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企業におけるインターネット回線利用実態調査

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7割がブロードバンド回線を導入。今後、より高速な光ファイバー回線への志向強まる

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平成16年8月26日 報道発表資料

gooリサーチ結果 (No.62)

企業におけるインターネット回線利用実態調査

~7割がブロードバンド回線を導入。今後、より高速な光ファイバー回線への志向強まる~

国内最大級のインターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」(*1)を共同で提供するNTTレゾナント株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:資宗 克行)と、株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、取締役社長:谷野 剛)は、「gooリサーチ・ビジネスモニター」の中から、勤務先の通信、ネットワークの利用状況を把握しているキーパーソンを対象に「企業におけるインターネット回線利用実態」に関する調査を実施しました。

有効回答者数4,618名のうち、勤務先事業所のインターネット接続回線として、ブロードバンド回線を導入している企業は約7割に達し、今後の変更予定回線を光ファイバー回線とする割合も7割を占めるなど、企業における通信回線の高速化志向が伺えます。

総括

今回の調査結果より、企業におけるブロードバンド回線利用の浸透に加え、今後の変更予定回線を光ファイバー回線とする回答が圧倒的に多いことから、より高速な通信回線の導入意向の高さも明らかになりました。また、企業がアクセス回線事業者を選択する際に決め手となった情報として、「通信事業者や代理店の担当者からの紹介」、「インターネット上の紹介記事」が上位に挙がるなど、営業担当者等による直接的な情報提供、一般公開されているインターネット上の紹介記事等が事業者選定に影響を与えていることが伺えます。

調査結果のポイント

(1) アクセス回線の利用種別と利用アクセス回線事業者

インターネット接続回線として、ADSL、光ファイバー、CATV等のブロードバンド回線を利用している割合が全体の7割を占めており、企業でのブロードバンド化が浸透している。回線事業者別ではASDL回線がNTT東西でほぼ6割に達し、光ファイバー回線もNTT東西で全体の約7割を占めるなど、両回線ともにNTT東西が他の事業者を引き離している。

(2) アクセス回線選択時の重視ポイントと事業者選定の決め手となった媒体や情報

現在利用中のアクセス回線を選択する際、重視したポイントとして、「通信速度の速さ」、「通信料金の安さ」の他に、「通信品質の高さ」を挙げる企業も多く、「速度」、「費用」等の実質的な導入効果を重視する一方で、クオリティに対する意識も比較的高いことが見受けられる。また、アクセス回線事業者の選定の際には、「通信事業者や代理店の担当者からの紹介」「インターネット上の紹介記事」を参考にしており、営業担当者等による直接的な情報提供や、一般公開されているインターネット上の紹介記事等が事業者選定に影響を与えていることが伺える。

(3) 現在利用のアクセス回線に対する今後の変更意向

現在利用中のアクセス回線について「当面予定はないが変更したい」、「具体的に変更を予定している」と変更の意向を示す企業は合わせて4割に達しており、その理由として、「回線速度の高速化」が上位に挙げられている。変更予定のアクセス回線に関しては、光ファイバー回線が7割と圧倒的な数値の高さを示しており、企業における光ファイバー回線導入による高速化への意向が高い。

(4) IP電話の利用意向とその理由

企業でのIP電話の利用意向は、「現在既に利用している」、「今後利用予定がある」を合わせると4割に達するが、一方で「利用予定はない」とする企業が5割弱を占めている。

利用する理由(利用予定含む)としては、「通話料金が安価」が上位を占めており、IP電話導入によりコスト削減につなげたいとする企業の志向が見受けられる。一方、「利用する予定がない」の理由として、「固定電話で満足しているため」が44%と最も多いが、「通信回線としての信頼性に不安があるため」も3割以上を占めており、「利用予定はない」とする企業の3社に1社以上が、信頼性を理由に利用を見合わせている。

<本調査およびgooリサーチに関するお問合せ先>

NTTレゾナント株式会社 ポータル事業本部 リサーチグループ
(Tel) 03-5224-5380、(FAX) 03-5224-5201、(E-mail)research@goo.ne.jp
NTTレゾナント株式会社 ポータル事業本部 広報グループ
(Tel) 03-5224-5500、(E-mail) pr@nttr.co.jp

<gooリサーチに関するお問合せ先>

株式会社三菱総合研究所 E-リサーチ事業推進室
(Tel) 03-3277-0719、(Fax) 03-3277-0523、(E-mail) e-res@mri.co.jp
株式会社三菱総合研究所 広報部広報グループ
(Tel) 03-3277-0003 (Fax) 03-3277-3490、(E-mail) prd@mri.co.jp

調査概要

1. 調査対象 gooリサーチビジネスモニター
2. 調査方法 非公開型インターネットアンケート
3. 調査期間 平成16年6月30日(水)〜7月8日(木)
4. 有効回答者数 4618名
5. 回答者の属性 【業種】
サービス:32.6% 製造:19.1% 流通:14.7% 建設・不動産:11.4% 公務:5.4% 運輸・通信:4.7% 金融・保険:3.2% 電気・ガス・水道:1% その他:7.9%

【従業員数】
9人以下:34.2% 10-49人:18.7% 50-99人:8.4% 100-499人:17.3% 500-999人:5.3% 1,000人以上:16.1%

調査結果データ

1.アクセス回線の利用種別と利用アクセス回線事業者

(1) 「ADSL」、「光ファイバー」、「CATV」のブロードバンド回線利用が全体の約7割を占める

企業におけるインターネット接続回線の利用種別については、「ADSL」が38.2%と最も利用が多く、次いで「光ファイバー」が25.3%を占める結果となった。
ブロードバンド回線を利用している割合が全体の7割を占めており、企業におけるアクセス回線のブロードバンド化の浸透が伺える。【図1】

【図1】企業で主に利用しているインターネット接続回線種別 (n=4,432)

【図1】企業で主に利用しているインターネット接続回線種別

(2) ADSL、光ファイバー回線ともに、アクセス回線事業者別でNTT東西が上位を占める

ADSL回線事業者別では、「NTT東日本」が36.7%と最も利用が多く、次いで「NTT西日本」が22.7%と続き、NTT東西でほぼ6割に達する。【図2】

【図2】主に利用しているADSL回線提供事業者 (n=1,695)

【図2】主に利用しているADSL回線提供事業者

また、光ファイバー回線では、「NTT東日本」が38.9%と最も利用が多く、次いで「NTT西日本」が29.2%となり、NTT東西で全体の約7割を占め、他の事業者を大きく引き離している。【図3】

【図3】主に利用している光ファイバー回線提供事業者 (n=1,120)

【図3】主に利用している光ファイバー回線提供事業者

2.アクセス回線選択時の重視ポイントと事業者選定の決め手となった媒体や情報

(1) アクセス回線選択時の重視ポイントは、通信速度の「速さ」と通信料金の「安さ」

現在利用しているアクセス回線を選択した際の重視したポイントとして、「通信速度の速さ(57.5%)」、「通信料金の安さ(52.2%)」が挙げられており、それぞれ過半数を超え、上位を占めている。

また、「通信品質の高さ」が33.2%を占めており、3社に1社の割合で重視するポイントとして回答している。企業側は、「速度」、「費用」といった実質的な導入効果が得られることに対する重視度合いが高く、それに続く形でクオリティの高さに対する重視度合いも高い。一方、「セキュリティの高さ」に関しては、1割未満にとどまった。【図4】。

【図4】現在のインターネット回線を選択した際の重視ポイント(複数回答) (n=4,432)

【図4】現在のインターネット回線を選択した際の重視ポイント

(2) アクセス回線事業者の選定時には、営業担当者等による直接的な情報提供や、インターネット上の紹介記事が影響

アクセス回線提供事業者の選定時に、どのような媒体や情報をもとに参考にしたかに関しては、「通信事業者や代理店の担当者からの紹介」が44.0%と最も高く、次いで、「インターネット上の紹介記事」が34.5%と続いた。営業担当者等による直接的な情報提供や、一般公開しているインターネット上における記事による情報提供が事業者選定に影響していることが伺える。【図5】

【図5】回線提供事業者の選定の際に決め手となった媒体や情報(複数回答) (n=4,432)

【図5】回線提供事業者の選定の際に決め手となった媒体や情報

3.現在利用中のアクセス回線に対する今後の変更意向

(1) 現状のアクセス回線に対する変更意向は4割以上を占めており、その理由は「回線速度の高速化」が66.5%と他の項目を引き離している

現在利用中のアクセス回線について、「当面予定はないが変更したい」、「具体的に変更を予定している」などの変更意向をもつ企業は、4割以上を占める。一方、「変更する予定はない/変更したくない」が6割弱を占めており、現状維持志向の企業が多い。【図6】

【図6】利用中のインターネット接続回線の今後の変更意向 (n=4,432)

【図6】利用中のインターネット接続回線の今後の変更意向

また、アクセス回線の変更予定の理由としては、「現在の回線が遅いため」が66.5%と最も多く、次いで「ホームページや大容量ダウンロードをスムーズにするため」が37.7%、「ホームページやファイル等のアップロードの速度を上げたいため」が33.7%と、アクセス回線の高速化への志向が圧倒的に多いことがわかる。【図7】

【図7】回線を変更したい理由、目的(複数回答) (n=1,882)

【図7】回線を変更したい理由、目的

(2) 変更予定のアクセス回線は、光ファイバー回線が7割と高い数値を示す

変更予定のアクセス回線に関して、ADSLについては1割程度にとどまったが、 光ファイバー回線は7割と圧倒的で、企業における光ファイバー接続導入による高速化への意向が高いことがわかる。【図8】

【図8】変更予定の主なインターネット接続回線 (n=1,882)

【図8】変更予定の主なインターネット接続回線

4.IP電話の利用状況と今後の利用意向

(1) IP電話利用企業(利用予定含む)は全体で4割以上を占める一方、利用予定のない企業が5割弱を占めており、導入を見合わせている企業も多い

企業でのIP電話の利用状況は、「現在既に利用している」、「今後利用予定がある」を合わせると4割以上を占めるが、「利用予定はない」とする企業も全体の5割弱を占める。【図9】

【図9】IP電話の利用状況 (n=4,544)

【図9】IP電話の利用状況

(2) IP電話を利用する理由(利用予定企業含む)は通話料金の安さ

IP電話を利用する理由(利用予定企業含む)は、「他都道府県への通話が安い(57.8%)」、が最も多く、次いで「同一県内への通話が安い(42.0%)」、「自社の拠点間通話が無料(40.8%)」が続いており、他の項目を引き離している。全体的な傾向として、IP電話導入により、通信コスト削減を目的とする企業の意向が伺える。【図10】

【図10】IP電話を利用する理由(検討する基準)(複数回答) (n=1,956)

【図10】IP電話を利用する理由(検討する基準)

(3) IP電話の利用予定がない理由は、固定電話の満足度の高さと、信頼性の問題

一方、IP電話を利用する予定がない理由としては、「固定電話で満足しているため」が44.0%と最も高いが、「通信回線としての信頼性に不安があるため」の理由も3割を超えており、通信品質を懸念して利用を見合わせる企業も少なくないことがわかる。【図11】

【図11】IP電話の利用予定がない理由(複数回答) (n=2,148)

【図11】IP電話の利用予定がない理由

《 補足 》

(*1)【 gooリサーチ 】http://research.goo.ne.jp/
ポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナントと、日本のリーディングシンクタンクである三菱総研の調査企画力、コンサルティング力が融合した、高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスです。携帯電話でアンケートに答える「gooリサーチ・モバイル」モニター(4.4万人)、キーパーソンのビジネスマンを中心とする「gooリサーチ・ビジネス」モニター(2万人)を含め、23万人の登録モニターを擁し、消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応しています。(モニターの人数はいずれもH16年8月現在)

NTTコム リサーチは、平成24年10月1日にエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社からNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社へ事業譲渡され、平成25年12月9日にgooリサーチより名称変更いたしました。gooリサーチの調査結果(共同調査含む)等についてはこちらまでお問合せください。

この調査結果の単純集計を無料にて提供しています。

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