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地球温暖化防止に関するアンケート【第二弾】

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地球温暖化防止−「国を挙げて」88%

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gooリサーチ と 日刊工業新聞 による共同企画調査

日刊工業新聞 2005年2月12日深層断面

gooリサーチと日刊工業新聞による共同企画調査<第10弾>

地球温暖化防止に関するアンケート【第二弾】

~地球温暖化防止、「国を挙げて」が88%~

日刊工業新聞社はNTTレゾナントと共同で、「gooリサーチ」を利用して地球温暖化防止に対する意識調査を実施した。全体の88%の人が「温暖化防止に国民、企業、政府全体で取り組むべきだ」と回答。また、04年11月に実施した同様の調査と比較して、京都議定書での削減目標達成を求める声が増えるなど、議定書発効を直前に控え、温暖化防止への意識が高まっていることがうかがえる結果となった。

(編集委員・赤穂啓子)

調査結果について

■京都議定書の削減目標 「必ず達成を」過半数

【日本の約束】

地球温暖化防止についての意識を聞いたところ、「温暖化防止のために国民、企業、政府全体で努力するべきだ」が88%と圧倒的で、「温暖化防止は政府が取り組むべき課題だ」の6.1%、「温暖化が本当に進むのか疑問だ」の3.7%を大きく引き離した。温暖化防止をあらゆる段階で取り組む必要があるという強い意識が感じられる。

京都議定書で日本が約束した温暖化ガスの基準年比6%削減については、「必ず達成するべきだ」が53.1%と過半数を占め、「無理だと思う」の39.4%を大きく上回った。前回調査ではそれぞれ47.6%と44.1%と拮抗(きっこう)していたのと比べて、達成への意識が強くなっている。

京都議定書で日本の約束について、今後の対応について(2004年11月中旬)

京都議定書で日本の約束について、今後の対応について(2005年1月下旬)

■具体的行動まだ不足

【普段の取り組み】

回答者自身の取り組みへの評価については、「十分に取り組んでいる」「まあまあ取り組んでいる」の合計で30.4%、「やや不十分」「全く不十分」の合計が32.1%となった。温暖化への意識は高いものの、率先して具体的な行動につなげている割合はまだまだ不足している状況が明らかになった。

■身近なところから取り組みを実践 回答者の意識

取り組んでいると回答した人に、何をしているか聞いたところ、「こまめに電気を消す」「アイドリングストップに努める」「自家用車より公共機関を利用する」「ゴミの分別を進める」「エアコン温度を適温に設定する」など、身近なところで取り組みを実践している声が多く聞かれた。また、「自宅に太陽光発電パネルを設置」「ハイブリッド車を購入」など、高額だが省エネに効果の高いものへの積極的な投資を行っている人もいた。

あなたは自分の取り組みをどう評価していますか。

■適切な情報必要

【なぜ不十分】

一方、不十分と回答した人にその理由を聞いたところ、「どうすればよいか分からない」が59.7%と圧倒的。「めんどうくさい」や「快適性を損なう」の合計33.6%を大きく引き離しており、適切な情報の提供が不足していることが、行動に結びつかない実態が明らかとなった。

なぜ不十分なのか、もっともあなたの考えに近いものを一つ選択してください。

【消費と省エネ】

消費活動での省エネ配慮を聞いたところ、「割高での省エネに優れたものを購入する」が59.1%と過半数を占めた。「割高なら購入したくない」や「デザインや機能などを重視する」の合計37.9%をも上回っており、ここにも、省エネへの高い意識が顕著に表れている。

高額商品を購入する時に、省エネ性能をどの程度配慮しますか。

■企業に厳しい注文 「価格転嫁せずに自助努力で」60%

【企業への期待】

企業での省エネ投資などについて聞いたところ、「最終製品価格は値上げせず、企業努力で削減投資を行うべきだ」という声が60.4%と、「最終価格が高くなってもよいので削減投資をするべきだ」の31.6%の約2倍となった。また、「これ以上省エネ投資を行う必要はない」は2.2%とごくわずかで、温暖化ガス排出量の多い企業に一層の自助努力を求める声が強い。

また、政府の取り組み姿勢について聞いたところ、「排出削減が確実に進むよう、法律を整備して厳しい規制を行うべきだ」が52.8%とほぼ半数を占めた。これに対し、「国民や企業の自主的な努力に期待し、規制などは行うべきでない」は11.8%となった。また、「サマータイム導入など、国民全体で取り組める対策を考えるべきだ」は33%だった。

日本の温暖化ガス排出量が02年時点で基準年の90年比7.6%増と増加しており、6%削減を達成するには約14%分の削減をしなければならない。そうした厳しい実態が、国民全体に周知するなかで、規制措置などの厳しい対策もやむなしという発想が強くなっていることがうかがえる。

あなたは企業のどういう取り組みを支持しますか。

【「子供世代」気遣う親たち】自由記述

温暖化防止について自由に記述してもらったところ、800件もの記述が寄せられ、通常のアンケートと比較して高い回答率が得られた。そのなかでは、「子供の世代に地球が住めない環境になるのは困る」など、次の世代に負の財産を残すべきではないという発想が強く示されている。

しかし、具体的な取り組みについては、「自分では何をすれば良いのか分からないので、政府が法律で規制するなど対応を示してもらいたい」「企業の努力が足らない」など、自発的に排出削減に乗り出すというよりは、国まかせ、企業まかせという考えも見受けられた。

また、「子供のころからの環境教育が大切」「何をすれば温暖化防止に役立つのか情報が欲しい」など、情報の不足を訴える声も多く寄せられた。

【何かしたい・・・いらだちも】

このようにアンケートからは、温暖化防止への高い意欲を持ちながら、それを実際の行動に結びつける手段を持ちあぐねているという現状が明らかになった。また、購買動向でも省エネ性能を考慮する層が多数であるほか、「環境のための税なら受け入れる」など、何らかの経済的支出にも応じる覚悟もうかがわれた。

国民一人ひとりが、温暖化防止への取り組みを着実に進めていくには、まず適切な情報提供が重要なのではないだろうか。

NTTレゾナントのインターネット調査「gooリサーチ」会員を対象に1月下旬に実施、1075人から回答を得た。内訳は会社員544人、主婦189人、会社経営者84人、学生71人など。

職業

<調査概要>

  • 実施期間: 2005/01/28~2005/01/30
  • 有効回答数: 1,075

NTTコム リサーチは、平成24年10月1日にエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社からNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社へ事業譲渡され、平成25年12月9日にgooリサーチより名称変更いたしました。gooリサーチの調査結果(共同調査含む)等についてはこちらまでお問合せください。

この調査結果の単純集計を無料にて提供しています。

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