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企業の社会貢献活動に対する一般生活者の視点

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評価する”との回答が約9割に達するなど、企業ブランディングの効果が明らかに

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平成16年8月5日 報道発表資料

gooリサーチ結果 (No.61)

企業の社会貢献活動に対する一般生活者の視点

~"評価する"との回答が約9割に達するなど、企業ブランディングの効果が明らかに~

国内最大級のインターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」(*1)を共同で提供するNTTレゾナント株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:資宗 克行)と、株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、取締役社長:谷野 剛)は、平成16年7月13日(火)から平成16年7月18日(日)の期間で、「gooリサーチ」登録モニターを対象に「企業の社会貢献活動に対する一般生活者の視点」に関する調査を実施しました。

有効回答者数2,184名のうち、企業の社会貢献活動を評価している人は約9割に達し、"企業として社会への貢献度を積極的に告知していくべき"とする割合も過半数を超え、企業ブランディングとしての社会貢献活動が根付きつつあることが伺えます。

総括

今回の調査結果により、一般生活者は社会貢献活動を行う企業を評価しつつも、直接的な商品購入までは結びついていないということが明らかになりました。

社会貢献活動を実施する企業の印象は、「誠実さがある」、「優良企業である」、「信頼性がある」が上位に挙げられており、商品の販促よりも、企業市民としての社会貢献度による長期的な企業ブランディングに効果的であると考えられます。

また、"内容によっては企業の主催する社会貢献活動に参加したい"との回答が87.2%に上り、企業側の具体的な活動内容とその成果に関する情報の発信が求められています。

調査結果のポイント

(1) 「企業の社会貢献活動」に対する評価

「企業の社会貢献活動」を評価している人は87.0%に上る。共感を覚える活動内容としては、1位の「自然環境保護」が72.3%と圧倒的に多く、以下2位の「地域社会活動」、3位の「社会福祉活動」と続く。また、活動を評価していない理由としては、1位の「活動の内容が見えないから(43.2%)」と3位の「成果がわからないから(21.8%)」が示すように、実際の活動内容および成果が見えにくい・わかりにくいと一般生活者は感じている。

(2) 「企業の社会貢献活動」に関する情報収集源

「企業の社会貢献活動」を知るきっかけとしては、1位「テレビ・ラジオCM」、2位「新聞・雑誌広告」が挙げられており、3位の「新聞・雑誌記事」や4位の「企業ホームページ」といったパブリシティ活動やディスクロージャー活動等よりもプロモーション活動による影響が大きいことが伺える。

また、社会貢献活動について積極的にその内容を告知する企業については、「企業市民として社会に貢献するための内容であれば告知すべき(51.7%)」という意見が、「イメージアップ、宣伝広報効果があるため積極的に実施すべき(29.3%)」を上回っている。

(3) 「企業の社会貢献活動」と購買意欲

品質と価格が同じ商品を比較し、社会への貢献度の高い企業のブランドを選択したことのある人は全体の35.2%であった。また、実際に購入した商品としては、1位「食品・飲料」、2位「家電」、3位「パソコン・AV機器」が挙げられた。商品購入後の満足度については全体で「やや満足」とした人が最も多く、すべての商品を通じて「やや不満」および「非常に不満」との回答は全くなかった。

<本調査およびgooリサーチに関するお問合せ先>

NTTレゾナント株式会社 ポータル事業本部 リサーチグループ
(Tel) 03-5224-5380、(FAX) 03-5224-5201、(E-mail)research@goo.ne.jp
NTTレゾナント株式会社 ポータル事業本部 広報グループ
(Tel) 03-5224-5500、(E-mail) pr@nttr.co.jp

<gooリサーチに関するお問合せ先>

株式会社三菱総合研究所 E-リサーチ事業推進室
(Tel) 03-3277-0719、(Fax) 03-3277-3473、(E-mail) e-res@mri.co.jp
株式会社三菱総合研究所 広報部広報グループ
(Tel) 03-3277-0003 (Fax) 03-3277-3490、(E-mail) prd@mri.co.jp

調査概要

1. 調査対象 gooリサーチ消費者モニター
2. 調査方法 非公開型インターネットアンケート
3. 調査期間 平成16年7月13日(火)〜平成16年7月18日(日)
4. 有効回答者数 2,184名
5. 回答者の属性 【男女内訳】
男性49.7% 女性50.3%

【年代別構成】
10代 17.9%、20代 18.0%、30代 19.4%、40代 23.0%、50代 15.5%、60代 5.4%、70代 0.8%

調査結果データ

1. 「企業の社会貢献活動」に対する評価

「企業が社会貢献活動をする」ことを評価する人は87.0%にも上る

「企業の社会貢献活動」を評価する人の割合は87.0%におよび、年齢が上がるほど、評価する人が増えている。【図1】。

【図1】企業の社会貢献活動に対する評価 (n=2,184)

【図1】企業の社会貢献活動に対する評価

特にどのような活動に共感を覚えるかについては、1位の「自然環境保護」が72.3%を占め、以下2位の「地域社会活動(21.4%)」、3位の「社会福祉活動(20.5%)」が続く。【図2】。

【図2】共感を覚える企業の社会貢献活動(複数回答) (n=1,899)

【図2】共感を覚える企業の社会貢献活動

2. 「企業の社会貢献活動」に関する情報収集源とその印象

(1) 社会貢献活動を知ったきっかけは、プロモーション活動が上位を占めており、実施企業に対しては「誠実」、「優良」といった好印象を持つ

企業の社会貢献活動を知ったきっかけとしては、1位「テレビ・ラジオCM(51.7%)」、2位「新聞・雑誌広告(39.9%)」が挙げられており、3位の「新聞・雑誌記事(28.5%)」や4位の「企業ホームページ(21.6%)」といったパブリシティ活動やディスクロージャー活動等を引き離し、プロモーション活動による影響が大きいことが伺える。【図3】。

【図3】企業の社会貢献活動に関する情報源(複数回答) (n=1,899)

【図3】企業の社会貢献活動に関する情報源

また、実施企業に対する印象としては、「誠実さがある(47.7%)」、「優良企業である(40.8%)」、「信頼性がある(30.4%)」といった意見が多い。【図4】。

【図4】「企業の社会貢献活動」実施企業に対する印象(複数回答) (n=1,899)

【図4】「企業の社会貢献活動」実施企業に対する印象

(2) 「企業の社会貢献活動」を評価しない理由は、社会貢献活動自体の認知度の低さと、活動内容・成果に関する情報の不足

「企業の社会貢献を評価しない」と回答した人の理由は、1位「活動の内容が見えないから(43.2%)」、3位「成果がわからないから(21.8%)」であり、実際の活動内容および成果が見えにくいという印象を持っている。2位には「社会貢献活動とは何かわからない」という意見が31.6%あり、「社会貢献活動」自体の認知度の低さも伺える。【図5】。

【図5】社会貢献活動を評価しない理由(複数回答) (n=285)

【図5】社会貢献活動を評価しない理由

3. 「企業の社会貢献活動」と購買意欲

(1) 社会への貢献度の高い企業のブランドを選択したことのある人は35.1%

品質と価格が同じ商品を比較して、社会への貢献度の高い企業のブランドを選択したことがある人は35.1%であった。実際に購入した商品としては、1位「食品・飲料(68.3%)」、2位「家電(35.2%)」、3位「パソコン・AV機器(17.9%)」の順となっている。【図6】。

【図6】社会貢献活動を選択基準とした商品(複数回答) (n=767)

【図6】社会貢献活動を選択基準とした商品

(2) 購入した商品に対する満足度は、「やや満足」が最も多く、「不満」とする回答はすべての商品において全くない

商品購入後の満足度については全体で「やや満足」とした人が一番多く、すべての商品を通じて「やや不満」または「非常に不満」と回答した人は0%だった。特に「非常に満足」とした人が多い商品として、「自動車(45.1%)」が際立っている。【図7】。

【図7】商品購入後の満足度

【図7】商品購入後の満足度

4. 「企業の社会貢献活動」と一般生活者の関わり方

社会貢献活動に参加の意思を示す割合は87.2%という高い数値を示す

全回答者のうち社会貢献度の高い企業のブランドを人に薦めたことがある人は12.9%、企業の主催する社会貢献活動に参加したことがある人は17.5%で、一般生活者と社会貢献活動の関わりが薄い現状が伺える一方、社会貢献活動に参加の意思がない人は12.8%に過ぎず、特に募金活動等には参加したいと考える人が多いという結果が出た。【図8】。

【図8】参加したいと思う社会貢献活動(複数回答) (n=2,184)

【図8】参加したいと思う社会貢献活動(複数回答)

5. 「企業の社会貢献活動」のプロモーションとスポーツ振興

(1) 企業が社会貢献活動を積極的にプロモーションしていくことに関しては、「告知すべき」との意見が過半数を占める

企業が積極的に社会貢献活動を告知することに関しては、「企業市民として社会に貢献するための内容であれば告知すべき」との意見が51.7%と過半数で、「イメージアップ、宣伝広報効果」を期待する告知への評価を上回っている。【図9】。

【図9】企業が自ら積極的に社会貢献活動の内容を告知することへの感想(全体:n=2,184)

【図9】企業が自ら積極的に社会貢献活動の内容を告知することへの感想

(2) 近年の企業スポーツチームの撤退については、49.0%がやむを得ないとの理解を示す

近年増えつつある企業スポーツチームの撤退に関しては、49.0%が「企業の業績不振や経済環境の悪化により、撤退等はやむを得ないと思う」と回答し、4位の「海外の一流スポーツがメジャーとなり、国内におけるスポーツの関心は低いため、撤退は仕方がないと思う」との意見が12.6%あり、「やむを得ない」として理解を示す結果となった。【図10】。

【図10】企業スポーツチーム撤退等にみる企業姿勢について(複数回答) (n=2,184)

【図10】企業スポーツチーム撤退等にみる企業姿勢について

《 補足 》

(*1)【 gooリサーチ 】http://research.goo.ne.jp/
ポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナントと、日本のリーディングシンクタンクである三菱総研の調査企画力、コンサルティング力が融合した、高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスです。携帯電話でアンケートに答える「gooリサーチ・モバイル」モニター(4.3万人)、キーパーソンのビジネスマンを中心とする「gooリサーチ・ビジネス」モニター(2万人)を含め、23万人の登録モニターを擁し、消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応しています。(モニターの人数はいずれもH16年7月現在)

NTTコム リサーチは、平成24年10月1日にエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社からNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社へ事業譲渡され、平成25年12月9日にgooリサーチより名称変更いたしました。gooリサーチの調査結果(共同調査含む)等についてはこちらまでお問合せください。

この調査結果の単純集計を無料にて提供しています。

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