリアに関する意識調査(女子大生対象)

3. 調査期間 平成25年12月25日(水)~平成26年1月14日(火)
4. 有効回答者数 322名
5. 回答者の属性 将来働く意志があると回答した女子大生

【職種】
大学院生:10.6%、大学生:85.7%、短大生:3.7%
【在学形態】
女子大学・女子短期大学:17.1%、男女共学:82.9%

《 補足 》

(*)「NTTコム リサーチ(旧gooリサーチ)」 http://research.nttcoms.com/
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(http://www.nttcoms.com/)が提供する高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスです。
自社保有パネルとしては国内最大級のモニター基盤(2014年3月現在 217万会員)を保有するとともに、「モニターの品質」「調査票の品質」「アンケートシステムの品質」「回答結果の品質」の4つを柱とした「クオリティポリシー」に基づく徹底した品質確保を行い、信頼性の高い調査結果を提供するインターネットリサーチとして、多くの企業・団体に利用されています。
なお、2013年12月9日に、モニター基盤の拡大を機にサービス名称を「gooリサーチ」から「NTTコム リサーチ」と名称を変更し、サービスを提供しています。

【 本件に関するお問い合わせ先 】

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
ビジネスインテリジェンス本部
(Tel)03-4330-8402
(URL)http://www.nttcoms.com/、(E-mail)research-info@nttcoms.com

調査結果データ

(1)将来の職場でなりたい立場

「将来、職場でどのような立場になりたいか」について尋ねたところ、「他人にはできない特殊な技術・スキルを持つ」が最も高く、20代未婚の現在働く女性が36.8%で、将来働く意志のある女子大生が45.7%であった。女子大生では「リーダーを補佐し、チーム全体を束ねる」が29.5%と2番目に高く、一方、働いている女性では「他人からの指示を忠実に行う」が33.6%と高くなっている。女子大生、働いている女性ともに最も低いのは「職場のリーダーとしてチームを率いる」であり、数値はともに10%未満となっている。リーダーの補佐役やエキスパート志向が高く、その特徴は女子大生により顕著に出ていることが読み取れる。

【図1_1】将来の職場でなりたい立場(現在働いている女性)

【図1_1】将来の職場でなりたい立場(現在働いている女性)

【図1_2】将来の職場でなりたい立場(女子大生)

【図1_2】将来の職場でなりたい立場(女子大生)

(2)将来の職場でなりたい立場(女子大・短期大学/共学在学者での比較)

さらに女子大生を対象にした調査について、「将来、職場でどのような立場になりたいか」の設問を女子大/共学別で比較したところ、女子大在学者の方が「職場のリーダーとしてチームを率いる」の項目が共学在学者に比べて高い傾向が見られる。一方、共学在学者の方が女子大在学者に比べて高い項目が「他人にはできない特殊な技術・スキルを持つ」で、共学在学者が47.2%と、女子大在学者より9%高くなっている。在学別では、女子大在学者は、リーダー的な志向がより高く、共学在学者はエキスパート志向がより高い傾向がみられる。

【図2】将来の職場でなりたい立場(女子大・短期大学/共学在学者比較)

【図2】将来の職場でなりたい立場(女子大・短期大学/共学在学者比較)

(3)希望する職種(女子大・短期大学/共学在学者での比較)

続いて、「どのような職種への就業を希望するか」の設問を、女子大/共学別で比較したところ、女子大在学者は共学在学者に比べて「事務職」(40%)が高くなっており、10%以上の開きが出ている。逆に共学在学者が女子大在学者に比べて高いのが「専門・技術職」(39.7%)であり、23%以上高くなっている。

希望職種で見ると、先述の共学在学者のエキスパート志向の傾向がより強まり、「専門・技術職」を希望する学生が多いことが伺える。

【図3】希望する職種(女子大・短期大学/共学在学者比較)

【図3】希望する職種(女子大・短期大学/共学在学者比較)

(4)「結婚・出産・育児」のライフイベント後の希望するキャリア

現在働いている女性、および将来働く意思のある女子大生に対して「結婚・出産・育児」というライフイベント後の希望するキャリアについて尋ねたところ、ライフイベントを想定できないと回答した割合が「女子大生」では18.6%であったのに対して、年齢的にそれらイベントがより近い時期にあると思われる「現在働いている女性」の31.8%が、ライフイベントを想定できないと回答した。

また女子大生の場合「正社員として就職し、結婚・出産後も正社員として働く」意向が58.1%と高いのに対して、現在働いている女性は「結婚・出産後も現在と同じ労働形態(正社員、派遣社員、パートなど)として働く」が32.1%、「結婚・出産後も現在と異なる労働形態で働く」が25.9%であり意向が二分した。学生時代は願望や志や高くもっているものの、就職後に女性のキャリア意識が変化してしまうのか、最近の学生がキャリア志向が高いのかまで読み取ることが出来ないが、収入の低い非正規労働者の比率も高っている状況もあって、就業中の女性にはライフイベントを想定できない層や、イベント後は労働形態を変えても働きたいという意向が高いことが伺える。

【図4_1】「結婚・出産・育児」のライフイベント後の希望するキャリア(現在働いている女性)

【図4_1】「結婚・出産・育児」のライフイベント後の希望するキャリア(現在働いている女性)

【図4_2】「結婚・出産・育児」のライフイベント後の希望するキャリア(女子大生)

【図4_2】「結婚・出産・育児」のライフイベント後の希望するキャリア(女子大生)

(5)今後学んでみたい、取得したい能力・知識・資格

現在働いている女性、および将来働く意思のある女子大生に「これから学んでみたい、取得したい能力・知識・資格」について尋ねたところ、働く女性に比べて、女子大生が多くの能力の項目で2倍近いスコアで取得意思を示しているのが見られる。一方で、働く女性が女子大生を上回る取得意思を示した項目としては「ファイナンシャル・プラニング技能士」「社会保険労務士」等の一部の資格にとどまっており、現在働いている女性が取得したいものは「特にない」との回答も13.1%と、女子大生(0.3%)より多い結果となった。

【図5_1】「結婚・出産・育児」のライフイベント後の希望するキャリア(現在働いている女性)

【図5_1】「結婚・出産・育児」のライフイベント後の希望するキャリア(現在働いている女性)

【図5_2】「結婚・出産・育児」のライフイベント後の希望するキャリア(女子大生)

【図5_2】「結婚・出産・育児」のライフイベント後の希望するキャリア(女子大生)


この調査結果の単純集計を無料にて提供しています。

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