
gooリサーチ と japan.internet.com による共同企画調査
このレポートは、インターネットコムとgooリサーチが携帯電話やインターネットを活用したアンケート調査を定期的に行い、その結果を発表するものである。今回は「電子書籍」について調査した第6回である。
調査対象は全国10代~50代以上のインターネットユーザー1,076人。男女比は男性53.0%、女性47.0%。年代比は10代16.3%、20代18.4%、30代21.5%、40代16.4%、50代以上27.5%。
2012年は楽天が傘下企業を通じて電子書籍事業を始めたほか、米国Amazon.comが日本の電子書籍市場へ参入するなど、同市場が注目を集めている。こうした状況は、消費者の電子書籍に対する意識に影響を及ぼしているだろうか。
まず、今回も「電子書籍/雑誌を読んだことがありますか」と尋ねてみたが、「はい」は32.6%、「いいえ」は67.4%で、前回の「はい」31.7%、「いいえ」68.3%と大差ない。
しかし、読んだ経験のない725人(全体の67.4%)に読みたいかどうか質問したところ、「はい」は38.2%、「いいえ」は61.8%となり、「はい」が32.2%だった前回より希望者が増えている。調査を行った時期は、前回が楽天「kobo Touch」発売後でAmazon.com「Kindle Paperwhite」の発表前、今回がKindle Paperwhiteの発売直前というタイミングだ。希望者は前回が減少、今回が増加となっており、各製品に対する期待が結果に反映されたのかもしれない。
koboやKindle Paperwhiteが発売されるなど、日本で利用しやすい電子書籍リーダー端末も様変わりしてきたため、今回の調査では回答項目として提示する具体的な製品の構成をかなり見直した。そのうえで、「電子書籍/雑誌を専用リーダーで読みたい」と答えた114人(全体の10.6%)に「使いたい専用リーダーを選んでください」と質問してみた。
希望者の最も多い電子書籍リーダーは「Kindle」が76.3%と圧倒的に強く、以下「kobo」(22.8%)、「Reader(ソニー)」(18.4%)、「GALAPAGOS(シャープ)」(13.2%)と続く。興味深い点は、実際に電子書籍リーダーを使っている人が19人と少ないことから参考程度にとどめておきたい数値であるが、使用シェア順位が1位「kobo」(57.9%)、2位「Kindle」(26.3%)で希望順位と明確に入れ替わることだ。
電子書籍市場はまだまだ立ち上がったばかりで、状況は今後もめまぐるしく変化していくだろう。そこで、当面はこの調査を継続的に実施していきたい。
<調査概要>
- 実施期間: 2012/12/10~2012/12/13
- 有効回答数: 1,076
NTTコム リサーチは、平成24年10月1日にエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社からNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社へ事業譲渡され、平成25年12月9日にgooリサーチより名称変更いたしました。gooリサーチの調査結果(共同調査含む)等についてはこちらまでお問合せください。