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「学校と家庭とのコミュニケーション手段への意識」に関する調査

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9割以上の保護者が学校との連絡手段としてメール等、ITの有効性を認めている

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報道発表資料 平成18年7月7日

gooリサーチ結果 (No.124)

「学校と家庭とのコミュニケーション手段への意識」に関する調査

~9割以上の保護者が学校との連絡手段としてメール等、ITの有効性を認めている~

国内最大級のインターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」(*1)を共同で提供するNTTレゾナント株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:和才 博美)と株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:田中 將介)は、「gooリサーチ」登録モニターを対象に「学校と家庭とのコミュニケーション手段への意識調査」に関する調査を実施しました。

有効回答者数535名の保護者のうち84.9%が学校と保護者とのコミュニケーションが教育において重要であると考えている一方で、約半数の人が現状の学校とのコミュニケーション方法が不便であると感じています。学校側にはメールを始めとしたITの活用も視野に入れ、連絡する情報の内容に最も適した連絡手段をとるなど柔軟な対応が求められており、特にITの活用については92.2%の人が有効であると考えるなど、活用が期待される連絡方法の一つとなっています。

総括

学校と家庭とのコミュニケーション手段の現状について、「不便さ」を感じている保護者が半数を超えており、そのうち6割は「自分と先生との空き時間のタイミングを合わせることの難しさ」を、3割は「自分から一方的に先生の時間を占有しなければならないことへの遠慮」を理由として挙げています。

保護者は情報の内容によって「子どもを介しての配布文書」、「面談」など連絡手段の使い分けを望んでいますが、現状あまり実施されていない連絡手段であるメールなどのITを活用した連絡を望む声が多くみられました。また、友人・知人との間で携帯電話やパソコンでのメールによるコミュニケーションを行っている保護者が約9割とIT利用が日常化しており、学校との連絡手段としてメール等ITの利用を有効だとする人も9割を超えることから、保護者自身による日常生活でのITによるメリットの実感が、学校と家庭間でのIT利用への期待感につながっていることが推測されます。

調査概要

1. 調査対象 消費者モニター
2. 調査方法 gooリサーチを利用したWebアンケート調査
3. 調査期間 平成18年6月19日〜平成18年6月21日
4. 有効回答者数 535名
5. 回答者の属性 【男女内訳】
男性27.3% 女性72.7%

【年代別構成】
20代 1.1%、30代 24.5%、40代 66.0%、50代以上 8.4%

調査結果のポイント

(1) 8割以上の人が学校と家庭とのコミュニケーションは重要だと認識している。

84.9%の人が学校と保護者とのコミュニケーションが教育において重要であると考えている。

(2) 学校側では情報の内容によって「子供を介しての配布文書」と「面談」といった連絡手段を使い分けている。

保護者が学校から連絡を受ける際の連絡手段を聞いたところ、比較的緊急度が高く確実かつ迅速な伝達が求められる連絡事項である「子どもの安全に関するお知らせ」については、7割を超える保護者が「子供を介しての配布文書」を挙げる一方で、双方向のコミュニケーションが必要とされることの多い「子どもの学習状況に関するお知らせ」(テスト結果や成績など)では、直接コミュニケーションがとれる「定例の面談」が60.2%を占めており、学校側では連絡する情報の内容によって連絡手段を使い分けていることが分かる。

(3) 保護者の55.7%が学校とのコミュニケーションに「不便さ」を感じている。

一方で、学校との意思疎通・相談などのコミュニケーションを図る際に、55.7%の人が「不便さ」を感じており、不便さを感じる保護者の6割は「自分と先生との空き時間のタイミングを合わせることの難しさ」を、3割は「自分から一方的に先生の時間を占有しなければならないことへの遠慮」を理由として挙げている。

(4) 半数以上の保護者が電話連絡網に不安を感じている。

緊急連絡手段としての電話連絡網について聞いたところ、52.4%が不安を感じると答えており、その理由として「不在時に連絡をうけとれない点」、「伝達される順番が遅い家庭だと、情報を得るまでに時間がかかる点」、「伝達の内容が途中で間違って伝えられる危険性がある点」などが挙げられている。

(5) 学校からの連絡手段は情報の内容による使い分けと共に、ITの活用が期待されている。

「子どもの安全に関するお知らせ」を学校から連絡を受け取る際に望ましい連絡手段について聞いたところ、「子どもを介しての配布文書」が57.2%と最も多かったのに対して、「子どもの日々の学習状況・成績についての助言・相談」については「定例の面談」が56.3%と多く、保護者は情報の内容によって連絡手段を使い分けることを望んでいる。今後は、学校側の連絡手段としてITも活用した情報内容による連絡手段の使い分けが期待されていることが分かる。
また、現状の実施状況と望ましい連絡手段を比べると、メールなどITを活用する連絡手段を希望する比率が伸びている。

(6) 9割以上の保護者が学校との連絡手段としてITの活用が有効と考え、課題はメールアドレス等個人情報管理の徹底。

92.2%の人が学校との連絡手段として、携帯電話やパソコンのメールなど、ITを活用した連絡手段は有効だと考えている。また、ITを活用する際に最も配慮して欲しいことは「メールアドレス等の個人情報の管理の徹底」が58.9%と最も高く、次いで29.2%の「電話連絡/メール/対面での会話の使い分け」となっている。

《 補足 》

(*1)【 gooリサーチ 】 http://research.goo.ne.jp/
ポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナントと、日本のリーディングシンクタンクである三菱総研の調査企画力、コンサルティング力が融合した、高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスです。携帯電話でアンケートに答える 「gooリサーチ・モバイル」モニター(5.5万人)、キーパーソンのビジネスマンを中心とする「gooリサーチ・ビジネス」モニター(3.4万人)、団塊世代・シニア層、ならびに若年層を中心とした郵送調査手法で回答する「郵送調査専属モニター」(3.1万人)を含め、83万人の登録モニターを擁し、消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応しています。(モニターの人数はいずれもH18年7月現在)

<本調査およびgooリサーチに関するお問合せ先>

NTTレゾナント株式会社 ポータル事業本部 リサーチグループ
(Tel) 03-5224-5380、(FAX) 03-5224-5201、(E-mail)research@goo.ne.jp

NTTレゾナント株式会社 ポータル事業本部 広報グループ
(Tel) 03-5224-5500、(E-mail) pr@nttr.co.jp

<gooリサーチに関するお問合せ先>

株式会社三菱総合研究所 Eリサーチグループ
(Tel) 03-3277-0719、(Fax) 03-3277-0523、(E-mail) e-res@mri.co.jp

株式会社三菱総合研究所 広報部広報グループ
(Tel)03-3277-0003、 (Fax)03-3277-3490、(E-mail) ccd-mg@mri.co.jp

調査結果データ

1.1.8割以上の人が学校と家庭とのコミュニケーションは重要だと認識している。

8割以上の保護者が、学校と保護者との意思疎通・相談などの「コミュニケーション」がわが子の教育において重要だと認識している。【図1】

【図1】わが子の教育における「学校と保護者間のコミュニケーション」の重要性

【図1】わが子の教育における「学校と保護者間のコミュニケーション」の重要性のグラフ

2.「子どもの安全に関するお知らせ」の7割以上は「子どもを介しての配布文書」で、「子どもの学習状況に関するお知らせ」は半分以上が「面談」による連絡と、情報の内容によって使い分けている。

保護者が学校から受け取る連絡事項の中でも比較的緊急度が高い「子どもの安全に関するお知らせ(学校周辺の不審者情報等)」の連絡手段について聞いたところ、73.8%が「子どもを介しての配布文書」を挙げ、続いて「固定電話」が6.4%と、学校から家庭への通知的な連絡は依然として子どもを介した書面での伝達が主流である現状が見て取れる。【図2】

【図2】実際に行われている手段(子どもの安全に関するお知らせ)

【図2】実際に行われている手段(子どもの安全に関するお知らせ)のグラフ

一方、学校と家庭との双方向のコミュニケーションが必要となることが多い「子どもの日々の学習状況・成績についての助言・相談」について、意思疎通の手段を聞いたところ、最も多いのが60.2%の「定例の面談(保護者面談・三者面談など)」で、連絡する情報の内容によって連絡手段を使い分けていることが分かる。【図3】

【図3】実際に行われている手段(子どもの日々の学習状況・成績についての助言・相談)

【図3】実際に行われている手段(子どもの日々の学習状況・成績についての助言・相談)のグラフ

3.保護者の55.7%が学校とのコミュニケーションに「不便さ」を感じている。

半数以上(55.7%)の保護者は、学校(先生)との「コミュニケーション」に「不便さ」を感じたことがある回答している。【図4】

【図4】学校とのコミュニケーションに対する意識

【図4】学校とのコミュニケーションに対する意識のグラフ

学校とのコミュニケーションに「不便さ」を感じる具体的な場面については、「電話はかけたが、目的の先生とタイミングが合わずなかなか話せない時」が52.4%、「学校から配布される手紙を子どもが自分に渡していないことが分かった時」についても52.0%と、それぞれ半数を超えている。【図5】

【図5】学校とのコミュニケーションに「不便さ」を感じる具体的な場面

【図5】学校とのコミュニケーションに「不便さ」を感じる具体的な場面のグラフ

学校とのコミュニケーションに不便さを感じる理由としては、自分と先生との「空き時間」のタイミングを合わせることの「難しさ」が、最も多く、61.1%の保護者が回答している。自分から一方的に先生の時間を占有しなければならないことへの「遠慮」が31.2%、学校から直接連絡を受けられない「不確実さ」が28.5%と続いている。【図6】

【図6】学校とのコミュニケーションに「不便さ」を感じる理由

【図6】学校とのコミュニケーションに「不便さ」を感じる理由のグラフ

4.半数以上の保護者が電話連絡網による連絡手段に不安を感じている

緊急時や安全上の情報など、学校からの重要かつ緊急度の高い内容の連絡手段として、「電話での連絡網」に「不安」を感じる保護者が、52.4%と半数を超えている。【図7】

【図7】電話での連絡網に対する「不安」

【図7】電話での連絡網に対する「不安」のグラフ

また、その理由としては、「不在時に連絡をうけとれない点」をあげている保護者が81.4%ともっとも多く、「伝達される順番が遅い家庭だと、情報を得るまでに時間がかかる点」が67.5%、「伝達の内容が途中で間違って伝えられる危険性がある点」が65.7%といずれも、多くの保護者が選択している。その他(自由記述)には、「電話番号の第三者による悪用」「漏洩」など個人情報取り扱いにおける危険性ついての回答があった。【図8】

【図8】電話連絡網に不安を感じる理由

【図8】電話連絡網に不安を感じる理由のグラフ

5.学校からの連絡手段は情報内容による使い分けと、ITの活用が期待されている。

保護者が学校から受け取る比較的緊急度の高い連絡事項である「子どもの安全に関するお知らせ(学校周辺の不審者情報等)」について保護者として最も望ましい連絡手段を聞いたところ、「子どもを介しての配布文書」が57.2%と最も高いが、現状(図2)と比べると−16.6ポイント下がっている。続いて「携帯電話のメール機能」の31.2%(+25.0ポイント)、「自宅や職場のパソコンメール」の21.1%(+18.7ポイント)が、ともに大きくポイントが上回っており、学校から連絡を受け取る手段としてメールへの期待の高まりが見て取れる。【図9】

【図9】保護者として最も望ましい連絡手段(子どもの安全に関するお知らせ)

【図9】保護者として最も望ましい連絡手段(子どもの安全に関するお知らせ)のグラフ

また、「子どもの日々の学習状況・成績についての助言・相談」に関する意思疎通の手段として保護者が望ましいと考える手段としては、「定例の面談」が56.3%と最も多く、「任意の面談」も20.6%と比較的多くなっており、「対面」によるコミュニケーションの要望が高い。「パソコンのメール」についても12.3%と現状と比較して要望は多くなっており、保護者は、コミュニケーションの内容によって、対面・電話・メールなどの使い分けを期待しており、ITも活用した連絡手段の使い分けが期待されている。【図10】

【図10】保護者として最も望ましい手段(子どもの日々の学習状況・成績についての助言・相談)

【図10】保護者として最も望ましい手段(子どもの日々の学習状況・成績についての助言・相談)のグラフ

6.9割以上の保護者が学校との連絡手段としてITの活用を有効だとしている

日常生活で友人・知人と「携帯・パソコンなどのメール」のやりとりを行うことがある保護者は89.3%にのぼり、1日2回以上の頻度でおこなっている回答者は31.8%であった。これにより、ITを利用したコミュニケーションが日常化していることがうかがえる。【図11】

【図11】日常生活で友人・知人とのメールによるコミュニケーション頻度

【図11】日常生活で友人・知人とのメールによるコミュニケーション頻度のグラフ

また、学校とのコミュニケーションにおいてもITを活用することは有効かどうかを尋ねたところ、9割以上の保護者が、学校との連絡手段として、携帯電話やパソコンのメールなどITを活用することを有効だと回答した。【図12】

【図12】学校との連絡手段としてのITの有効性

【図12】学校との連絡手段としてのITの有効性のグラフ

学校との連絡手段として、携帯電話やパソコンのメールなどのITを活用する場合、学校にもっとも配慮してもらいたいことして、「メールアドレス等の個人情報の管理の徹底」58.9%が最も高く、ついで、「電話連絡/メール/対面での会話の使い分け」が29.2%となっている。【図13】

【図13】ITを使ったコミュニケーションを実施する場合最も配慮してもらいたい点

【図13】ITを使ったコミュニケーションを実施する場合最も配慮してもらいたい点のグラフ

ITなどで手軽に学校とコミュニケーションが図れるようになった場合、今まで以上に学校から提供して欲しい情報として最も多かったのは、「同世代の子どもが陥りやすい生活上の問題への対策や傾向」で51.0%、続いて「学校でわが子が問題を起こしたときの様子」の46.2%となった。【図14】

【図14】ITにより学校から提供して欲しい情報

【図14】ITにより学校から提供して欲しい情報のグラフ

NTTコム リサーチは、平成24年10月1日にエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社からNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社へ事業譲渡され、平成25年12月9日にgooリサーチより名称変更いたしました。gooリサーチの調査結果(共同調査含む)等についてはこちらまでお問合せください。

この調査結果の単純集計を無料にて提供しています。

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