gooリサーチ結果 (No.51)
第2回FTTHユーザの利用実態調査結果
~ADSLユーザからの移行が増加、ファイル交換ソフトの利用が今後増大~
国内最大級のインターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」(*1) を共同で提供する株式会社NTT-X (本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中嶋 孝夫)と 株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、取締役社長:谷野 剛)は、「gooリサーチモニター」に登録している消費者モニターのうち、自宅で光ファイバー回線を導入しているユーザ(以下FTTHユーザ)を対象に、「第2回FTTHユーザの利用実態調査」を実施しました。有効回答者数は、1,050名でした。
2003年1月実施の「FTTHユーザの利用実態調査」の結果については下記をご覧ください。
URL: http://research.goo.ne.jp/database/data/000134/
調査結果のポイント
総務省発表の「インターネット接続サービスの利用者数等の推移」によるとFTTHの加入数は今年1月末で約23万加入、8月末には約61 万加入に増加し、今年に入り約2.5倍以上拡大してきています。
本調査ではFTTHの利用に関する最新の実態を把握するため、FTTHを導入している「gooリサーチ消費者モニター」を対象に、平成15年 8月13日(水)から8月18日(月)にかけてインターネットアンケートを実施し、1,050人より有効回答を得ました。
本調査結果のポイントは、以下のとおりです。
前回実施の調査結果と比較して、ADSLユーザがFTTHへ移行している比率が増加しており、ナローバンドユーザがFTTHへ移行している比率が低下している。この理由は、ADSLの回線速度に対するユーザの不満が原因となっている。
FTTHの実効速度は10Mbps以上が5割弱。そのうち20Mbps以上は2割弱を占めた。20Mbps超のADSLへの乗り換え意向をもつFTTHユーザは1%未満であり、当面、他の通信回線に移行する予定のないことが明らかになった。
ブロードバンドユーザで利用が広がりつつあるファイル交換ソフトについて尋ねたところ、利用しているユーザは1割程度だが、将来利用意向のあるユーザが4割を占め、今後増大する可能性がある。
<本調査およびgooリサーチに関するお問合せ先>
NTT-X リサーチグループ:(Tel) 03-5224-5380、(Fax) 03-5224-5204
NTT-X 広報室:(Tel) 03-5224-5500、(E-mail) pr@nttx.co.jp
<gooリサーチに関するお問合せ先>
株式会社三菱総合研究所 産業・市場戦略研究本部 e-リサーチ事業推進室
(Tel) 03-3277-0719、(Fax) 03-3277-3479
株式会社三菱総合研究所 広報部広報グループ
(Tel) 03-3277-0003、(E-mail) goo-press@mri.co.jp
調査概要
1. 調査対象 | FTTHを自宅に導入しているgooリサーチ消費者モニター |
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2. 調査方法 | 非公開型インターネットアンケート |
3. 調査期間 | 平成15年8月13日(水)〜8月18日(月) |
4. 有効回答者数 | 1,050名 |
5. 回答者の属性 | 【年齢】 19歳以下:1.9% 20代:21.6% 30代:41.2% 40代:25.7% 50歳以上:9.5% 【性別】 男性:56.1% 女性:43.9% 【居住地域】 北海道:3.9% 東北:2.3% 関東:50.5% 北陸:1.3% 東海:7.1% 近畿:26.6% 中国:3.1% 四国1.2% 九州・沖縄:3.9% |
調査結果データ
(1) 提供事業者はNTT東西が上位
回答者が利用しているFTTH提供事業者では、NTT東日本がトップを占め(33.0%)、以下NTT西日本 (19.6%)、関西電力系のケイ・オプティコム(15.8%)、次に有線ブロードネットワークス(10.1%) が続いた(図1)。利用タイプは一戸建て住宅タイプが5割強、集合住宅(マンション)タイプが5割弱だった(図2)。
(2) ADSLからFTTHへの移行が増加
FTTHの導入前に利用していたインターネット接続回線は、ブロードバンドであるADSLから移行するケースは29.1%となっており、前回調査(20.1%)から9ポイント増加している。一方、ナローバンドからの移行についてはISDNからの移行が32.3%、アナログ回線が23.1%であるが、これは前回調査と比較してISDNで4.9ポイント低下、アナログ回線で6.4ポイント低下しており、前回調査時のナローバンドからの移行者の合計(66.7%)と比較し11.3ポイント低下し、55.4%であった(図3)。
ADSLからFTTHへ移行したユーザに対して理由を質問したところ、下りの実効速度が遅い(47.4%)、上りの速度が遅い(31.4%)、実効速度が不安定(26.5%)などの理由が上位を占めている。このことから ADSLの速度について不満を抱いた結果、FTTHへ移行しているユーザが増えつつあることが明らかになった(図4)。
(3) 実効速度は10Mbps以上が5割弱
FTTHユーザの自宅での利用時間について自由記述回答形式で質問したところ、利用時間は週平均26.1時間であり、1日平均3.7時間利用されている。これは前回調査(週平均26.8時間)とほぼ同じ結果となった(図5)。
FTTHの実効速度について、アンケート回答時に「goo スピードテスト」(http://speedtest.goo.ne.jp/)で測定した結果、10Mbps-20Mbps未満が最も多く28.9%を占め、20Mbpsを超える回答者が18.1%となり、10Mbpsを超える回答者は合計で5割弱となった。また、2Mbpsを超える回答者は合計で9割弱となった(図6)。
20Mbps超のADSLへの乗り換え意向については予定者がわずかに0.5%。評判がよければ移行したいという回答も1割程度に過ぎず(図7)、ユーザは当面、FTTHを使いつづける意志を明らかにしている。
(4) ファイル交換ソフト利用ユーザは1割だが、今後増大の可能性
ユーザ同士で、音楽ファイルや動画ファイルを交換できるWinMX、 Winnyなどのファイル交換ソフトの利用について尋ねたところ、現在利用中のユーザは13.9%だが、現在利用していないが今後利用したいというユーザは39.9%おり、両者を合計すると今後 FTTHユーザの半数以上がファイル交換ソフトを利用する可能性が出てきた(図8)。
現在、ファイル交換ソフトを利用しているFTTHユーザ146名に対して、入手したファイルの種類を尋ねたところ、最も多いのがCDなどの音楽ソフト・音楽ファイル(76.7%)、次いでDVD・ビデオなどの映像・動画ファイル(51.4%)、写真・画像ファイル (34.3%)、ゲームソフト(23.3%)となった(図9)。
《 補足 》
(*1)【 gooリサーチ 】http://research.goo.ne.jp/
ポータルサイト「goo」を運営するNTT-Xと、日本のリーディングシンクタンクである三菱総研の調査企画力、コンサルティング力が融合した、高品質で付加価値の高いeリサーチ・サービスです。携帯電話でアンケートに答える「gooリサーチ・モバイル」モニター(3.5万人)、キーパーソンのビジネスマンを中心とする「gooリサーチ・ビジネス」モニター(1.6万人)を含め、20万人の登録モニターを擁し、消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応しています(モニターの人数はいずれもH15年10月現在)。
NTTコム リサーチは、平成24年10月1日にエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社からNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社へ事業譲渡され、平成25年12月9日にgooリサーチより名称変更いたしました。gooリサーチの調査結果(共同調査含む)等についてはこちらまでお問合せください。