報道発表資料 平成17年6月15日
gooリサーチ結果 (No.78)
「第1回おサイフケータイに関する調査」結果
~認知度は98%と高く、現時点で7%が利用し、ほぼ9割が継続利用意向を示す~
国内最大級のインターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」(*1)を共同で提供するNTTレゾナント株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:資宗 克行)と株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、取締役社長:谷野 剛)は、「gooリサーチモニター」に登録しているNTTドコモの携帯電話利用者を対象に「おサイフケータイに関する調査」を実施しました。
有効回答者数2,176名のうち、「おサイフケータイ」の認知度は98.2%と大多数を占めており、市場での認知は十分浸透していることがうかがえます。また、実際の利用者は約7%にとどまっているものの、利用者の9割近くが継続の利用意向を示しており、さらに未利用者のうち利用意向のある回答者は半数を超えていることから、今後、普及の可能性が高いことが予想されます。
総括
今回の調査結果により「おサイフケータイ」は、回答者のほぼ全体に認知されており、浸透度の高さがわかります。利用経験者の占める割合は約7%とまだ普及段階にありますが、その9割近くが継続利用の意向を示しています。また、利用に際しては、紛失時の不安を感じている一方で、支払い時の利便性が高く評価されています。また、未利用者のうち利用意向者が過半数を占めていることから、今後の普及に向けて、紛失時やセキュリティへの対策を一層強化し、サービスに対する市場の理解を深めつつ、利便性を実感できる機会を提供することがキャリアおよび関連会社に求められていることがうかがわれます。
調査結果のポイント
(1) 機能に対する関心の高さと機種変更のタイミングが導入のきっかけ
「おサイフケータイ」は、2004年6月のサービス開始から約1年が経過したが、その認知度は、「名前を聞いたことがある程度(23.9%)」も含めると98.2%に達しており、市場にほぼ認知されていると思われる。そのうち利用経験者は6.9%で、利用のきっかけは、「新しい機能を使ってみたかったから(61.5%)」が最も多く、次いで「ちょうど機種変更のタイミングだったから(46.6%)」と続く。また、開始1年目の利用者層は、男性が中心となっていることが見て取れる。
(2) 利用頻度は月に2〜3回が多く、利用場所はコンビニが主体
「おサイフケータイ」の利用場所は、「コンビニ」が他を大きく上回って78.4%を占めており、次いで「ポイントカードや会員証(23.7%)」、「自動販売機(20.3%)」が続く。利用頻度は「月に2〜3回(23.0%)」、「週に1回(17.6%)」の順に多い。また、主なメリットとして、「小銭を多く(財布を)持たなくて良い(65.5%)」、「支払いが迅速(54.7%)」が挙げられており、逆にデメリットとしては「携帯紛失時の対応が不安(66.9%)」がもっとも多く、次いで「利用可能な場所が少ない(56.1%)」が続く。当初高いと想定された「セキュリティへの不安」は37.8%にとどまっている。
(3) 継続の利用意向は約9割を占めており、定着化傾向にある
今後の利用意向の質問に対して、「使いたい」との回答が88.6%に上ることから、紛失やセキュリティへの不安よりも支払いの利便性が大きな利用価値となり、継続利用につながっていることがうかがえる。
(4) 未利用者の半数以上が「使ってみたい」と利用意向を示す
「おサイフケータイ」未利用者のうち、「非常に使ってみたいと思う」「使ってみたいと思う」を合わせると、51.7%と、過半数に利用意向があるとの結果となった。使いたい理由としては、「小銭を多く(財布を)持たなくて良い(65.7%)」、「支払いが迅速(62.1%)」が多く、実際に利用している人があげるメリットとも一致している。
一方、利用意向がないと回答した人の理由として、「携帯紛失時の対応が不安(68.0%)」「データを読み取られないか等、セキュリティに不安がある(57.5%)」が多く挙げられている。今後の「おサイフケータイ」の市場拡大を図るためには、紛失時やセキュリティの対策を向上し、安全性を利用者に訴求しつつ、実際に使ってもらい利便性を実感してもらうことがポイントになっていくと思われる。
《 補足 》
(*1)【 gooリサーチ 】 http://research.goo.ne.jp/
ポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナントと、日本のリーディングシンクタンクである三菱総研の調査企画力、コンサルティング力が融合した、高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスです。携帯電話でアンケートに答える「gooリサーチ・モバイル」モニター(5万人)、キーパーソンのビジネスマンを中心とする「gooリサーチ・ビジネス」モニター(2.6万人)を含め、19.8万人の登録モニターを擁し、消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応しています。(モニターの人数はいずれもH17年6月現在)
<本調査およびgooリサーチに関するお問合せ先>
NTTレゾナント株式会社 ポータル事業本部 リサーチグループ
(Tel) 03-5224-5380、(FAX) 03-5224-5201、(E-mail)research@goo.ne.jp
NTTレゾナント株式会社 ポータル事業本部 広報グループ
(Tel) 03-5224-5500、(E-mail) pr@nttr.co.jp
<gooリサーチに関するお問合せ先>
株式会社三菱総合研究所 E-リサーチ事業推進室
(Tel) 03-3277-0719、(Fax) 03-3277-0523、(E-mail) e-res@mri.co.jp
株式会社三菱総合研究所 広報部広報グループ
(Tel)03-3277-0003、(Fax)03-3277-3490、(E-mail) ccd-mg@mri.co.jp
調査概要
1. 調査対象 | gooリサーチ消費者モニター |
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2. 調査方法 | 非公開型インターネットアンケート |
3. 調査期間 | 平成17年5月26日(木)〜平成17年5月27(金) |
4. 有効回答者数 | 2,176名 |
5. 回答者の属性 | 【年齢】 10代:13.5% 20代:18.7% 30代:22.0% 40代:23.0% 50代以上:22.8% 【性別】 男性:51.4% 女性:48.6% |
調査結果データ
(1) 「おサイフケータイ」の認知度・利用者
内容まで把握しているのが74.3%、名前を知っている人も含めると98.2%が「おサイフケータイ」を認知している。(図1)
【図1】「おサイフケータイ」認知(N=2,176)
「おサイフケータイ」の利用経験者は6.9%で、男性の利用者が多い(図2-1、2-2)
【図2-1】「おサイフケータイ」利用経験(N=2,138)
【図2-2】男女別「おサイフケータイ」利用経験(N=2,138)
(2) 利用のきっかけ
利用したきっかけは、新機能への関心の高さと、機種変更のタイミングが上位を占める(図3)
【図3】「おサイフケータイ」を利用したきっかけ(N=148) 複数回答
(3) 利用用途・頻度
8割近くがコンビニで利用。ついでポイントカードや会員証が23.7%と多いが、これは、例えば割引サービスのような特典等が付加されているためと思われる。(図4)
【図4】「おサイフケータイ」利用用途(N=148) 複数回答
また、最も多い利用頻度は月に2-3回で、日常的な決済手段としてはまだ定着していないと考えられる。
【図5】「おサイフケータイ」利用頻度(N=148)
(4) 利用経験者のメリット・デメリット
小銭を多く(財布を)持たなくて良いが7割近く、支払いが迅速と評価している人は6割近い。決済手段としての利便性が実感されていることがうかがえる。(図6)
【図6】利用経験者の「おサイフケータイ」のメリット(N=148) 複数回答
デメリットとしては、携帯紛失時の不安が7割近く、最も多い。ついで、利用可能な場所が少ないが6割近くに上がっており、さらに利用機会の増加が待たれている状況といえる。(図7)
【図7】利用経験者の「おサイフケータイ」のデメリット(N=148) 複数回答
(5) 利用継続意向
「おサイフケータイ」利用経験者の約9割が使い続けたいと回答しており、利用者の評価が高いことがうかがえる。(図8)
【図8】「おサイフケータイ」の継続利用意向(N=148)
(6) 未利用者の利用意向
まだ「おサイフケータイ」を利用したことのない人のうち、使ってみたいと考えている回答が半数を超える。(図9)
【図9】未利用者の「おサイフケータイ」の利用意向(N=2,028)
「おサイフケータイ」を使ってみたい理由としては、「小銭を多く(財布を)持たなくて良い」7割弱、「支払いが迅速」6割強、「財布を忘れたときも安心」が5割弱と身近な決済手段としての期待が高いことが見て取れる。(図10)
【図10】未利用者の「おサイフケータイ」を使いたい理由(N=1,048) 複数回答
また、「おサイフケータイ」を利用したくないと答えた人の理由としては、「携帯紛失時の対応が不安」7割弱、「必要性を感じない」6割弱、「データを読み取られないか等、セキュリティに不安がある」6割弱が上位を占める。(図11)
【図11】未利用者の「おサイフケータイ」を使いたくない理由(N=980) 複数回答
NTTコム リサーチは、平成24年10月1日にエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社からNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社へ事業譲渡され、平成25年12月9日にgooリサーチより名称変更いたしました。gooリサーチの調査結果(共同調査含む)等についてはこちらまでお問合せください。