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「阪急・阪神統合」に関する意識調査

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阪急・阪神統合ネット調査 鉄道・バス網拡充に期待

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gooリサーチ と 読売新聞 による共同企画調査

読売新聞(関西版) 2006年6月30日 第1面、第10面

gooリサーチと読売新聞社による共同企画調査<第15弾>

「阪急・阪神統合」に関する意識調査

~阪急・阪神統合ネット調査 鉄道・バス網拡充に期待~

読売新聞社とNTTレゾナントが共同で実施した「gooリサーチ」のアンケート調査は、阪急ホールディングスと阪神電気鉄道の経営統合を消極的に評価するにとどまり、効果についても見方が大きく4分されたことが明らかになった。阪神が「最大のブランド」と位置付けてきたプロ野球阪神タイガースについても、阪神が経営母体であることにこだわらない人が4割を超えた。

調査結果について

◆鉄道・バス網拡充に期待

■ 統合効果

阪急と阪神の統合効果をどの分野で期待するか尋ねた(複数回答)ところ、「都市交通(鉄道、バスなど)」(47.9%)と、「商業施設・不動産開発(百貨店、駅前複合施設など)」(45.9%)に関心が高いことがわかった。

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都市交通への期待を示した人に具体分野を聞いてみると、「ネットワークの充実」を選んだ人が68.0%に達した。両社の本業である鉄道・バスの路線網の拡充や接続ダイヤの改善に注目している利用者が多いと見られる。「運賃の引き下げ」(63.9%)や「サービスの向上」(60.6%)を求める声も多かった。

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一方、経営統合への評価について、利用する鉄道会社別に回答を分析すると、統合を「大いに評価」、「ある程度評価」と前向きにとらえた人の割合は、阪神利用者が32.7%と最も高く、阪急が30.7%で続いた。京阪電気鉄道や近畿日本鉄道など他の鉄道利用者で「評価」した人は約16〜24%にとどまった。

また、「統合すべきでなかった」と答えた人の割合は、阪神利用者が5.2%だったのに対して阪急利用者は平均(10%)を上回る10.9%に上り、対照的な結果となった。

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■ 百貨店

統合効果を期待する分野に「商業施設・不動産開発(百貨店、駅前複合施設など)」を挙げた人では、女性を中心に阪急百貨店と阪神百貨店が協業することへの関心が強かった。

両百貨店がどんな形で協業するのがいいかを問うと、「経営統合するが、百貨店名は別々のまま残し、連携する」との回答が6割を超えた。「経営統合しないで、両社が競り合う中で連携する」(20.5%)や、「経営統合して、百貨店名も一つにする」(16.9%)との回答を大きく引き離しており、両百貨店のブランドが確立し、すみ分けができていることをうかがわせる。

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◆球団名残れば親会社気にせず◆

■ タイガース

阪急、阪神は10月1日付で経営統合した後も、プロ野球阪神タイガースを、現在の名称のまま、阪神の子会社に据え置く。今回の調査でも、46.3%が「阪神子会社のままでよい」と答え、両社の方針を支持している。

ただ、「球団名が変わらなければどのような経営形態でも構わない」との回答も32.4%あったほか、「球団名、経営形態が変わっても構わない」が5.1%、「売却も選択肢とすべきだ」が2.7%あった。

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回答者の半数近くを占めるタイガースファンに絞って聞いても、球団名を維持できれば経営形態にこだわらないとする回答が4割近くに達した。阪神ファンは、「阪神タイガース」という球団が残れば、たとえ阪神以外の会社が球団経営しても、必ずしもこだわらないという「現実」を示している

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◆トラ党は"村上嫌い" 阪神経営陣に同情◆

株主総会会場の前で「阪神ガンバレ」と書かれた紙を報道陣の前に掲げる株主(29日午前、兵庫県尼崎市で) プロ野球阪神タイガースファンは"村上ファンド嫌い"で、親会社の阪神電気鉄道に大甘(おおあま)――。こんなファン心理が調査から浮かび上がった。

村上ファンドが果たした役割を尋ねたところ、タイガースファンは「評価しない」との回答が55.5%に上り、タイガースファン以外の39.6%を15.9ポイント上回った。逆に、同ファンドの役割を「評価する」とした人は、タイガースファンが9.9%にとどまったのに対し、ファン以外では15.1%となり、「企業価値の向上に疎かった経営陣を目覚めさせた」など、同ファンドが一定の役割を果たしたと見る人もいた。

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また、阪急との経営統合に至った一連の阪神経営陣の対応を「正しかった」とする阪神ファンの回答は7.5%あり、ファンではない人の2倍強もあった。「やむを得ない」も5.7ポイント多い53.6%を占め、阪神に同情的なファン心理を見せた。

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もっとも、経営統合の相手にどこがふさわしいかを尋ねる質問には、「どことも組まず、阪神単独」が良かったとする声が64.4%に達し、村上ファンドの株式買い集めがなければ、阪急とも組まず、従来のままの方が望ましかったとする複雑な心境をうかがわせた。

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【調査方法】

NTTレゾナントのインターネット・アンケートサービス「gooリサーチ」で、6月23〜26日に実施した。登録している近畿2府4県の消費者モニターの中から無作為にリストアップした18歳以上の男女に、電子メールなどで調査の実施を通知。有効回答が約1000人を超えた時点で調査を終了した。今回の有効回答は1065人。

回答者の年齢構成は20歳未満=2.0%、20代=19.9%、30代=41.2%、40代=24.7%、50代=9.4%、60歳以上=2.8%。男女比は男性=42.0%、女性=58.0%。

<調査概要>

  • 実施期間: 2006/06/23~2006/06/26
  • 有効回答数: 1,065

NTTコム リサーチは、平成24年10月1日にエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社からNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社へ事業譲渡され、平成25年12月9日にgooリサーチより名称変更いたしました。gooリサーチの調査結果(共同調査含む)等についてはこちらまでお問合せください。

この調査結果の単純集計を無料にて提供しています。

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