自殺者数と景気の関係

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2005年度、日本では3万2552人の人が自殺した。これは交通事故の死亡者の5倍以上の数である。1日平均で約89人。1時間に約3.7人が自殺していることになる。未遂者も含めたらこの数倍の人が毎日死のうとしているわけだ。恐ろしくなるほどの多さである。海外各国と比較しても日本の自殺者は多い。人口10万人当たりの自殺率は世界で第10位。

増えるサラリーマンの心の病

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「うつ病は心の風邪」、などといわれている。うつ病はもはや特別な病気ではなく、風邪のように誰でもかかる病気だというのである。実際、うつ病や心身症、神経症(ノイローゼ)など心の病を訴える人は多い。厚生労働省が2002年に行った「労働者健康状況調査」によれば、仕事や職業生活に関して「強い不安、悩み、ストレスがある」とした人は61.5%にものぼっている。

医療にかかる費用

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32兆1111億円。2004年度の国民医療費の額である。前年度に比べると5737億円、1.8%の増加となっている。国民1人当たりに換算すると25万1500円。これも前年度比で1.8%増である。

消えゆくマネー

トレンド 費やす

経済指標として用いられるマネーサプライ(通貨供給量)は、日本においては「M2+CD」が代表的な存在となっている。2006年12月時点の「M2+CD」は、717兆8944億円。これが、直近の日本の経済活動の根本だ。しかし、最近はマネーサプライの「確からしさ」が揺らいでいる。その理由は、従来の定義に属さない新たな金融商品が登場していること。さらに、クレジットカードや電子マネー、マイレージポイントなどの企業通貨が通貨流通高にも影響を及ぼしていると考えられるからだ。

高齢者の再雇用

トレンド 働く

年金受給年齢の段階的引き上げ、全事業所への高年齢者雇用確保措置の義務付けなど、高齢者と仕事を取り巻く環境が近年大きく変わっている。こうしたなか、団塊の世代の数百万人が定年退職を迎える「2007年問題」が顕在化した。とはいえ、大多数が定年を迎える60歳はまだまだ気力・体力ともに充実しており、"現役"を続けたいと望む人も多い。

超高齢社会がやってくる

トレンド 生きる

日本は1970年に高齢化率が7%を超え、1994年に14%、2005年には20%を突破した。高齢者の一人暮らしも増えてくる。この25年で子どもや孫との同居を強く望む高齢者は減ってきている。2010年以降は戦後生まれの高齢者が登場し、高齢者の嗜好やライフスタイルなどが劇的に変化していく可能性もある。世界一の長寿国でありながら、日本は寝たきりの高齢者が非常に多い。豊かな高齢社会を実現するためには、介護老人を減らすことよりも、高齢者の健康を増進するというアンチエイジングの考え方を普及させていく必要がありそうだ。

生涯教育環境の充実

トレンド 学ぶ

生涯学習は忙しい現代人には敷居が高かった。しかし最近では社会人の"学び"が急速に身近になってきた。公共機関が行っている講座、民間のカルチャーセンターなどや大学の公開講座、通信教育など、その人口は延べ4000万人近く、生涯学習の裾野は確実に広がっている。学習をする理由は、世代や性別を問わず、自己啓発的な回答が多い。生涯教育の一環として注目されているのが、社会人の大学・大学院生の急増だ。ただし、継続的に続けることが前提の生涯学習では「近距離で安価」が一つのキーワードになりそうだ。

変えられるか東京への一極集中

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首都圏への一極集中の問題が指摘されて久しい。東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)への転入者数への、ここ数年の転入超過数は毎年10万人程度。1都3県だけで、全国の総人口(1億2776万7994人)の約27%を占める。法人事業税は、全国の約25%が東京に集中しているといわれ、地方との格差も大きな問題になっている。「東京から地方へ人口や諸機能を分散させるべき」とする回答が7割強に上っている。こうした議論は、国民を含め、国のあるべき姿を検討し改革を進めていくべきであろう。

持ち家か賃貸か

トレンド 住む

「持ち家か賃貸か」というのは、人生における大きなテーマの一つである。支払いコスト「総負担額」で比べると、購入した方が賃貸よりも支出が少なくなる。だが、少子高齢化が見込まれ、長期的に見れば地価が下落傾向にある中では、所有することのリスクも大きくなる。さらに、住宅ローンを利用している場合は、金利上昇のリスクもある。持ち家か賃貸かは、生活状況や社会の変化が大きく影響することは間違いなさそうだ。