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岐路に立つテーマパーク

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遊園地からテーマパークへ

休日には家族そろって近所の遊園地へ。そんな行楽の風景は「テーマパーク元年」と呼ばれる1983年から大きく変貌したと言われている。この年、千葉県浦安市に東京ディズニーランドが誕生し、「アメリカ型のレジャー施設は定着しない」という予測を覆して大成功をおさめた。それを機に、全国でテーマパークが次々登場。日本の野外レジャー施設の歴史は複数の遊具を備えた遊園地から、特定のテーマを持つ大規模なテーマパークへと移り変わっていった。あれから20年以上、テーマパークは今どうなっているのだろうか。

経済産業省が2004年に発表した「平成16年特定サービス産業実態調査」によると、動物園、水族館、公園などを含む全国の遊園地・テーマパーク数は233事業所で内訳は図1のとおり。しかし、全体的に数は3年前より5.7%減少している。遊園地は115事業所で最も多いものの、数は減少傾向。対照的にテーマパークは52事業所と遊園地の約半数ながら、3年前に比べて13%増加している。

図1 事業形態別の遊園地・テーマパーク数

売上高の構成比は図2のようになっている。年間売上高6006億円のうちテーマパークの売上高は約4382億円で、全体の73.0%と独走状態。2位の遊園地の1220億円と比べても段違いの高さだ。年間入場者数が増加しているのもテーマパークだけで、テーマパークがレジャー施設として不動の人気を獲得していることがわかる。

図2 事業形態別の年間売上高構成比

また、テーマパークを設定テーマ別に分類してみると、「外国の建物・文化」をテーマにしたものが18事業所で最も多く、次いで「日本の文化・歴史」「近未来・アドベンチャー」「ファンタジー」と続く。こうしたデータから、日本人は「より大規模で、非日常的な異空間」を求めてテーマパークを訪れる傾向があるようだ。

相次ぐテーマパークの経営破綻

しかし、一見好調に見えるテーマパークも、実情はかなり厳しい状況にあると言っていいだろう。綜合ユニコム株式会社がまとめた2005年度の遊園地・テーマパーク入場者数ランキングを見てほしい(図3)。これによると、入場者数のトップは東京ディズニーランド・東京ディズニーシーで、2477万人。2位のホークスタウン1043万人、3位のユニバーサル・スタジオ831万人を倍以上引き離すダントツのトップだ。両パークを運営するオリエンタルランドが2007年4月に発表した最新データによると、2006年度の東京ディズニーランド・ディズニーシーの合計入園者数は過去最高の2581万6000人で、前年比4.2%増。83年の開園以来の2パーク累計入園者数は4億1000万人を突破し、パーク周辺にホテル、ショッピングモールなどを備えた総合アミューズメントエリア、東京ディズニーリゾート(TDR)のひとり勝ちといった状況が続いている。

図3 遊園地・テーマパーク入場者数ランキング・ベスト20(2005年度)

東京ディズニーランド・ディズニーシーは世界的にもトップランクのテーマパークだ。米国アミューズメント・ビジネス誌によると、2005年のアミューズメントパーク入場者数ランキング1位はウォルト・ディズニー・ワールドのマジックキングダム(米国フロリダ)、2位はディズニーランド・パーク(米国カリフォルニア)、3位が東京ディズニーランド、4位が東京ディズニーシー、5位がディズニーランド・パリと、ディズニーが上位を独占している。

そうした華やかなニュースの一方で、閉園に追い込まれるテーマパークや遊園地が後を絶たない(表1)。2001年に大阪でユニバーサル・スタジオ・ジャパンが開園するまで、全国2位の売上高を誇った長崎のハウステンボスは、経営破綻で2003年に会社更生法を申請。大規模複合施設として鳴り物入りでオープンした宮崎のシーガイアも、3261億円という第三セクターでは過去最大の負債額を抱えて破綻した後、外資系リップルウッド社に買収され再生の道を歩んでいる。

表1 レジャーランドの経営破綻

テーマパークは複合化の時代へ

2005年は愛知県で「愛・地球博」が開催され、期間限定ながら2205万人という異例の動員数を獲得した。ぴあ株式会社の「エンタテインメント白書2006」をみると、約半年という期間で比較すれば東京ディズニーランド・ディズニーシーの総入場者数の1.8倍にあたり、日本経済の活性化に大きく寄与するイベントだったことがわかる。しかし、この年の遊園地・テーマパーク市場は、動員数・市場規模ともに前年割れ。相次ぐ施設閉鎖に加えて、愛・地球博に動員がシフトしたことがマイナスに働いたとみられる。

少子高齢化で少ないコマを取り合う厳しい戦いが続く中、遊園地・テーマパークが生き残るためのキーワードは何か。それは「リピート率」と「大人の動員」だ。インターワイヤード株式会社の調査によると、東京ディズニーランド・ディズニーシーに2回以上行った人は全体の85%。幅広い年齢層に「また訪れたい」と思わせるリピート率の高さが人気の鍵だ。しかし、そのためには魅力的なアトラクションの開発や追加投資が不可欠となり、経営不振の中小施設がますます苦境に立たされ閉園を余儀なくされるのが実情だ。

そうした中、新たな動きとして食をテーマにした「フードテーマパーク」の急増がみられる。1994年に新横浜ラーメン博物館がオープンして以来、全国の人気店が集結する利便性や、年齢を問わないキャパシティの広さ、明治や昭和のレトロな街並みを再現するといった非日常空間が評判を呼び、2000年以降全国で次々に登場し人気を呼んでいる(表2)。フードテーマパークはアミューズメント施設やデパートに併設されたり、繁華街にオープンしたりするケースが多い点が特徴だ。また、温浴施設を併設するなど「癒し」や「学び」といった要素を取り入れたテーマパークも増えており、付加価値によって集客力向上を図っている。こうしたテーマパークの複合化は、今後ますます進んでいきそうだ。

表2 行ってみたいフードテーマパークランキング

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