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働く
近年、若者の就労形態で増えてきている「フリーター」。2003年には217万人にまで増加したが、その後は漸減傾向にある。フリーターとともに、若年層の間で増加しているのが、就学、就労、職業訓練のいずれも行っていない「ニート(NEET)」と呼ばれる層。その数は2005年には64万人と、ここ4年間横ばいの状態が続いている。フリーターやニートの増加は労働力の質の低下、ひいては日本経済の競争力の減退という事態にもつながりかねない。少子高齢・人口減少社会が本格化した日本にとっては早急に手を打つべき問題となっている。
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働く
景気回復の影響は、失業率の改善だけでなく求人の面にも表れてきている。バブル崩壊後、「終身雇用」と「年功序列」という日本独特の雇用システムも、リストラや成果主義などを導入する企業も現れた。それに伴い格差が問題となっている。この10年間で主に中間層から低所得層へと下方シフトが起こり、所得の二極分化が進んだといえそうだ。格差の拡大・固定を回避するには「機会の不平等」を排除し「結果の不平等」を容認することが必要だ。
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生きる
団塊の世代というのは通常1947年から1949年の3年間に生まれた世代のことをいう。この3年間の出生数は約800万人。1949年の出生数は約269万7000人、2005年の出生数は約106万人であるから、ざっと2.5倍。ものすごい勢いで人口が増え続けていた。団塊の世代の場合、定年後も仕事は続けたいが、一方でセカンドライフを楽しみたいという意欲も旺盛なのだ。アクティブでアグレッシブな団塊世代のライフスタイルは、定年後のセカンドライフでも変らず、"アクティブ・シニア・ライフ"を謳歌することになるのだろう。
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生きる
日本の年間出生数は第2次ベビーブーム期のピークだった1973年以降、30年以上にわたって減り続けている。第1次ベビーブーム期の年間出生数は約270万人だったから、今はその4割程度しか生まれていないことになる。なぜ少子化が進んでいるのか。大きな要因としては、晩婚化・晩産化、そして未婚化が挙げられる。少子化は労働力人口や消費人口の減少につながり、総体としてのマーケットは縮小するかもしれない。だがビジネスチャンスまで減っていくわけではないのである。
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暮らす
定年になったら、実際のところ年金はいくらもらえるのだろう。2002年の東京都の場合、年金は月額21万2500円、消費支出のほうは25万121円になり、赤字になるという。老後の生活を営むのはかなり厳しいようだ。年金ゼロが危惧される現象も近年目立っている。若年層における納付率の低下は、将来、大量の年金ゼロ予備軍の発生が危惧されるばかりか、年金制度の土台そのものを揺るがしかねない。
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暮らす
未婚率の上昇が止まらない。正しくは、未婚者数と単身世帯数は重ならない。いわゆるパラサイト・シングルで、若い世代の場合、実家にそのまま居続ける未婚者が多いからだ。男女とも、結婚したくないわけではないらしい。女性からすれば、幾多のデメリットを補って余りある「適当な相手」でなければ、結婚する意味がないということなのかもしれない。一方、若年独身男性では、「結婚していない理由」として、半数近くが「経済力がないから」と答えているのが、格差社会を連想させて注意を引く。
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暮らす
未婚率が上がり続けている。「国勢調査」と「人口統計資料集」をベースに作成された「年齢別未婚率の推移」を見ると、25〜29歳の男性の未婚率は遂に70%ラインを超えている。なぜ、結婚という人生の選択肢は軽くなったのだろうか。女性にとって、結婚の経済的メリットが稀薄になっている。女性が結婚の対象として「適当な相手」を選ぶとき、何よりもまず「相手の人柄」を見て、次に、「家事・育児に対する理解と協力」と「自分の仕事に対する理解と協力」が期待できるかをチェックするのは当然のことだ。
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学ぶ
少子化社会となった日本、子供1人あたりの教育費が増えている。世帯主の所得伸び率よりも、教育費の伸び率のほうが大きくなっているのだ。学校以外の教育費が全体的に増加していることから、子供を塾などに通わせている親が多いことがうかがえる。かさむ一方の教育費、世帯の生活費を節約したり、子供自身のアルバイトや奨学金で捻出している。欧米諸国はドイツ以外、公財政支出が平均値と同等、または上回っている。私費負担が最も高いのは韓国。
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住む
「日本人はウサギ小屋に住んでいる」と言われる。だが欧米主要4カ国と1戸当たりの床面積を比較すると、日本は決して狭くはない。1人当たりの住宅床面積は、日本が最下位だが大きな差があるわけではない。ただし、日本の借家は狭さが際だっている。日本海側の各県は、専用住宅の規模が一様に大きく、持ち家住宅率も高いのが特徴だ。対して、1住居当たりの延べ面積は、最も狭いのは東京都、次いで大阪府、神奈川県である。「豊かな住生活」とは、家の広さや住環境ばかりでは図ることができない。
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住む
「南国」沖縄に移住したいという人が増えている。ダイビングなどマリンスポーツを楽しみながら暮らしたいという若者から、終の住処を沖縄にしたいというシニア・シルバー層まで性別も年齢もさまざまだ。だが沖縄は決して「楽園」とばかりはいえない。現実とのギャップに耐えられず、本土に帰る人も少なくないのだ。沖縄の賃金所得は全国で下から2番目、完全失業率は全国でも最も高い数値である。その背景には沖縄の経済構想そのものがもつ課題があるだろう。
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