gooリサーチ と japan.internet.com による共同企画調査
新たなビジネスプラットフォームとの呼び声も高い3D仮想世界「Second Life」は、2007年にブレイクが期待されるサービスとして、よく昨年の「YouTube」に例えられている。ただ、昨年から急激なスピードでユーザー数を増やし、参入企業の話も頻繁に聞かれるが、実際に利用しているユーザーの姿をイメージしづらいのも確かである。関連ニュースを見るとほとんどが参入企業についてのものだ。では、果たしてどれくらいの数の日本人ユーザーが、どのように活動しているのだろうか。
インターネットコムとgooリサーチが行った調査によると、Second Lifeの利用経験者は1.12%、認知度は約2割であることがわかった。
調査対象は10代~50代の全国インターネットユーザー1,073人。年齢層は10代13.05%、20代23.11%、30代21.62%、40代21.44%、50代20.78%。男女別構成比は男性51.54%、女性48.46%。
全体1,073人に「Second Life」を知っているか尋ねたところ、「聞いたことがない」との回答が80.34%(862人)を占めた。「知っているが、利用したことはない」は18.55%(199人)おり、「利用したことがある」人はわずか1.12%(12人)にとどまる。
米国発のサービスであるSecond Lifeは、まだ日本語化されておらず、しかもクライアントソフトのインストールに求められるPCのスペックも高いとくれば、現段階での利用者はかなりのアーリーアダプターだ。約2割の認知度は悪くない数字だろう。
Second Life内では企業のビジネス活動が注目されている。例えばNissanはユーザーに自由に乗り回せる車とテストドライビングコースを用意、SUNは記者会見もSecond Lifeで開いている。日本企業でもDACやアドバゲーミング、アドプレインなどの広告会社がオフィスを開設した。
だが今回の調査では、Second Lifeを「利用したこと」がある12人のうち、Second Life内で企業広告やキャンペーンなどのプロモーション施策を見かけたことがあると回答した人は一人もいなかった。サンプル数自体が少ないが、単に気づいていないだけという可能性もある。
さて、上記のような参入企業が多いなか、インターネットユーザーはSecond Lifeが"流行っている"と感じているのだろうか。これについて、Second Lifeを知っている211人に尋ねたところ、約半数に上る47.87%が「(流行している印象は)あまりない」と回答した。これに「まったくない」(18.96%)を合わせると、合計66.83%がSecond Lifeの流行を感じていないことになる。一方で、「(流行している印象が)かなりある」は4.27%、「少しある」は28.91%となった。
Second Lifeを「知っているが、利用したことがない」という199人に、その理由を聞いてみた。最も多かった回答は「特に魅力を感じないから」で106人、これに続いたのは「利用する時間がないから」(85人)、「英語版しかないから」(52人)、「PCのスペックが足りないから」(25人)だった。Second Lifeは近々日本語版が公開される予定であり、多くの企業もそれを見越して参入しているようだ。だが、この結果を見る限り、言語の問題よりもそれに費やす時間や、プレイすることで得られるメリットなどがより重要となってくるだろう。
最後に、Second Lifeを利用したことがない1,061人に、今後利用してみたいか聞いてみたところ、「利用したくない」(51.74%)が「利用してみたい」(48.26%)をわずかに上回る結果となった。さて、Second Lifeは、2006年のYouTubeの再来となるだろうか。
<調査概要>
- 実施期間: 2007/02/16~2007/02/19
- 有効回答数: 1,073
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