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関西の鉄道利用に関する調査結果

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新線開業により行動範囲が広がる

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報道発表資料 平成21年9月16日

株式会社 三菱総合研究所
NTTレゾナント株式会社

gooリサーチ結果 (No.181)

関西の鉄道利用に関する調査結果

~新線開業により行動範囲が広がる~

国内最大級のインターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」(*1)を共同提供する株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:田中 將介)とNTTレゾナント株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:中嶋 孝夫)は、このたび、大阪都心部から10km~20km圏(大阪府茨木市、高槻市、守口市、門真市、寝屋川市、堺市、東大阪市、松原市、藤井寺市、羽曳野市と、兵庫県西宮市)の住民を対象に、鉄道利用に関する調査を行いました。その結果、各鉄道沿線住民の鉄道利用状況、新線への期待、空路へのアクセスに関わる交通利用の実態、鉄道ICカードの利用状況などが明らかになりました。主な結果は以下のとおりです。

調査結果のポイント

(1) 新線の認知と期待

<昨年度開業した新線の利用状況:阪神なんば線の利用が好調>

2008年10月に開業した京阪中之島線、2009年3月に開業した阪神なんば線は、いずれも各沿線住民の利用率が高く、それぞれ57.8%、56.3%が利用している。とくに、阪神なんば線は、他の沿線住民からも広く認知されており、連絡している近鉄沿線住民の36.8%は、既に利用経験がある。また、兵庫県西宮市の阪神沿線住民の1割近くは、通勤や通学などで、阪神なんば線を日常的に利用しており、大阪ミナミまでの交通経路として浸透していることがうかがえる。阪神なんば線開通によって、神戸・難波・奈良間が一本で結ばれ、各周辺沿線からの利用が拡大していると見られる。

<昨年度開業した新線の利用状況:阪神なんば線の利用が好調>

新大阪から関西国際空港を結ぶなにわ筋線については、(1)JRルート(JR難波経由)、(2)南海ルート(南海なんば経由)、(3)南海ルート(南海汐見橋経由)の3つのルートが検討されているが、いずれの沿線住民においても、(1)JRルート(JR難波経由)の認知度が最も高い。南海沿線住民に限ると、(1)JRルート(JR難波経由)だけでなく、(2)南海ルート(南海なんば経由)の認知度(40.6%)も高い。

新大阪から放出を結ぶおおさか東線(外環状線)については、近鉄沿線住民の認知度が高い(61.6%)

また、新線の利用意向については、おおさか東線(外環状線)、なにわ筋線(3ルート)の各計画を知っている人の4~5割程度が利用すると答えており、計画中新線への期待が大きいことがうかがえる。

(2) 鉄道と空路とのアクセス

<関西国際空港へのアクセス:新たな交通手段やアクセス時間短縮への期待>

関西国際空港へのアクセスは、鉄道、リムジンバス、自家用車などが利用されている。そのうち、南海沿線住民は南海電車の利用が4割と高く、JR西日本(東海道)沿線住民ではJRの利用が3割程度、近鉄沿線住民では南海電車(ラピート)の利用が2割程度見られる。その他、阪急電鉄や阪神電鉄沿線住民は、リムジンバスの利用が最も多く、5割以上を占めている。

関西国際空港へのアクセスの改善については、交通運賃の値下げに次いで、新しい路線の整備などで空港まで直通で行ける交通手段の増加、乗換え等を含めた空港までの全アクセス時間の短縮などへの期待が大きい。特に、南海電車(ラピート)の利用者には、新しい路線の整備など空港まで直通で行ける交通手段の増加やアクセスのしやすさの改善が求められている。また、JR西日本(特急はるか)の利用者には、乗換え等を含めた空港までの全アクセス時間の短縮などの改善が求められている。

(3) 鉄道ICカードの利用実態

<鉄道ICカードの普及・利用状況:私鉄各線でのICカード普及が課題>

鉄道ICカードの保有状況については、週6~7日鉄道を利用する人の8割、週5日利用する人の7割がICカードを保有しており、通勤・通学利用者を中心にICカードの普及が見られる。保有ICカードは、乗車機能以外にも、電子マネーとして(4割弱)、蓄積ポイントの利用(2割)、クレジットカードとして(2割)利用されている。

沿線別に鉄道ICカードの普及状況を見ると、JR西日本利用者では6割がICOCAカード(*2)を保有しているが、他の私鉄5社利用者では、PiTaPaカード(*3)の保有率はそれぞれ3~4割に留まっている。

《 補足 》

(*1)【 gooリサーチ 】 http://research.goo.ne.jp/
ポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナントと、日本のリーディングシンクタンクである三菱総研の調査企画力、コンサルティング力が融合した、高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスです。携帯電話でアンケートに答える 「gooリサーチ・モバイル」モニター(11.1万人)、キーパーソンのビジネスマンを中心とする「gooリサーチ・ビジネス」モニター(7.6万人)、団塊世代・シニア層、ならびに若年層を中心とした郵送調査手法で回答する「郵送調査専属モニター」(3.5万人)を含め、393万人の登録モニターを擁し、消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応しています。(モニターの人数はいずれもH21年9月現在)

(*2)【 ICOCAカード 】
西日本旅客鉄道(JR西日本)が発行している、鉄道やバス等の乗車やショッピングなどの支払いに利用できるICカード

(*3)【 PiTaPaカード 】
スルッとKANSAI協議会加盟の交通機関等が発行している、関西を中心とした私鉄・地下鉄やバス等の乗車やショッピングなどの支払いに利用できるICカード

<本調査およびgooリサーチに関するお問合せ先>

株式会社 三菱総合研究所
経営企画部広報グループ 馬場・鈴木
(Tel)03-3277-0003、(FAX) 03-3277-3490、(E-mail)media@mri.co.jp
関西センター 原野、水嶋
(Tel) 06-4797-7701 (FAX) 06-4797-7707、(E-mail) ksc-g09@mri.co.jp

<gooリサーチに関するお問合せ先>

NTTレゾナント株式会社 リサーチ部門
(Tel) 03-6703-6660、(FAX) 03-5476-2582、(E-mail)research@goo.ne.jp
NTTレゾナント株式会社 メディア事業部 広報担当
(Tel) 03-6703-6250、(E-mail) pr@nttr.co.jp

本件は、情報通信記者会、総務省記者クラブ、国土交通記者会、大阪商工記者会、大阪経済記者クラブ、NTTコーポレートニューズルームに配布しております。

調査結果について

1. 調査対象 大阪都心部より約10km~20km圏の各鉄道沿線住民(gooリサーチ登録モニター)※地域:大阪府茨木市、高槻市、守口市、門真市、寝屋川市、堺市、東大阪市、松原市、藤井寺市、羽曳野市と、兵庫県西宮市
2. 調査方法 公開型インターネットアンケート
3. 調査期間 2009年8月10日(月)~2009年8月14日(金)
4. 有効回答者数 1,095名
5. 回答者の属性 【男女内訳】
男性52.4%、女性47.6%

【年代別構成】
20歳未満1.0%、20代13.0%、30代32.9%、40代29.9%、50歳以上23.3%

調査結果データ

(1)新線の認知と期待

1.新線の利用状況:阪神なんば線の利用が好調

阪神なんば線と、京阪中之島線の利用経験と認知度をみると、いずれも各沿線住民の利用率が高い。阪神なんば線では、阪神沿線住民の利用率が6割近くある。

また、その他沿線住民からの認知率も高い。京阪中之島線でも、京阪沿線居住者の利用率が6割近くあり、その他沿線住民からの認知率もなんば線と同程度ある。

図表1 昨年度開業した新線の認知と利用経験

図表1 昨年度開業した新線の認知と利用経験のグラフ

2.計画中新線の認知と期待:なにわ筋線(南海ルートなんば経由)への期待大

JR西日本のおおさか東線(外環状線)新大阪~放出ルートについては、近鉄沿線住民では6割、JR西日本(東海道)沿線住民では4割、その他沿線では3割強の認知度がある。

なにわ筋線(1)JRルート(JR難波経由)、(2)南海ルート(南海なんば経由)、(3)南海ルート(南海汐見橋経由)では、いずれの沿線住民においても、(1)JRルート(JR難波経由)の認知度が最も高く、(2)南海ルート(南海なんば経由)、(3)南海ルート(南海汐見橋経由)と続く。

図表2 計画中新線の認知度

図表2 計画中新線の認知度のグラフ

新線の利用意向については、計画を知っている人に限ると、各新線とも4~5割程度の利用意向がある。

図表3 計画中新線の利用意向

図表3 計画中新線の利用意向のグラフ

(2)鉄道と空路とのアクセス

1.関西国際空港へのアクセス

関西国際空港へのアクセスは、鉄道と、リムジンバス、自家用車などが利用されている。鉄道の中では、JR西日本(関空快速他利用)が最も多く、南海電車(空港急行他利用)、南海電車(ラピート)と続く。

沿線ごとにアクセス手段をみると、南海沿線住民は南海電車が4割、JR西日本(東海道)沿線住民はJR西日本が約3割、近鉄沿線住民は南海電車(ラピート)が約2割である。阪急電鉄や阪神電鉄沿線住民は、リムジンバスの利用が5割を占めている

図表4 関西国際空港への主要アクセス手段

図表4 関西国際空港への主要アクセス手段のグラフ

関西国際空港へのアクセスの改善については、空港へ直結している交通手段の運賃の値下げ、新しい路線の整備などで空港まで直通で行ける交通手段の増加、乗換え等を含めた空港までの全アクセス時間の短縮などへの期待が大きい。

図表5 関西国際空港へのアクセス主要手段と改善項目

図表5 関西国際空港へのアクセス主要手段と改善項目のグラフ

(3)鉄道ICカードの利用実態

1.鉄道ICカードの普及・利用状況

鉄道ICカードの保有状況については、週6~7日鉄道を利用する人の8割、週5日利用する人の7割がICカードを保有している。

図表6 鉄道利用の頻度とICカード保有率

図表6 鉄道利用の頻度とICカード保有率のグラフ

保有ICカードは、乗車機能のみでの利用が最も多く、それ以外では、電子マネーとして(約4割)、蓄積ポイントの利用(約2割)、クレジットカードとして(約2割)の利用が見られる。

図表7 鉄道ICカードの利用機能

図表7 鉄道ICカードの利用機能のグラフ

沿線別に鉄道ICカードの普及状況を見ると、JR西日本利用者では約6割がICOCAカードを保有しており、他の私鉄5社利用者では、それぞれ3~4割程度がPiTaPaカードを保有している

図表8 鉄道利用とICカード保有率

図表8 鉄道利用とICカード保有率のグラフ

NTTコム リサーチは、平成24年10月1日にエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社からNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社へ事業譲渡され、平成25年12月9日にgooリサーチより名称変更いたしました。gooリサーチの調査結果(共同調査含む)等についてはこちらまでお問合せください。

この調査結果の単純集計を無料にて提供しています。

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