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生活習慣病予防

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テーマ「病む」

恐怖の"死の四重奏"

生活習慣病とは、読んで字のごとく長年の生活習慣に起因してなる病気のことをいう。具体的には、高血圧、糖尿病、脳卒中、心臓病、高脂血症などである。肺扁平上皮がんや大腸がん、さらに肥満も生活習慣病に分類される。2005年の人口動態統計によれば、日本人の死因で最も多かったのはがん(悪性新生物)で、全体の30.1%。次いで多いのが心疾患(16.1%)と脳血管疾患(12.3%)だ(図1)。心疾患とは狭心症や心筋梗塞などのことで、脳血管疾患とは脳梗塞や脳内出血のことだ。心疾患と脳血管疾患はいずれも生活習慣病の代表格だから、日本人の3割近くが生活習慣病で亡くなっていることになる。

図1 死因別にみた死亡構成割合(2005年)

生活習慣病の患者がどれくらいいるのか正確な統計はないが、たとえば糖尿病は予備群(可能性を否定できない人)も含めると全国に1400万人近くいると推定されている。中性脂肪やコレステロールが高い高脂血症の人は潜在患者も含めると実に2200万に達する。まさに日本中が病んでいるともいえる状況だ。

これらの生活習慣病のなかでも特に高血圧、高脂血、糖尿病、肥満は"死の四重奏"と呼ばれる。この4つの病気はそれぞれ合併しやすく、しかも合併すると動脈硬化や心筋梗塞などを引き起こすリスクが加速度的に高まるからだ。

2005年4月に日本循環器学会や日本糖尿病学会など8つの学会が診断基準を発表したことでよく知られるようになったメタボリックシンドロームは、内臓脂肪型の肥満に加えて、高血圧、高脂血、糖尿病の3つのうち2つの危険因子を持っている生活習慣病のことである。さしずめメタボリックシンドロームは"死の三重奏"というところだ。内臓脂肪型肥満プラス1つの危険因子を持っている場合は、メタボリックシンドロームの予備群という。

メタボの予防はまず運動

厚生労働省の「国民栄養・健康調査」によれば、20歳以上でメタボリックシンドロームが強く疑われる人の割合は、男性23.0%、女性8.9%、予備群と考えられる人の割合は男性22.6%、女性7.8%であった(図2)。総数は2000万人と推計され、40〜74歳だと男性は2人に1人、女性は5人に1人が、メタボリックシンドロームないしはその予備群とされている。メタボリックシンドロームの元凶は内臓脂肪型肥満だが、男性の場合は最近20年の間にほぼすべての年代で肥満が増えている(図3)。40〜49歳では実に3人に1人が肥満という状況だ。まさに飽食の時代である。

図2 メタボリックシンドロームの状況

図3 男性の肥満者の割合

内臓脂肪の細胞からは、高血圧や糖尿病、動脈硬化のリスクを高める複数の物質が分泌される。内臓脂肪が蓄積すると高脂血症につながる遊離脂肪酸も増える。ただ幸いなことに内臓脂肪は、運動することにより減らしやすいという特徴がある。そのため医師などの専門家は、メタボリックシンドロームなど生活習慣病の予防や改善策としてまず運動を勧めることが多い。しかし毎日、忙しくしている人にとっては、運動を習慣的にするというのはなかなか難しいことだ。実際、成人男性で運動習慣がある人は30%、同女性では25%ほどしかいない(図4)。

一方、習慣的にタバコを吸っている人は男性で30%、女性で10%ほどだ。喫煙と生活習慣病は関係ないと思うかもしれないが、ニコチンはインスリンの感受性を悪くし、血糖値を高める作用がある。もちろん喫煙はがんになるリスクも高めるし、動脈硬化も促進する。

図4 運動習慣のある人の割合

ドクターズレストラン登場

生活習慣病の予防には、こうした運動や喫煙などの生活習慣を改めるのが最善の方法である。しかし長年の生活習慣を変えるのは容易なことではない。食事などは特にそうだ。自分の好きなものを腹いっぱい食べたいという欲望に勝つのは至難の業である。そういう意志の弱い(?)人から注目されているのが、医師や専門家がメニューを考えたりアドバイスをしたりするドクターズレストランだ。大阪の糖尿病食専門レストランにはインスリン注射をするための部屋まで用意されているという。

また最近は中高年層にターゲットを絞り、生活習慣病予防や老化防止をうたい文句にしたフィットネスクラブも増えている。これからはさまざまなサービスに「生活習慣病予防」という切り口が登場してきそうである。

ひょっとしたら、マンツーマンで生活習慣を指導するようなサービスも生まれるかもしれない。食事をしている途中に「はい、そこまで」とストップをかけ、日曜日にごろ寝をしていたら「さあ、1時間ウォーキング」と促すような指導をつきっきりで行うのだ。煩わしいことこのうえないが、そこまでしないと生活習慣を変えられない人も現実にいるのではないだろうか。もっとも、そうやって人に指図されなければ自己管理できないような生活習慣が身についたら、それはそれでほとんど病気かもしれないが。

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