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買い物をする“店”も変化

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テーマ「費やす」

既存プレーヤーも巻き返し図る

今となっては大昔のおとぎ話のようだが、かつての高度経済成長期における日本の消費者の購買行動は、いたって画一的だった。日々の買い物は地元の個人商店やスーパーで済ませ、少々値の張るような「ハレの商品」などは中心市街地の百貨店や商業ゾーンで、というパターン。しかし、バブル経済の発生と崩壊、ITの発達などを契機に大きく様変わりしてしまった。その半面、購買行動の多様化は、新たな形態の商業を育む「ゆりかご」ということもできる。

日常の買い物のパートナーとして、個人商店にとって代わったチェーンストア。総合スーパーから専門店チェーンまで、大型店舗や複合店舗を積極的に出店することで、バブル後も集客を確保してきた。しかし、戦略を誤ればリスクも大きく、退出を余儀なくされたプレーヤーも少なくない。日本チェーンストア協会の販売統計によると、2005年の総販売額は14兆1756億円で、1997年の16兆8635億円をピークに減少傾向にある(図1)。デフレ経済の影響で客単価の下落があったとみられるが、会員企業数が減る一方で、店舗面積は拡大しており、出店戦略を通じて、いわゆる"勝ち組"が勢いに乗って市場でのプレゼンスを高めていることがみてとれる。

図1 チェーンストアの規模

一方、「ハレの商品」を引き受けてきた百貨店。衣料品や家庭用品(家具・家電)などはデフレや大型専門店などの影響で依然厳しいが、景気回復を反映して持ち直しの兆しがみられる。とはいっても、これは10大都市での話。日本百貨店協会によると、2006年の売上高は、全国ベースで7兆7700億円(図2)。10大都市は4兆9749億円で、前年実績を6600億円上回ったのに対し、地方は2兆7950億円と、7400億円近く下回った。大都市と地方の所得格差が、背景にあるとも考えられる。しかし、本来のきめ細かな顧客対応力を高める取り組みが行われてきたのも事実。2003年に同協会主催による「百貨店プロセールス資格制度」をスタートさせ、これまでに8522人の有資格者が誕生している。地域の経済格差といった要因はともかく、他業態に打ち勝つため、ステータス回復への努力が続けられているのは間違いない。

図2 最近の百貨店売上高

多様化する消費行動にピンポイントで対応

価格破壊の結果などによって主要なプレーヤーが交代する小売業だが、最近は経済的要因よりも生活スタイルの変化といった社会的要因で有力なプレーヤーとなってきている業態が目立つ。通信販売は古くからある業態だが、近年は安定的に売上高を伸ばしている。日本通信販売協会によると、2005年度の通信販売売上高は、前年度を3200億円上回り、過去最高の3兆3600億円に達したとみられる(図3)。対前年比2ケタの伸びとなったのは、1991年以来15年ぶり。従来からの商品ラインアップが豊富な総合通販業者に加え、商品を絞り込んだワンカテゴリー業者が専門性を生かしたビジネスを展開することにより、業界を活性化し、新たな客層を掴んでいることも、好調の一因。比較的容易に、消費者の選択肢を広げられるのが既存プレーヤーとの違いだ。

図3 通信販売売上高

同様に、消費者の情報環境が整備されたことで、よりピンポイントの顧客開拓が可能になったのが、インターネット販売などの電子商取引。経済産業省などが行った「2005年度電子商取引に関する市場調査」によると、B2C(消費者向け)電子商取引の市場規模は3兆5000億円(図4)。米国に比べ、まだ規模は小さいものの着実に拡大している。デジタルコンテンツ配信や旅行・宿泊分野のように、物販中心の米国とは異なる経過で普及している。また、若年女性を中心とした衣料・アクセサリー分野のように、企業規模にかかわらず独自性を打ち出した「オンリーワン商品」などが人気となっているのが特徴だ。富士通総研の「インターネットショッピング2006調査報告書」では、1回当たりの買い物金額は9068円と小額化しているものの、年間の利用回数は11.4回と増加しており、より身近なショッピングとして定着しているようだ。

図4 日米のBtoC電子商取引市場規模

ネットショッピングのようなバーチャルではなく、リアルの世界で消費者への存在感を高めているのがコンビニエンスストア。2006年の売上高は、前年比0.6%増の7兆2651億円。客単価は減少気味だが、客数は増加しており、内閣府による「小売店舗等に関する世論調査」(2005年5月)では、男性を中心に「必要だと思う」との回答が56.8%を占める。従来は高齢者があまり必要性を感じていなかった面もあるが、品揃えのほか、買い物カートや車いす用レジの導入といった施策を各社が打ち出している。また、高齢者の利便性を高めるため、コンビニの出店を認めるため、用途地域制限を見直す自治体も出ている。

また、リアルの世界であらためて注目されているのが駅構内商業スペース、いわゆる「駅ナカ」だ。2006年12月にgooリサーチが行った調査によると、「月1回以上利用」の人が60%を超え、「週1回以上利用」も18.3%に上っている。今後利用したい店舗については、ドラッグストア(32.60%)や惣菜店(18.36%)、レンタルビデオ店(16.62%)、家電量販店(12.88%)などが多く、内容的にも幅広い(図5)。

図5 駅ナカで今後利用したい店舗

サービスの充実やアイデア次第だが、消費者の購買行動に関する意識は多様化しており、新たな顧客開拓が見込めるフィールドが、そこかしこに存在するのは間違いない。

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