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第7回 「小学生のインターネット利用に関する調査結果」

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小学生のインターネット利用は、6年生で約9割、保護者の「情報モラル」の理解は2割弱にとどまる

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報道発表資料 平成21年11月12日

NTTレゾナント株式会社
株式会社三菱総合研究所

gooリサーチ結果 (No.184)

第7回 「小学生のインターネット利用に関する調査結果」

~小学生のインターネット利用は、6年生で約9割、
保護者の「情報モラル」の理解は2割弱にとどまる~

インターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」(*1)を共同で提供するNTTレゾナント株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:中嶋 孝夫)と株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:田中 將介)は、小学生の子どもを持つ保護者を対象に、小学生のインターネット利用に関するアンケートを実施しました。有効回答数は7,657名でした。

本調査は、平成14年7月に実施した第1回調査「小学生のインターネット利用に関する調査」、平成16年5月に実施した第2回調査以降毎年実施している調査で、今回は第7回調査として、平成21年9月17日(木)から9月29日(火)にかけて実施しました。

総括

小学生のインターネットの利用は一般化し、6年生では約9割が利用。また、家族がきっかけとなってインターネットを利用した小学生は約5.5割となった。

小学生のいる家庭においてフィルタリングサービスの利用は2年連続で増加。小学生がいる家庭の25%はフィルタリングサービスを利用しており、着実に普及が進んでいることが伺える。

小学校の指導要領で義務化された「情報モラル」教育。保護者の「情報モラル」の理解は2割弱にとどまる。

小学生への「情報モラル」教育は、「主に親が教える」と考えている保護者が半数を超えるものの、「主に学校で教える」と回答は28%と昨年より倍増し、学校での情報モラル教育に期待している保護者が増えていることが伺える。

調査結果のポイント

(1) 小学校6年生の約9割がインターネットを利用。利用開始時期の1位は小学校1年生。

インターネットを利用する小学生の割合は、小学校1年生で47.4%、学年が上がるたびに増加し、小学校の6年生では88%と高い利用率が明らかになった。(図1)

また、インターネット開始時期のトップは小学校1年生(21.6%)、次いで小学校3年生(19.6%)、小学校4年生(16.6%)という結果になった。(図2)

(2) "はじめて"のインターネットを利用したきっかけは「家族(親・兄弟)」が約半数。家庭でのフィルタリングサービスの利用は2年連続増加し、25.6%の家庭で導入済み。

インターネットをはじめて利用したきっかけの1位は「親が教えた」49.8%と約半数を占め、「兄や姉など、兄弟が教えた」(5.9%)を含むと、「家族」がきっかけで"はじめてのインターネット"を利用した子どもが約5.5割を占める。続いて「学校の授業で学習した」(27.7%)、「独学(自力)で使うようになった」(9.3%)となった。(図3)

また、フィルタリングサービスを利用している家庭は、一昨年の調査では16.7%、前回調査では20.8%、今回調査では25.6%と2年連続で増加しており、フィルタリングサービスが徐々に普及している様子が伺える。(図4)

また、フィルタリングサービスを利用していない理由の1位は、「不適切なページにアクセスしないと思っているので必要ない」が53.3%、2位は「大人が使うときに不便だから」が22.1%と前回同様の順位となった。(図4)

(3) 7割の家庭はインターネット利用の際にルールを設置。ルールの1位は接続時間、2位は接続条件。

インターネットを利用するにあたりルールを設定している家庭は、76.3%だった。ルールで最も多かったのは「接続時間」(35.4%)、次いで「インターネットを利用する条件」(34.7%)とどちらも3割以上の家庭で設定されている。今回調査でポイントが増加したルールは、「インターネットを利用する目的」が前回調査17.3%から24.1%、「インターネットのマナーを守る」は前回調査15.9%から21.4%、「インターネットを利用する場所」は前回調査16.9%から22.4%となり、昨年よりもルールを複数設定する家庭が増えたことが示唆される。(図6)

さらにルールを決める際に参考にしているものは何かと質問したところ、「親の経験や知識の範囲内」が85.2%で大多数を占めた。(図7)

(4) 利用目的1位はゲーム、2位は検索。メールやチャットなどのサービスを利用する小学生は1割弱。

インターネットを利用する目的は、「ゲーム(63.7%)」がトップで根強い人気をみせ、続いて「勉強や宿題のための検索(53.9%)」、「趣味・娯楽に関する検索(53.3%)」と前回調査と同様に明確な目的がある利用が半数を占めることがわかった。また、前回調査24.2%の「ネットサーフィン」は、31.1%と増加する傾向もみえた。

メールやチャットやSNSなどのコミュニティーサービスも利用する小学生は前回調査より数パーセント微増したものの1割には達しなかった。(図8)

また、メールやチャットやSNSなどのコミュニティーサービスを利用する際の相手として、前回調査19.4%の「インターネットで知り合った同年代の友達」は25.4%、前回調査6.2%の「インターネットで知り合った大人」は8.6%と、いずれも前年調査よりも上回る結果となった。(図9)

(5) 「情報モラル」保護者の理解は2割弱。「情報モラル教育は学校で」と考える保護者が倍増。

「情報モラル(*1)」という言葉の認知を調べたところ、「知っており、どんな内容かも知っている」と回答した保護者は18.6%と2割弱だった。(図10)

「小学生にインターネットや「情報モラル教育(*2)」を行うのは誰が適当か」という問いに対しては「おもに家庭で親が教える」が前回調査の75.1%から63.1%と減少し、「おもに学校で教師が教える」が前回調査13.5%から28%と倍増する結果となった。(図11)

情報モラル教育は、「家庭で親が教える」と考えが主流であるものの、「学校で教師が教える」ことへの期待が高まっている傾向が明らかになった。

(*1)「情報モラル」とは、文部科学省によると『情報社会を生きぬき、健全に発展させていく上で、すべての国民が身につけておくべき考え方や態度』としている。

(*2)「情報モラル教育」とは、文部科学省によると、『情報社会における正しい判断や望ましい態度を育てること』『情報社会で安全に生活するための危険回避の方法の理解やセキュリティの知識・技術、健康への意識』を挙げている。

《 補足 》

(*1)【 gooリサーチ 】 http://research.goo.ne.jp/
ポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナントと、日本のリーディングシンクタンクである三菱総研の調査企画力、コンサルティング力が融合した、高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスです。携帯電話でアンケートに答える 「gooリサーチ・モバイル」モニター(11.7万人)、キーパーソンのビジネスマンを中心とする「gooリサーチ・ビジネス」モニター(7.7万人)、団塊世代・シニア層、ならびに若年層を中心とした郵送調査手法で回答する「郵送調査専属モニター」(3.5万人)を含め、408万人の登録モニターを擁し、消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応しています。(モニターの人数はいずれもH21年11月現在)

(*2)【 キッズgoo 】http://kids.goo.ne.jp/
平成13年7月に開設した「キッズgoo」は、『子ども向けWeb検索サービス』と遊び心をくすぐる『コンテンツ』の提供により"小学生向けポータルサイト"として人気を博しています。
閲覧内容の安全性に配慮し、安全と思われるページのみを表示する、独自のプログラミングによるフィルタリング機能を取り入れたウェブ検索サービスを提供すると共に、ウェブページにふりがな(ルビ)を振って閲覧できる機能を提供するなど、実用性と安全性の両方を兼ね備えています。
また「キッズgoo」では、インターネット自体がプル型の情報収集形態である以上、情報発信および閲覧規制等を強化するのではなく、子どもたちがネットの良いところを有効に利用できるように教育していくなど、子どもたちが利用するインターネットの玄関として安心・安全なサービスの提供を推進しています。

<本調査・gooリサーチに関するお問合せ先>

NTTレゾナント株式会社 リサーチグループ
(Tel) 03-6703-6634、(FAX) 03-5476-2582、(E-mail)research@goo.ne.jp

NTTレゾナント株式会社 広報担当
(Tel) 03-6703-6250、(E-mail) pr@nttr.co.jp

<本調査に関するお問合せ先>

株式会社三菱総合研究所 広報・IR部 広報室
(Tel) 03-3277-0003、(Fax) 03-3277-3490、(E-mail) media@mri.co.jp

本資料は、「文部科学記者会」「総務省記者クラブ」「情報通信記者会」「NTTコーポレートニューズルーム」に配布しております。

調査結果について

1. 調査対象 小学生の子どもを持つ保護者
2. 調査方法 「gooリサーチ」モニター及び「キッズgoo」ユーザーを対象とした公開型インターネットアンケート
3. 調査期間 平成21年9月17日(木)~9月29日(火)
4. 有効回答者数 7,657名
5. 回答者の属性 【性別】
男性:45.8% 女性:54.2%

【年代】
20代:1.2% 30代:42.2% 40代:52.4% 50歳以上:4.2%

調査結果データ

(1) 小学校6年生の約9割がインターネットを利用。利用開始時期の1位は小学校1年生。

【図1】未就学児、小学生のインターネット利用率

【図1】未就学児、小学生のインターネット利用率

※インターネット利用率=
学齢別に「インターネットを利用している子ども」を「子どもの総数」で除算し、算出。

【図2】インターネットを利用開始した学年(n=5637、単一回答)

【図2】インターネットを利用開始した学年(n=5637、単一回答)

(2-1) "はじめて"のインターネットを利用したきっかけは「家庭」が約半数。

【図3】インターネットを利用したきっかけ(n=5637、複数回答)

【図3】インターネットを利用したきっかけ(n=5637、複数回答)

(2-2) 家庭でのフィルタリングサービスの利用は2年連続増加し、25%の家庭で導入済み。

【図4】フィルタリング機能(サービス)の利用について(単一回答)

【図4】フィルタリング機能(サービス)の利用について(単一回答)

【図5】フィルタリング機能(サービス)を使っていない理由(n=3507、複数回答)

【図5】フィルタリング機能(サービス)を使っていない理由(n=3507、複数回答)

(3) 7割の家庭はインターネット利用の際にルールを設置。ルールの1位は接続時間、2位は接続条件。

【図6】自宅でインターネットを利用する際のルール(複数回答)

【図6】自宅でインターネットを利用する際のルール(複数回答)

【図7】ルールを設ける際に参考にしたもの(n=4303、複数回答)

【図7】ルールを設ける際に参考にしたもの(n=4303、複数回答)

(4) 利用目的1位はゲーム、2位は検索。メールやチャットなどのサービスを利用する小学生は1割弱となる。

【図8】自宅でのインターネット利用目的(複数回答)

【図8】自宅でのインターネット利用目的(複数回答)

【図9】メール、チャット、掲示板などのコミュニティーサービスを利用する相手(複数回答)

【図9】メール、チャット、掲示板などのコミュニティーサービスを利用する相手(複数回答)

(5) 「情報モラル」保護者の理解は2割弱。「情報モラル教育は学校で」と考える保護者が倍増(と考える保護者は約3割)。

【図10】情報モラル教育の言葉の認知について(n=7657、単一回答)

【図10】情報モラル教育の言葉の認知について(n=7657、単一回答)

【図11】小学生にインターネットや情報モラル教育を行うのに適している人(複数回答)

【図11】小学生にインターネットや情報モラル教育を行うのに適している人(複数回答)

NTTコム リサーチは、平成24年10月1日にエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社からNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社へ事業譲渡され、平成25年12月9日にgooリサーチより名称変更いたしました。gooリサーチの調査結果(共同調査含む)等についてはこちらまでお問合せください。

この調査結果の単純集計を無料にて提供しています。

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