gooリサーチ と フジサンケイビジネスアイ による共同企画調査
FujiSankei Business i. 2005年1月11日 024頁より
gooリサーチとフジサンケイビジネスアイによる共同企画調査＜第一弾＞
男性化粧品に関するアンケート
～【流行ファイル】メトロセクシュアルが注目 男性向け高級化粧品～
主流価格が5千円から7千円の男性向け高級化粧品が、売れている。伊勢丹メンズ館（東京都新宿区）は2003年9月～04年8月の1年間に、その1年前の同期と比べて20％増、高級衣料などを取り扱う専門店バーニーズ・ニューヨークでも、00年から4年連続で増加している。
（飯田耕司）
30代が新購買層に 人気はハンドケア
男性向け高級化粧品の購入層に、二十代後半から三十代が新たに加わってきた。
「火付け役はメトロセクシュアル(※)と呼ばれるファッション、グルメなどに敏感な男性です」
こう話すのは、バーニーズ・ジャパンのジェネラルマネージャー、小柳二敏（ふとし）さん。従来は、コンビニエンスストアで売られていた顔面パックなどを使っていたが、飽き足らない男性が高級化粧品に目を向け始めた。
人気なのが、「ハンド＆ネイルケア」。手とつめなどは刺激を受けやすいのでかさつきやすいが、クリームなどを塗ることで、肌のしっとり感や柔らかさを保てる。
「イタリアの教会の片隅で薬として売られていた歴史ある『サンタ・マリア・ノヴェッラ』（100ミリリットル、価格5250円）、豪イソップなどが人気を博しています」（小柳さん）。
一方、市場を支えているのが四十代だ。
「団塊世代のように、働いてばかりの五十代にはなりたくない。まだ若いんだということをアピールしたい人が多いのでは」（小柳さん）。
四十代は、輸入ジーンズやポロシャツなどをカジュアルに着こなすという渋カジスタイルの全盛時代を経験しており、モノに対するこだわりが強い。
特に好評なのが、美白効果のある化粧品や、アイケア、老化防止の乳液などだ。
伊勢丹メンズ館では、紫外線から肌を守るための美白化粧品「アラミスラボ」（3675円から）、皮膚が薄い目元の疲れや老化を防ぐアイケア「モルトンブラウン」（12ミリリットル、6300円）など全部で500種類を用意。「接客するソムリエ、ホールスタッフ、営業マンなどに好評」（バイヤーの田代直子さん）という。
経済産業省の化粧品出荷実績によると、04年一月−十月の男性皮膚用化粧品の販売額は前年同期比3・5％増の109億6千万円と増加しているが、販売個数は同0・4％減の3834万5千個と減少している。高いものを購入する結果の表れといえる。
gooリサーチが全国の男性約千人に調査した男性向け高級化粧品ブランドの利用経験者は、複数回答も含めて252人。約四人に一人が利用し始めた計算だ。
市場を支えている四十代に加えて三十代の需要が増えてきた高級化粧品は、今後もさらに人気を呼びそうなのである。
(※)メトロセクシュアル
イギリスの作家マーク・シンプソン氏が生み出した造語。メトロ（都会）に住み、女性のようにファッションやスキンケアに熱心で、洗練された生活を送る男性のことを指す。
こうした男性はショッピングを好み、カルチャーやグルメ、ワインなどへの造詣が深い。サッカー英代表のデビッド・ベッカムさんが象徴だという。
ニューヨークでは、サロンで手やつめの手入れを行い、私生活でグッチやプラダを身につける男性の総称としてメディアで盛んに取り上げられている。火付け役は、五人のゲイが普通の男性にファッション、インテリアなど全般の改造を指南する米人気テレビ番組「クィアー・アイ・ファー・ザ・ストレート・ガイ」といわれている。
＜調査概要＞
- 実施期間： 2005/01/05～2005/01/07
- 有効回答数： 952
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