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「株主優待に対する個人投資家の意識」に関する調査結果

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優待内容を見て株式投資を判断する人が約半数

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報道発表資料 平成17年11月21日

gooリサーチ結果 (No.92)

「株主優待に対する個人投資家の意識」に関する調査結果

~優待内容を見て株式投資を判断する人が約半数~

国内最大級のインターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」(*1)を共同で提供するNTTレゾナント株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:資宗 克行)と株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、取締役社長:谷野 剛)は、「gooリサーチ」登録モニターを対象に「株主優待に対する個人投資家の意識」に関する調査を実施しました。

有効回答者数2,185名のうち、株式売買の経験のある人は全体の34.1%を占め、若い世代の参入が顕著であることが分かりました。売買銘柄を選定する際に、株主優待の内容も重視している人は株式売買経験者の30.3%と3人に1人の割合で、優待内容として「市販されていない自社製品」の提供について人気が高い傾向にあります。今後、個人投資家をさらに増やすためには、魅力的な優待制度の内容を打ち出す必要があると同時に、「個人投資家向け会社説明会」(*2)を定期的に開催し、自社の事業内容や将来像を経営者自らアピールする必要があることがうかがえます。

総括

今回の調査結果により、個人投資家が売買銘柄を決定する上で、優待制度が重要な要素となっていることが分かりました。希望している優待内容としては、金券や招待券のほか市販されていない自社製品の提供を挙げる声も多く、株式公開企業が個人投資家を増やす上で重要な制度であることがうかがえます。

一方、個人投資家向け会社説明会について、出席経験者は1割程度に留まっていますが、「今後、出席して、経営方針を経営者からじかに聞きたい」という声が半数近くにおよんでいます。今後、各社には魅力的な優待制度の検討と同時に、経営者自らが投資家と語る機会を増やすことも求められていることが見て取れます。

調査結果のポイント

(1) 株式の売買経験者は34.1%で、うち約4割が取引経験3年未満

男性の44.5%が経験しているのに対し、女性は23.2%と男性の半分程度の割合で低い。また取引する際に重視する項目としては、財務内容、将来性、事業内容の魅力の順となっている。

(2) 株主優待制度の内容によって売買を行った人は半数近く。「市販されていない自社製品」への期待度が高い

株主優待制度の内容によって売買を行った人は半数近くにおよび、銘柄選定に大きな影響を与えていることがうかがえる。従来からの金券や招待券に加え、市販されていない自社製品を希望する声も4割以上におよぶ。また、イベントなどの特別な優待制度についても9割以上が肯定的な評価をしている。

(3) 個人投資家向け説明会では、「製品・サービスの体験」を望む声が高い。

出席経験者は1割程度に留まるが、今後の出席を望む声は4割以上に達している。説明会では、今後の経営方針や戦略のほか自社商品やサービスの体験機会を求める声も多い。

《 補足 》

(*1)【 gooリサーチ 】http://research.goo.ne.jp/
ポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナントと、日本のリーディングシンクタンクである三菱総研の調査企画力、コンサルティング力が融合した、高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスです。携帯電話でアンケートに答える 「gooリサーチ・モバイル」モニター(5.0万人)、キーパーソンのビジネスマンを中心 とする「gooリサーチ・ビジネス」モニター(3.0万人)、団塊世代、シニア層を中心とした郵送調査手法で回答する「郵送調査専属モニター」(1.0万人)を含め、30万人の登録モニターを擁し、消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応しています。(モニターの人数はいずれもH17年11月現在)

(*2)【個人投資家向け会社説明会】
企業、証券会社、IR会社が主催する説明会を指します。株主総会とは異なります。

<本調査およびgooリサーチに関するお問合せ先>

NTTレゾナント株式会社 ポータル事業本部 リサーチグループ
(Tel) 03-5224-5380、(FAX) 03-5224-5201、(E-mail)research@goo.ne.jp
NTTレゾナント株式会社 ポータル事業本部 広報グループ
(Tel) 03-5224-5500、(E-mail) pr@nttr.co.jp

<gooリサーチに関するお問合せ先>

株式会社三菱総合研究所 Eリサーチ事業推進室
(Tel) 03-3277-0719、(Fax) 03-3277-0523、(E-mail) e-res@mri.co.jp
株式会社三菱総合研究所 広報部広報グループ
(Tel) 03-3277-0003、(Fax) 03-3277-3490、(E-mail) ccd-mg@mri.co.jp

調査概要

1. 調査対象 「gooリサーチ」登録モニター
2. 調査方法 非公開型インターネットアンケート
3. 調査期間 平成17年10月13日(木)〜平成17年10月14日(金)
4. 有効回答者数 2,185名
5. 回答者の属性 【男女内訳】
男性51.1% 女性48.9%

【年代別構成】
10代 14.9%、20代 18.0%、30代 19.0%、40代 23.0%、50代 19.1%、60代 5.4%、70代 0.7%

調査結果データ

1. 34.1%が株式の売買経験があり、年代と売買年数は比例する傾向にある

(1) 株式売買経験者は全体の34.1%を占め、38.5%が今後の購入意向を示す

これまでに株式を売買した経験のある人は全体の34.1%であった。男女別に見ると、男性が44.5%と4割を越えているのに対し、女性は23.2%と20%以上の開きがあり、男性の方が売買に積極的であることが分かる。また今後の購入意向については、女性の35.8%が購入意向はないと回答しており、男性と比べ女性の株式投資に対する抵抗感がまだ根強く残っていることが分かる。【図1】

【図1】株式売買の経験および今後の購入意向 (n=2,185)

【図1】株式売買の経験および今後の購入意向

また、年代が高くなるにつれ、経験者の割合も増加している。【図2】

【図2】株式売買の経験および今後の購入意向(年代別) (n=2,185)

【図2】株式売買の経験および今後の購入意向(年代別)

(2) 株式売買経験は4割が3年未満。若い世代の参入が顕著になっている。

株式売買の経験年数は、「1年未満」が17.7%、「1年以上3年未満」が20.8%で、全体の38.5%が経験年数3年未満である。また、27.5%の人が「10年以上」の取引経験をもつ。【図3】

【図3】株式売買の経験年数 (n=745)

【図3】株式売買の経験年数

年代別に見ると、10〜30代で、ここ1年以内に取引開始した人が多い傾向にある。なお、ここ3年以内に取引を開始した人は、10代が91.0%、20代が75.0%、30代が51.2%といずれも半数を超えている。【図4】

【図4】株式売買の経験年数 (年代別) (n=745)

【図4】株式売買の経験年数 (年代別)

(3) 「企業の将来性、将来性」などを参考に銘柄を決定する人が多い。

銘柄を決める際に重視する項目としては、財務内容、将来性の有無、事業内容の魅力の順で重視する人が多い。また、「株主優待」の内容を重視する人も30.3%存在し、比較的注目されている項目であることが分かる。逆に「商品・サービスが身近であること」「商品・サービスが優れていること」はほとんど重視されていない。【図5】

【図5】売買銘柄を決定する際に重視する項目 (n=745)

【図5】売買銘柄を決定する際に重視する項目

2. プレミアム商品提供といった優待制度への期待は非常に高い。

(1) 半数近くが、優待制度の内容により銘柄を決めた経験を持つ。

株主優待制度の内容を見て株式を売買した経験については、全体の48.7%と半数近くの人が「ある」と回答しており、優待制度の内容が銘柄選定に一定の影響を与えていることが分かる。特に女性では「ある」の回答が53.6%と、半数を超えている。【図6】

【図6】優待制度の内容による株式売買経験の有無 (n=745)

【図6】優待制度の内容による株式売買経験の有無

(2) 優待としては「市販されていない自社製品」提供への期待度が高い。

今後ほしい優待内容としては、金券の提供が75.2%と圧倒的に人気が高い。次いで「施設の招待券、割引券」の提供となっている。また「市販されていない自社製品」の提供も、42.4%と3位になっており、プレミア商品への期待度をうかがわせる結果となった。【図7】

【図7】株主優待として欲しい商品 (n=571)

【図7】株主優待として欲しい商品

(3) 「特別な優待制度」は、9割以上が肯定的に評価している。

「プレミアム商品やイベントへの招待」などの優待制度についての意見を尋ねたところ、「優待内容が理由で購入を検討したい」が43.4%で、「好感は持てるがそれが購入理由にはならない」の48.6%と合わせると、あわせて92.0%もの人が購入につながるか否かは別として好印象を抱いていることが分かる。「プレミアもの」は、個人投資家からのその会社に対する印象をアップさせる効果があると言える。【図8】

【図8】「特別な優待制度」についての意見 (n=1,586)

【図8】「特別な優待制度」についての意見

これを年代別に見てみると、10代と20代は「優待内容が理由で購入を検討したい」と考えている人が特に多い傾向にある。10代では56.7%、20代でも49.5%が肯定的に捉えていることが分かる。【図9】

【図9】「特別な優待制度」についての意見(年代別) (n=1,586)

【図9】「特別な優待制度」についての意見(年代別)

3. 「今後、会社説明会に出席してみたい」と考える人が多い。

(1) 「個人投資家向け会社説明会」への出席希望意欲は高い。

「個人投資家向け会社説明会」への出席経験者は、12.8%と1割程度に留まる。しかし、今後の出席意向については全体の46.6%の人が「機会があれば今後は出席してみたい」と回答しており、「出席したくない」の40.7%を上回っている。【図10】

【図10】会社説明会への出席経験の有無と今後の意向 (n=745)

【図10】会社説明会への出席経験の有無と今後の意向

これを職業別に見てみると、「契約社員・派遣社員」「アルバイト・フリ−タ−」「学生」について、今後の出席意向が特に高いという結果になった。【図11】

【図11】会社説明会への出席経験の有無と今後の意向 (年代別) (n=745)

【図11】会社説明会への出席経験の有無と今後の意向 (年代別)

(2) 出席した説明会に「満足している」割合は6割弱。

会社説明会に出席した人に満足度を尋ねたところ、57.9%が満足していると回答している。満足点について自由回答で聞いてみたところ「社長の意気込みが聞けた」、「説明するだけでなく、出席者の質問に全て丁寧に答えてくれた」など、不満点としては「社長が難しい言葉で文章を読み上げていただけだった」、「今後の会社の展望がよく分からなかった」などが挙げられる。【図12】

【図12】最近出席した会社説明会の満足度 (n=95)

【図12】最近出席した会社説明会の満足度

(3) 「自社製品・サービスの体験をしたい」という要望も多い。

今後、会社説明会に期待する内容としては、「経営方針、戦略を知ること」が73.5%で圧倒的に高い。次いで「自社製品・サービスの体験ができること」が47.5%と半数近くを占めている。

また、「会社トップの人柄や人物像を知りたい」というニーズも46.6%と高く、「社内の雰囲気を知りたい」が23.1%を占めており、会社の人的側面に対する関心を持っていることが顕著に表れている。【図13】

【図13】会社説明会に期待すること (n=442)

【図13】会社説明会に期待すること

NTTコム リサーチは、平成24年10月1日にエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社からNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社へ事業譲渡され、平成25年12月9日にgooリサーチより名称変更いたしました。gooリサーチの調査結果(共同調査含む)等についてはこちらまでお問合せください。

この調査結果の単純集計を無料にて提供しています。

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