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第1回 電子マネーに関する調査

利用者を増やすには「必要性」「使い方」の提案がカギ―定期モバイル調査「電子マネー」(1)

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gooリサーチ と japan.internet.com による共同企画調査

このレポートは、インターネットコムとgooリサーチが携帯電話やインターネットを活用したアンケート調査を定期的に行い、その結果を発表するものである。今回は「電子マネー」について調査した第1回である。

調査対象は全国10代~50代以上の携帯電話ユーザー1,084人。男女比は男性41.6%、女性58.4%。年代比は10代1.9%、20代19.8%、30代36.9%、40代29.8%、50代以上11.5%。

まず、電子マネーの利用率を確認する。「あなたは電子マネーを使っていますか」という質問に対し、「使っている」人は67.9%、「使ったことがない」人は21.6%、「以前は使っていたが、今は使っていない」人は10.5%いた。インターネットコムとgooリサーチが実施した別の調査でも、同様の結果が得られている。

今回は第1回調査ということもあり、特に電子マネーを「使う理由」「使わない理由」に着目しよう。

電子マネー利用者736人(全体の67.9%)に使う理由を尋ねたところ、「現金の出し入れを行う必要がなく便利」(75.8%)と「支払いでポイントが付く」(68.3%)という回答が特に多かった。「その他」を選んだ人も自由記述で「お釣りのやり取りが発生しない」「会計に手間がかからない」「ポイントが得られる」といったように、同様のメリットを理由として挙げている。また、自由記述には鉄道やバスといった「交通機関の利用に便利/必要」という内容の理由も多い。

一方、「使った金額を管理しやすい」という回答は9.9%にとどまった。使用履歴が自動的に記録されWebサイトや端末で調べられる利便性は高いものの、現金と違って残高確認に余計な一手間がかかるところが評価されにくいのだろうか。

次に電子マネー非利用者348人(全体の32.1%)に使わない理由を尋ねたところ、「必要を感じない」(63.5%)の多さが目立つ。また、「使う理由」で「使った金額を管理しやすい」を選ぶ人が少ないことの裏返しか、「使った金額が分かりにくくて管理が難しい」(34.5%)という回答が2番目に多い。3番目は「セキュリティが不安」(23.9%)だった。電子マネーを落とすなどしたときに不正使用される点は現金と大差ないが、オートチャージ機能で被害金額の積み上がる危険性が問題視されているのかもしれない。

「必要を感じない」人が6割以上おり、「使いたいが使い方が分からない」という潜在ユーザーが12.6%いることから、非利用者への働きかけ次第で利用者を大きく増やすことが可能だ。

なお、前述した別の調査では、電子マネーの利用シーンの7割弱が「交通費」で最多だが、今回の調査は交通機関に関する回答を選択肢として用意していなかった。交通系の電子マネー利用者が多いことを考えると、交通機関での利用を無視することはできない。次回以降では、この点に配慮して調査内容を微調整したい。

<調査概要>

  • 実施期間: 2013/04/22
  • 有効回答数: 1,084

NTTコム リサーチは、平成24年10月1日にエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社からNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社へ事業譲渡され、平成25年12月9日にgooリサーチより名称変更いたしました。gooリサーチの調査結果(共同調査含む)等についてはこちらまでお問合せください。

この調査結果の単純集計を無料にて提供しています。

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