2010年宇宙の旅アンケート

■土曜日特集／あなたにとって「宇宙」とは・本社1000人アンケート

時は2010年―。果てしない夢と思われていた宇宙旅行が現実のものとなった。今あらためて考える。私たちにとって、「宇宙」とはどのような存在なのか。日刊工業新聞社がＮＴＴレゾナントと共同で「gooリサーチ」を利用して1000人に聞いた「あなたの『2010年　宇宙の旅』」。

【宇宙に行くなら・・・】

08年、英ヴァージンギャラクティックと日本のクラブツーリズムが運航を予定している民間宇宙旅行の費用は20万ドル、約2100万円。しかしアンケートでは、1087人のうち446人、41％の人が「100万円未満」なら行きたいと回答した 。

■具体的な対策は不十分■

実際に宇宙旅行が普及するのは2020年以降といわれており、米航空宇宙局（ＮＡＳＡ）も、2020年前後に一般人を宇宙に送る計画を立てるという。計画が順調に進めば、そのころの旅行費用は1万―1万5000ドル、100万円前後まで下がると見られている。15年後には宇宙への旅が、ちょっとぜいたくな海外旅行並みになっているかもしれない。

7割の人が費用はともかく「宇宙旅行に行きたい」とする一方で、29％は「宇宙旅行には行きたくない」と答えている。理由は「怖い」「地球に帰還できないかも」「体力的に無理」「宇宙より温泉」など、現実的な意見が目立つ。

【いざ乗船！】

いよいよ宇宙へ。さて宇宙船に「何を持っていき」、宇宙船で「何をするか」―。

持っていきたいものは「ビデオカメラ」「デジタルカメラ」が圧倒的多数を占めた。「『旗』を持っていき、持った姿をカメラ や携帯電話で『撮影』する」、40代以上の男性では「『ゴルフ道具』を持って行って『ゴルフ』をする」という意見も多かった。意外に目立ったのが「犬などの『ペット』を連れて行って『浮遊して遊ぶ』」という意見。「水やジュースなどの『液体』で『実験』したい」という無重力空間ならではの行動を挙げる人も多かった。

【心に浮かぶ私の「宇宙」】

「宇宙」と聞いて最もイメージするものは何か―。宇宙旅行が現実のものとして近づいてきた今も、それぞれの心には夢とロマンのファンタジックな場所として宇宙が刻まれている。

宇宙開発に関するアンケートでは半数近い人が「必要な開発と、そうでない開発がある」と回答、乱開発に抵抗を示した。「未知の領域があってもいい」という理由で「開発を進めるべきではない」と考える人もいる。今後、確実に進むであろう宇宙開発 。今、心に浮かぶ"自分の宇宙"を大切にしながら、訪れる新しい世界に夢をはせたい。

【さあ、何を食べよう】

現役の宇宙飛行士も宇宙船内で最も楽しみだという「食事」。アンケートでは宇宙で食べたいもののトップは圧倒的に「和食」（65％）。イタリアンやフレンチも12％強と人気だ。具体的に食べたいメニューを見ると、「やっぱり日本人だなあ」といったところ。

「スープ類」という回答も目立った。「チューブを使わずに飲めるかどうか試したい」という好奇心旺盛な人が多いようだ。