gooリサーチ結果 (No.46)
混迷を深める経済環境下のビジネスマンの意識調査
~暮らし向き、満足度とも低下続き、収入・安定志向強まる~
国内最大級のインターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」(*1)を共同で提供する株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、取締役社長:谷野 剛)と株式会社NTT-X(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中嶋 孝夫)は、「gooリサーチ」の「ビジネスモニター」(*2)登録者を対象として「混迷を深める経済環境下のビジネスマンの意識」を実施した。有効回答者数は3,424名でした。
本調査は、一昨年の平成13年11月29日〜12月5日に実施した同一タイトルのアンケート調査(有効回答3,325票) の追試として実施したものであり、質問内容も一昨年調査と全く同一です。
調査概要
1. 調査対象 | gooリサーチ・「ビジネスモニター」(*2)登録者 |
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2. 調査方法 | 非公開型インターネットアンケート |
3. 調査期間 | 平成14年11月25日(月)〜平成14年11月26日(火) |
4. 有効回答者数 | 3,424名 |
5. 回答者の属性 | 「資料編」の「属性」(図−1〜図−8)を参照のこと |
【調査結果の概要】
総じて、生活状態や満足度、充実感の低下が見られ、今後の雇用に対する不満も高まっていることから、就業観では収入・安定志向が強まり、同時に政策に対する要望も景気対策に関する関心が高まっており、日本のビジネスマンの苦悩は国内経済の状況に連動して深まっていることを物語る結果となった。
【調査結果のポイント】
前回調査と比較して、「1年前と比べた生活の状態(=問1:図-9参照)」、「現在の生活の満足度(=問2:図-10参照)」、「生活の充実感(=問4:図-16参照)」など、いずれも低下傾向が続いている。
また、「不安や悩みを感じる」要因(=問7:図-19参照)として、前回調査比で「現在の収入や資産」(3.1ポイント増)、「自分の健康」(2.5ポイント増)、「老後の生活設計」(2.4ポイント増)等の比重が増している。
「人は何のために働くことが大切か」(=問10:図-22参照)という質問の回答では、前回調査に比べ、「お金を得るため」が33.7%から37.6%と3.9ポイントも増加したのに対し、「自分の才能や能力を発揮するため」が26.9%から24.6%へ、「生き甲斐を見つけるため」が21.2%から20.1%へと減少した。
また、「あなたにとって理想的な仕事」(=問11:図-23参照)については、「専門知識や能力がいかせる仕事」が回答率としては最も高いものの前回調査比で56.1%から54.1%へと減少する一方で、「収入が安定している仕事」は37.6%から39.9%へと増加するなど、就業意識に関して収入志向、安定志向が高まっている。
これに伴い、「政府に力を入れてほしいと思うこと」(=問12:図-24参照)として、「景気対策」(72.5%から76.5%へ)、「物価対策」(28.1%から29.1%へ)など、他の政策課題に比べて経済問題に集中して要望が高まっている。加えて、国際テロや拉致問題の影響か、「外交・安全保障・防衛問題」が29.9%から34.1%へと高い増加を示した。
雇用については、「現在の(自分の)会社の状況」(=問23:図-29参照)は「良い」と「まあ良い」を加えた割合が23.5%(19.8%+3.6%)から24.1%(20.6%+3.5%)と前回調査比で0.8%増加し、「悪い」と「あまり良くない」を加えた割合が73.9%(26.0%+47.9%)から72.6%(24.9%+47.6%)へと減少したものの、「今後の状況」(=問24:図-30参照)については「わからない」が9.4%から10.6%へと選択肢の中で最も高い1.1ポイントの伸びを示し、不透明感の増加を示唆した。また、「雇用(リストラ)の不安」(=問25:図-31参照)についても、「ない」は28.9%から27.2%へと減少したのに対し、「今はないが将来は不安」が50.6%から51.7%へと増加し、将来への不安感の高まりを示した。
1つ興味深い結果は、「IT(情報技術)の普及にともなって求められる能力や知識で重要と思われるもの」(=問26/3つまで選択:図-32参照)として、「情報を整理、分析する能力」(63.3%→60.7%)、「情報システムでは入手できないような情報に関する敏感さや感性」(20.8%→18.3%)、「自分自身で新たな企画を生み出す能力」(57.3%→55.2%)等が前回調査比で減少した一方、顕著に増加したのは「社内で良好な人間関係を築いたり、意見調整を上手に行う能力」と、一見ITとは無縁に思われる能力であった。
《 補足 》
(*1)【 gooリサーチ 】http://research.goo.ne.jp/
ポータルサイト「goo」を運営するNTT-Xと、日本のリーディングシンクタンクである三菱総研の調査企画力、コンサルティング力が融合した、高品質で付加価値の高いeリサーチ・サービスです。携帯電話でアンケートに答える「gooリサーチ・モバイル」モニター(3.2万人)、キーパーソンのビジネスマンを中心とする「gooリサーチ・ビジネス」モニター(1.2万人)を含め、16.8万人の登録モニターを擁し、消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応しています(モニターの人数はいずれもH15年1月現在)。
(*2)【 ビジネスモニター 】
消費者モニターとは別に、企業のキーパーソンとしてアンケートにも回答する意志のあるモニター1.2万人 (H15年1月現在)。
<本調査およびgooリサーチに関するお問合せ先>
株式会社三菱総合研究所 情報事業開発部 (eリサーチ事業チーム)
吉原、小林:(Tel) 03-3277-0719、(Fax) 03-3277-3479
株式会社三菱総合研究所 広報部広報グループ:(Tel) 03-3277-0003
(E-mail) goo-press@mri.co.jp
<gooリサーチに関するお問合せ先>
NTT-X リサーチグループ:(Tel) 03-5224-5380、(FAX) 03-5224-5203
NTT-X 広報室:(Tel) 03-5224-5500、(E-mail) pr@nttx.co.jp
【資料編】
【1】回答者属性
《図−1》
《図−2》
《図−3》
《図−4》
《図−5》
《図−6》
《図−7》
《図−8》
【2】アンケート回答単純集計結果
《図−9》
《図−10》
《図−11》
《図−12》
《図−13》
《図−14》
《図−15》
《図−16》
《図−17》
《図−18》
《図−19》
《図−20》
《図−21》
《図−22》
《図−23》
《図−24》
《図−25》
《図−26》
《図−27》
《図−28》
《図−29》
《図−30》
《図−31》
《図−32》
《図−33》
NTTコム リサーチは、平成24年10月1日にエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社からNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社へ事業譲渡され、平成25年12月9日にgooリサーチより名称変更いたしました。gooリサーチの調査結果(共同調査含む)等についてはこちらまでお問合せください。