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ビジネスパーソンの社内ブログ利用状況に関する調査

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社内ブログ未利用者の65.7%が利用意向を示し、社内情報共有ツールとしての期待大

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報道発表資料 平成18年1月31日

gooリサーチ結果 (No.102)

ビジネスパーソンの社内ブログ利用状況に関する調査

~社内ブログ未利用者の65.7%が利用意向を示し、社内情報共有ツールとしての期待大~

国内最大級のインターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」(*1)を共同で提供するNTTレゾナント株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:資宗 克行)と株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:田中 將介)は、企業調査向けの「gooリサーチ・ビジネスモニター」を対象に「社内ブログの利用状況」に関する調査を実施しました。

有効回答者数2,207名のうち、社内のコミュニケーションツールとして電子メールやイントラネット利用者が大半を占めていますが、情報が多すぎるなどの理由により、うまく社内で情報共有ができていない実態がうかがえます。また、社内ブログの活用者は、5.5%と少数に留まっていますが、今後の利用意向者については未利用者の半数以上を占めています。社内ブログ活用の条件としては「使い方の容易さ」や「気軽に参加できること」を求める人が多いことから、これらの仕組みが機能すれば今後の普及に繋がることが予測されます。

また、企業のトップによる「社長ブログ」について、既に導入済みである企業は1割程度に留まっていますが、自社の社長ブログを閲覧している回答者が9割以上の大多数を占めています。しかしながら、現状の社長ブログは会社のビジョンが必ずしも十分に伝わっているとは感じられないとの見方が多く、今後の社長ブログのあり方としては、日々の出来事やイベントよりも、会社やトップ自身のビジョンやメッセージをいかにして伝えるかが重要になると考えられます。

総括

今回の調査結果により、従来の電子メールやイントラネットといった手段では、情報共有がスムーズにできていないと考える人が多いことが分かりました。一方、社内ブログの導入企業はまだ少数に留まっていますが、社内における情報共有には有効であると考える回答者も多く、自らも社内ブログを通じて情報発信及び閲覧をしてみたいと考える人も全体の半数以上に達しています。

また、企業のトップが情報を発信する「社長ブログ」を閲覧している人は社内・外向け合わせて全体の1割程度ですが、導入企業では9割以上が閲覧しています。その一方で、「社長ブログを読んでも会社のビジョンが伝わりにくい」と考える人も半数以上に達しており、内容の伝え方が今後の課題になってくるといえます。

調査結果のポイント

(1) 現在の社内コミュニケーションツールでは、うまく情報共有ができないという回答が8割以上。

電子メールやイントラネットなどのコミュニケーションツール利用者において、8割以上が社内知識やノウハウがうまく共有されていないと指摘しており、主な問題点として、情報が多すぎて欲しい情報を探しにくいとする回答が約3割と最も多い。

(2) 社内ブログ利用者は5.5%と少数ではあるが、今後の利用意向は約7割と高い。

社内ブログ利用者については5.5%に留まったが、65.7%が利用意向を示しており、「全く利用したくない」はわずか9.5%に過ぎない。社内の情報共有には、従来のイントラネットやグループウェア等と比べ社内ブログが有効であると認識している回答者が多いことが見て取れる。また、社内ブログの機能の一部として投稿された情報に関するキーワード検索機能について過半数が利用意向を示しており、利便性を評価する声が多い。

(3) 現在開設されている社長ブログは会社のビジョンが伝わりにくい、との声も多い。

自社の社長ブログについて9割以上が閲覧していると回答しており、トップのメッセージを伝える手段として注目度が高いことがうかがえる結果となった。

一方で、社長ブログにより会社へのビジョンが深まったかどうかにの質問に関しては、自社もしくは他社の社長ブログを閲覧している54.2%が「あまり」または「全く深まっていない」と回答しており、今後は社長ブログで発信する情報の内容や質も問われてくることがうかがえる。

《 補足 》

(*1)【 gooリサーチ 】 http://research.goo.ne.jp/
ポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナントと、日本のリーディングシンクタンクである三菱総研の調査企画力、コンサルティング力が融合した、高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスです。携帯電話でアンケートに答える 「gooリサーチ・モバイル」モニター(5.0万人)、キーパーソンのビジネスマンを中心とする「gooリサーチ・ビジネス」モニター(3.1万人)、団塊世代・シニア層、ならびに若年層を中心とした郵送調査手法で回答する「郵送調査専属モニター」(1.3人)を含め、53万人の登録モニターを擁し、消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応しています。(モニターの人数はいずれもH18年1月現在)

<本調査およびgooリサーチに関するお問合せ先>

NTTレゾナント株式会社 ポータル事業本部 リサーチグループ
(Tel) 03-5224-5380、(FAX) 03-5224-5201、(E-mail)research@goo.ne.jp

NTTレゾナント株式会社 ポータル事業本部 広報グループ
(Tel) 03-5224-5500、(E-mail) pr@nttr.co.jp

<gooリサーチに関するお問合せ先>

株式会社三菱総合研究所 Eリサーチグループ
(Tel) 03-3277-0719、(Fax) 03-3277-0523、(E-mail) e-res@mri.co.jp

株式会社三菱総合研究所 広報部広報グループ
(Tel)03-3277-0003、 (Fax)03-3277-3490、(E-mail) ccd-mg@mri.co.jp

調査概要

1. 調査対象 gooリサーチ・ビジネスモニター
2. 調査方法 非公開型インターネットアンケート
3. 調査期間 平成17年11月29日(火)〜平成17年12月1日(木)
4. 有効回答者数 2,207名
5. 回答者の属性 【勤務先の従業員数】
9名以下22.2%、10〜49名14.2%、55〜99名8.0%、100〜499名18.8%、500〜999名7.6% 、1,000名以上29.3%

【勤務先の売上高】
1億円未満24.6%、1〜10億円未満17.4%、10〜50億円未満12.4%、50〜100億円未満7.1%、100〜500億円未満11.4%、500億円以上21.4%、その他5.7%

調査結果データ

1. 社内コミュニケーションにおける情報共有が出来ていないという回答が8割以上。

(1) 社内コミュニケーションの手段として、電子メールやイントラネットが多く占める一方、社内ブログは5.5%に留まる。

社内でのコミュニケーションの手段として電子メールが8割以上と最も多く、次いでイントラネットがほぼ半数と続く。グループウェアは35.3%と約3人に1人が利用。社内ブログの利用者は5.5%に留まった。【図1】

【図1】社内のコミュニーション手段 (n=2,207)

【図1】社内のコミュニーション手段のグラフ

(2) 47.5%と半数近くが、「イントラネット」や「グループウェア」を十分に活用できていないと回答。

イントラネットまたはグループウェア利用者のうち、「大体活用できている」との回答者は52.5%と過半数を占める。一方、「一部しか活用できていない」、「ほとんど活用できていない」回答者層も47.5%を占めており、両者は拮抗している。【図2】

【図2】グループウェアの活用状況 (n=1,302)

【図2】グループウェアの活用状況のグラフ

(3) 「情報が多すぎて、欲しい情報が探しにくい」との回答が約3割を占めており、情報検索機能に課題を残す。

コミュニケーションツール利用者に対して現在の問題点を聞いたところ、「情報が多すぎて、欲しい情報が見つけにくい」が29.2%と3割近くを占めて最も多く、次いで、「新着情報の確認が面倒(25.4%)」、「行き違いや二重対応といった無駄が多い(19.3%)」が続く。一方、「特に問題はない」と現状満足の回答者は、36.6%と約4割を占めている。【図3】

【図3】社内コミュニケーションツール利用時の問題点 (n=1,865)

【図3】社内コミュニケーションツール利用時の問題点のグラフ

(4) 8割以上が「社内の知識やノウハウが共有できていない」と回答。

コミュニケーションツール利用者に対して、社内知識やノウハウの情報共有レベルについて聞いたところ、十分にできているとの回答は16.7%を占めているが、8割以上の回答者が情報がうまく共有されていないと回答し、何らかの課題を抱えていることが明らかとなった。【図4】

【図4】社内の知識やノウハウの共有レベル (n=1,865)

【図4】社内の知識やノウハウの共有レベルのグラフ

また、社内で共有できていない情報として、「業務知識やノウハウ」が73.6%と最も多く、その他実務関連の情報が傾向として多いことがわかる。また、「経営層のビジョンや事業の方向性」など、企業のトップの考えが伝わっていないという点も、37.6%を占めており比較的多い傾向にある。【図5】

【図5】社内共有できていない情報の種類 (n=1,554)

【図5】社内共有できていない情報の種類のグラフ

2. 「使いやすければ、ぜひ社内ブログで情報共有したい」という声が多い。

(1) 社内のコミュニティサイトに対して、「情報発信も閲覧もしたい」と考える回答者が過半数。

社内ブログを活用していない人に対して社内で意見を出しあえるコミュニティサイトに対する利用意向を尋ねたところ、52.9%の過半数が「情報発信も閲覧も利用する可能性がある」と回答しており、比較的利用意向が高いことがうかがえる。【図6】

【図6】社内コミュニティサイトの利用意向 (n=1,743)

【図6】社内コミュニティサイトの利用意向のグラフ

また、「社内の情報共有を社内ブログで行う」ことについて、65.7%の回答者が利用意向を示しており、「全く利用したくない」は9.5%に過ぎない。社内の情報共有には、従来のイントラネットやグループウェアよりも、社内ブログが有効であると意識している回答者が多いことが分かる。【図7】

【図7】情報共有を社内ブログで行うことに対する利用意向 (n=1,743)

【図7】情報共有を社内ブログで行うことに対する利用意向のグラフ

(2) 社内ブログには、使いやすさを求める声が高い。

社内ブログ未活用者のうち、社内ブログ活用意向のある人に対して、今後活用していくにあたり必要な条件を尋ねたところ、「使い方が簡単であること」、「気軽に参加できる場であること」の2つの条件が上位を占めており、ともに6割を超える。また、「グループごとにブログが作成できること」、「書き込みをリードする人(チューター)がいること」などを求める声も多い。「デザインのよさ」を挙げる人は少なく、見た目よりも使いやすさを求める人が多いことが見て取れる。【図8】

【図8】社内ブログを活用するための条件 (n=1,145)

【図8】社内ブログを活用するための条件のグラフ

(3) キーワード検索機能の利用意向は高い。

社内ブログの機能として投稿された情報をキーワード検索できることについて、過半数が「欲しい情報がすぐに見つかりそうなので、使ってみたい」と回答しており、利便性を評価する声が多い。【図9】

【図9】キーワード検索機能についての意見 (n=1,743)

【図9】キーワード検索機能についての意見のグラフ

3. 今後は社長ブログから伝わる「会社のビジョン」の内容や質が重要。

(1) 社長ブログの存在は半数近くが認識している。

コミュニケーションツール利用者に対して、企業の社長による「社長ブログ」の存在の認知度について尋ねたところ、45.8%と半数近くが「知っている」と回答している。【図10】

【図10】企業の社長による「社長ブログ」の認知度 (n=1,865)

【図10】企業の社長による「社長ブログ」の認知度のグラフ

また、社長ブログ認知者に対し、自社の社長が書いているかどうかについて尋ねたところ、「自社内のみの公開」が8.9%、「社外にも公開」が4.3%を占めており、あわせて13.2%に留まった。【図11】

【図11】自社の社長の「社長ブログ」開設状況 (n=855)

【図11】自社の社長の「社長ブログ」開設状況のグラフ

また、これを社員数別で見たところ、1,000名以上の企業では、社内のみ公開の社長ブログ開設率が17.9%と全体平均の倍近くに達し、相対的に高い開設率となっている。【図12】

【図12】自社の社長の「社長ブログ」の実施状況 (従業員数別、n=855)

【図12】自社の社長の「社長ブログ」の実施状況のグラフ

(2) 9割以上の人が、自社の社長のブログを読んでいる。

自社の社長がブログを書いていると回答した人に対して閲覧状況を尋ねたところ、9割以上の人が閲覧していると答えており、トップのメッセージを伝える手段としては注目度が高いことがうかがえる結果となった。【図13】

【図13】自社の社長のブログ閲覧状況 (n=113)

【図13】自社の社長のブログ閲覧状況のグラフ

また、これを社員数別で見たところ、50〜99名の従業員規模の企業では、「更新されるたびに読む」という人が66.7%と7割近くに達している。【図14】

【図14】自社の社長のブログ閲覧状況 (従業員数別、n=113)

【図14】自社の社長のブログ閲覧状況のグラフ

(3) 他社の社長のブログは読まない人が半数以上。

一方、社長ブログ認知者に対して他社の社長が書いたブログを読むかどうかを尋ねたところ、ほとんど、または全く読まないとの回答が54.2%と半数以上に達しており、自社の社長ブログほどの関心は持たれていないことが分かる。【図15】

【図15】他社の社長のブログ閲覧状況 (n=855)

【図15】他社の社長のブログ閲覧状況のグラフ

(4) 社長ブログを読んでも、会社のビジョンが伝わらないと考える人も多い。

自社もしくは他社の社長ブログを見る人に対して、「社長ブログにより、会社へのビジョンが深まったかどうか」を尋ねたところ、54.2%の回答者が「あまり、または全く深まっていない」と回答しており、今後は社長ブログで発信する情報の内容や質も問われてくるといえる。【図16】。

【図16】社長ブログによる会社のビジョンへの理解浸透度 (n=701)

【図16】社長ブログによる会社のビジョンへの理解浸透度のグラフ

(5) 社長ブログは好印象だが、定期的には見ないという声も高い。

自社の社長がブログ発信をしていない回答者に、「自社の社長がブログで情報発信を行うことへの考え」を尋ねたところ、3割以上が「定期的に見たい」とする一方、4割以上は「好印象だが、定期的には見ない」と回答しており、定期的に見てもらうための仕組みが必要であることがうかがえる。【図17】

【図17】自社の社長がブログで情報発信をすることに対する見解 (n=1,602)

【図17】自社の社長がブログで情報発信をすることに対する見解のグラフ

NTTコム リサーチは、平成24年10月1日にエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社からNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社へ事業譲渡され、平成25年12月9日にgooリサーチより名称変更いたしました。gooリサーチの調査結果(共同調査含む)等についてはこちらまでお問合せください。

この調査結果の単純集計を無料にて提供しています。

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