若者の労働事情

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近年、若者の就労形態で増えてきている「フリーター」。2003年には217万人にまで増加したが、その後は漸減傾向にある。フリーターとともに、若年層の間で増加しているのが、就学、就労、職業訓練のいずれも行っていない「ニート(NEET)」と呼ばれる層。その数は2005年には64万人と、ここ4年間横ばいの状態が続いている。フリーターやニートの増加は労働力の質の低下、ひいては日本経済の競争力の減退という事態にもつながりかねない。少子高齢・人口減少社会が本格化した日本にとっては早急に手を打つべき問題となっている。

広がる格差社会

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景気回復の影響は、失業率の改善だけでなく求人の面にも表れてきている。バブル崩壊後、「終身雇用」と「年功序列」という日本独特の雇用システムも、リストラや成果主義などを導入する企業も現れた。それに伴い格差が問題となっている。この10年間で主に中間層から低所得層へと下方シフトが起こり、所得の二極分化が進んだといえそうだ。格差の拡大・固定を回避するには「機会の不平等」を排除し「結果の不平等」を容認することが必要だ。

「格差社会」に関するアンケート

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日刊工業新聞社はgooリサーチと共同で、20代、30代に回答者を限定してネットアンケートを実施した。「最も深刻な格差」の95%以上が「所得」と回答。その「弊害」として、9割近い人が 「貧困層の増大による社会不安」と回答を得た。

ニート・フリーターに関するアンケート

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「ニート」日本社会にすっかりなじんだ感のあるこの言葉。通学もせず働いてもいない無業者を指し、推計でその数64万人。200万人を超えるフリーターの増加とともに多方面への影響が懸念されている。アンケート結果でも「ニートは社会にとって問題」という共通認識ができていることがわかった。