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増殖するフリーペーパー・フリーマガジン

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全国的に急拡大する無料媒体

ここ数年、フリーペーパー・フリーマガジンの勢いが止まらない。駅構内や商業施設など、街じゅうのいたるところに配布のためのスタンドが設置され、さまざまな媒体が簡単に手に入るようになっている。

日本生活情報紙協会が実施した「第3回全国フリーペーパー実態調査」によると、全国950社から1200のフリーペーパー・フリーマガジンが発行されており、総部数は2億9375万1880部に達している(図1)。2002年発表の前回調査に比べ、発行社数は111社減少し、媒体数はほぼ横ばいとなった一方、発行部数は約7000万部も増加している。1社あたりの発行部数平均は約31万部で、前回調査より10万部も増えている。媒体数の41.8%、発行部数の64.8%が、関東で発行されているのは、人口の面からも当然。しかし、媒体数の最も少ない中国・四国でも101のフリーペーパー・フリーマガジンがあり、全国的に広がっているのも見逃せないポイントだ。

図1 フリーペーパー紙誌数と発行部数

もっとも、日本生活情報紙協会も認めていることだが、今回は調査票の回収率が低下している。これは、新規創刊などが相次いでいるため。実際、インターネットで「フリーペーパー」を検索してみると、製作からディストリビューションまでを請け負うとともに、Web上で閲覧できるようにしたポータルサイトは、数多く存在する。たとえば、フィールドメディアネットワークが運営するポータル「フリーチョ!!」の登録数は1382誌で、総発行部数は1億3782万部となっている。つまり、フリーペーパー発行のチャネルが多様化しており、日本のフリーペーパー・フリーマガジンの全貌は容易に明らかにできないほどに拡大している。しかも、こうしたポータルサイトの登場で、地域限定の媒体情報も、全国から情報を入手できるようになった。もはや、フリーペーパーは、1つの巨大メディアとさえいえる。

かつてのフリーペーパーは情報量が少なく、実用的というより、手持ち無沙汰を解消するための「ツール」のような存在だった。それが就職やアルバイトの情報、クーポン付タウン情報誌によって実用性が高まり、2004年7月にはリクルートが首都圏の若手ビジネスマンを対象に、政治や経済からエンターテイメントまでの情報を提供する「R25」を創刊し、かつてのフリーペーパーの概念を打破した。

情報入手に貪欲、新しいビジネスモデルの可能性広がる

活字離れが叫ばれて久しいが、新書のような手軽な書籍に関しては、出版各社から毎月何10冊も発行され、その中からベストセラーも登場している。単純に活字離れと一括りにできるわけではない。ただし、新しい情報を提供してくれる雑誌という分野は、やはり苦戦している。

図2 書籍・雑誌の推定販売部数推移

1999年から2005年の6年間をみても、月刊誌、週刊誌ともに毎年販売部数を減らしており、両誌合わせた減少率は20%近くにもなる。また日本雑誌協会の「データマガジン2006」から、ジャンル別に発行部数の多い媒体をピックアップしてみた(表)。印刷証明付部数のある媒体で、地域版などのシリーズ化されているものも、単独誌のみを取り上げたものだが、それぞれのジャンルのNo1誌といえども発行部数は低下傾向にある。かつては100万部を超える媒体が複数あったコミックなどでも、減少傾向にあり、やはり単なる活字離れでは説明できない。

表 ジャンル別発行部数の多い雑誌

その一方で、フリーペーパーにおいては、「ぱど」のように全国展開を進め、総発行部数が1100万を超えてギネス記録に認定されたようなものもある。「ぱど」では、新たに九州地区での事業展開を計画しているほか、誕生日をキーワードにした登録型のフリーマガジンも創刊するとしている。このほかにも、2007年1月にデジマが創刊した「コミック・ガンボ」は、200ページを超えるボリュームがある無料コミック誌。広告料で成り立つフリーペーパーの常識に挑戦するように、作品中に広告を盛り込むプロダクトプレースメントなどの新しい手法を取り入れている。いずれも、既存の出版界にはない新しいアイデアやビジネスモデルを取り込み、多様化するニーズにピンポイントで対応していこうとしているようだ。出版界では、有料媒体と直接競合するものとは受け取っていないが、どんどんパーソナル化する読者層の絞込みについて、対応の必要を感じているのは間違いない。

では、爆発的に拡大するフリーペーパー・フリーマガジンの領域について、当の読者はどのように受け止めているのだろうか?

若年層対象のマーケティング調査を行うM1・F1総研は2007年1月、M1層(20歳〜34歳の男性)とF1層(同女性)のフリーペーパーなどに関する意識調査結果を発表した。それによると、M1層の33.3%、F1層の49.9%がフリーペーパーなどを利用しているという結果が出た。さらにフリーペーパーなどを利用している人は男女ともに、利用しない人に比べ、情報収集に積極的で、情報を深く掘り下げたいとの欲求が強いことも判明した(図3)。

図3-1 「多くのメディアに接触している」と考える人の割合 図3-2 「収集する情報は掘り下げたい」と考える人の割合

つまり、多くのメディアと接触し、入手した情報から必要な情報を厳選する傾向が強い。情報収集のツールの1つとして、フリーペーパーやフリーマガジンも十分に活用できる存在として認知しているわけだ。ただし、閲読理由については、男女で差異もある。男性では「移動中に読むことができる」や「時間つぶしができる」といった項目が上位に入るのに対し、女性では「お得なクーポンを入手できる」や「グルメなど地域に密着した情報が掲載されている」などの項目が上位に来る。男性は不足する情報を補完するため、女性は実利に結びつけるため、という意識の違いだ。こうした意識を把握した上で、フリーペーパーやフリーマガジンという媒体を活用した新しいビジネスモデルは、今後も増加していくことが予想される。

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