報道発表資料 2013年12月11日
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
NTTコム リサーチ結果 (No.218)
「世帯における通信回線の利用実態」に関する調査結果
~通信費の削減意向を持っている世帯は75%。通信環境を保持したままコストダウンを志向~
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:塚本 良江)が運営するインターネットアンケートサービス「NTTコム リサーチ」(旧 gooリサーチ)(*)は、登録モニターのうち、全国の3万世帯を対象に、「世帯における通信回線の利用実態」について大規模な調査を実施しました。有効回答者数は29,630世帯でした。
総括
スマートフォンの普及やWiMAXなどのモバイルインターネットの高速化など、利用できる通信回線や選択できるデバイスの幅が広がりつつある中で、世帯においてどのような通信回線が利用されているのか、約3万世帯から回答を得ました。
世帯における光ファイバーなどの固定インターネット回線の利用率は平均では93.5%となりましたが、単身世帯では85.4%と、平均に比べ8ポイントの差が出ました。
また、スマートフォンを1台以上契約している世帯は61.5%となり、携帯電話を1台以上契約している世帯の72.8%に対し10ポイント差にまで迫っています。
一方、固定電話(加入電話、IP電話、ひかり電話)を契約している世帯は86.0%であるのに対し単身世帯では60.5%で、単身世帯の約4割の世帯が固定電話を契約していないことがわかりました。
複数の通信回線を契約している世帯においては、通信費の支出も増えており、74.5%の世帯が通信費を削減したいと考えています。削減の方向性は、契約している通信回線を解約するのではなく、より利用料金が安いもの、無料で利用できるものをうまく活用して、通信環境を保持したままコストを抑える方向が望まれています。
調査結果のポイント
(1) 全国の世帯の93.5%がインターネット回線を契約しているが、単身世帯では85.4%。
固定インターネット回線を契約している世帯は93.5%。世帯人数が多くなるほど契約率があがり、5人以上の世帯では96.4%であったが、逆に単身世帯では85.4%と10ポイントの差がみられた。
(2) 単身世帯では、39.5%が固定電話を契約していない。
固定電話を契約していない世帯は14.0%。単身世帯では39.5%が固定電話の契約がない。契約している人のうち、最も多いのが「加入電話」で全体の46.1%を占めている。
(3) 通信費の支出額は平均「10,000円~20,000円」。23.3%が、ここ1~2年で増えたと回答。
世帯における、インターネット回線やスマートフォン等の通信費の1ヵ月あたりの平均支出額は「10,000円~20,000円」が最も多く35.4%。全体の約23.3%が、「通信費がここ1~2年で増えた」と回答した。
(4) 通信費の削減方法は「もっと安いインターネット回線への乗り換え」が最も多く28.4%。
世帯の通信費について「削減したい」と回答した人が74.5%。削減方法の1位は「安いインターネット回線への乗り換え」で28.4%。「無料通話アプリ等で通話料金を減らす」14.6%が続いた。
調査概要
1. 調査対象 | 「NTTコム リサーチ」登録モニター |
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2. 調査方法 | 非公開型インターネットアンケート |
3. 調査期間 | 平成25年11月21日(木)~平成25年11月26日(火) |
4. 有効回答者数 | 29,630名 |
5. 回答者の属性 | 【性別】 男性:56.1%、女性:43.3% 【年代】 10代:0.4%、20代:7.4%、30代:23.1%、40代:31.9%、50代:22.6%、60代以上:14.5% |
※各世帯につき1名しか回答できない仕組みを利用。
かつ、回収したサンプルに対し、平成22年国勢調査の世帯構成比を用いて補正をした。
《 補足 》
■「NTTコム リサーチ(旧gooリサーチ)」 http://research.nttcoms.com/
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(http://www.nttcoms.com/)が提供する高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスです。
自社保有パネルとしては国内最大級のモニター基盤(2013年11月現在 217万会員)を保有するとともに、「モニターの品質」「調査票の品質」「アンケートシステムの品質」「回答結果の品質」の4つを柱とした「クオリティポリシー」に基づく徹底した品質確保を行い、信頼性の高い調査結果を提供するインターネットリサーチとして、多くの企業・団体に利用されています。
なお、2013年12月9日に、モニター基盤の拡大を機にサービス名称を「gooリサーチ」から「NTTコム リサーチ」と名称を変更し、サービスを提供しています。
<本件に関するお問い合わせ先>
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
ビジネスインテリジェンス本部
(Tel)03-4330-8402
(URL)http://www.nttcoms.com/、(E-mail)research-info@nttcoms.com
調査結果データ
(1)世帯における固定インターネット回線の契約実態
全体では、固定インターネット回線(※1)を契約している世帯は93.5%に及ぶが、これを世帯人数別でみると、世帯人数が少ないほど固定インターネット回線の契約率は下がり、単身世帯では85.4%で、5人以上世帯の96.4%と比べると10ポイント以上の差がある。【図1】
契約しているインターネット回線では「光ファイバー」が最も多く67.6%を占めた。【図2】
【図1】世帯人数別/世帯における固定インターネット回線の契約有無(n=29,630)
【図2】世帯で契約している固定インターネット回線種別(n=27,758)
(2)世帯における固定電話の契約実態
全体では、固定電話を利用していない世帯は14.0%。これを世帯人数別にみると、単身世帯では固定電話を利用していない世帯が39.5%と4割を占めており、世帯人数が多くなるほど固定電話の利用率が高い。契約している回線では「一般加入電話」が最も多く全体の46.1%、次いで「ひかり電話」33.3%となっている。【図3】
単身世帯では、固定インターネット回線の利用率も低いことから、自宅でしか利用できない通信回線から、自宅でも外出先でも利用できるモバイル回線へシフトする世帯が増加しているといえる。
【図3】世帯人数別/世帯における固定電話の契約有無(n=29,630)
(3)世帯におけるスマートフォン/携帯電話の契約実態
全体では、スマートフォンを1台以上契約している世帯は61.5%にのぼり、5人以上世帯では78.8%がスマートフォンを1台以上契約していることがわかった。【図4】
利用しているスマートフォンでは、「NTTドコモ」のAndroid端末が最も多く44.5%を占め、「au」のAndroid端末が23.1%で続いた。iPhoneでは「SoftBank」が最も多く18.2%で、発売してから2ヶ月足らずの「NTTドコモ」のiPhoneも3.7%と健闘している。(NTTドコモのiPhone発売は2013年9月20日。本調査の実施時期は2013年11月21日~26日である。)【図5】
【図4】世帯人数別/世帯におけるスマートフォンの契約有無(n=29,630)
【図5】世帯で契約しているスマートフォン(n=18,319)
一方、携帯電話を1台以上契約している世帯は72.8%で、スマートフォンに比べ約10ポイント多い。スマートフォンが普及したものの、携帯電話を保有している世帯もまだまだ多いことがわかる。【図6】
契約している携帯電話のキャリアを見ると、「NTTドコモ」が51.0%と半数を占めている。【図7】
また、世帯あたりのスマートフォン・携帯電話の契約台数は平均で2.3台となり、スマートフォンの契約が1.1台、携帯電話が1.3台であった。【図8】
【図6】世帯人数別/世帯における携帯電話の契約有無(n=29,630)
【図7】世帯で契約している携帯電話(n=21,485)
【図8】世帯人数別/世帯におけるスマートフォン・携帯電話の平均契約台数(n=29,630)
(4)世帯における通信費の支出状況
固定インターネット回線、モバイル回線、スマートフォンや携帯電話といった「通信費」がどのくらいかかっているのかを調べたところ、全体平均では、1ヵ月あたり「10,000円~20,000円未満」が最も多く35.4%を占めた。【図9】
さらに、毎月の「通品費」がここ1~2年で増加したかどうかでは、53.4%が「変わらない」と回答したが、「とても増えた」8.4%、「やや増えた」23.3%を合わせると31.7%が、通信費が増加したと感じていることがわかった。【図10】
【図9】世帯人数別/世帯における1ヵ月あたりの通信費用合計(n=29,630)
【図10】世帯で支払っている通信費のここ1~2年の変化(n=29,630)
(5)通信費の削減意向と削減対象について
世帯で支払っている毎月の「通信費」を削減したいかどうか尋ねたところ、74.5%が「削減したい」と回答した。【図11】
削減対象となる項目では、「もっと安いインターネット回線に乗り換える」と回答した人が最も多く28.4%を占めた。次いで「無料アプリ等を利用して通信料金を減らす」14.6%となっており、何らかの契約を解約するのではなく、現状より安価に利用できる方向で削減したい意向が強いが、「固定電話を解約する」と回答した人が8.6%となっており、何かを解約する場合には、「固定電話」がまず候補にあげられることが分かる。
とはいえ、39.2%が「削減したいが方法はわからない」と回答しており、現状の通信環境を保持したままで支出を抑えたいという複雑な消費者心理があると推測できる。【図12】
【図11】世帯で支払っている通信費の削減意向(n=29,630)
【図12】通信費削減する場合の方法(n=21,749)