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高齢者の再雇用

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他国よりも多い日本の働く高齢者

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年金受給年齢の段階的引き上げ、全事業所への高年齢者雇用確保措置の義務付けなど、高齢者と仕事を取り巻く環境が近年大きく変わっている。こうしたなか、団塊の世代の数百万人が定年退職を迎える「2007年問題」が顕在化した。とはいえ、大多数が定年を迎える60歳はまだまだ気力・体力ともに充実しており、"現役"を続けたいと望む人も多い。
日本の高齢者の働く意欲というのはどの程度なのだろうか。60歳以上の高齢者の就労状況をみると、就業者数は一貫して増加傾向にあり、2006年には791万人と、前年より9万人増加している(図1)。年齢別でも、60〜64歳で396万人、65〜69歳で223万人、70歳以上で172万人が就業しており、特に高年齢層での増加傾向が著しい。また有効求人倍率も上昇傾向にあり、65歳以上では1倍を超えている。

図1 高齢者の就業者数と有効求人倍率

厚生労働省の「高年齢者就業実態調査」(2004年)によると、就業形態としては、雇用者として企業に勤める比率が高い。なかでも、1日の勤務時間が短い、勤務日数が少ないなどの短時間勤務が60〜64歳で男性31.6%・女性56.6%、65〜69歳で同47.9%・61.3%と、男性より女性、低年齢層より高年齢層で高くなっている。

国際的にみると、日本の高齢者の就労状況はどの程度なのか。OECD調べによると、2004年の65歳以上男性の労働力率は、日本は29.0%だが、アメリカ19.0%、イギリス8.8%、ドイツ4.5%、フランス1.8%と大きな差がある。やはり、他国と比べても仕事に対する日本人の意欲は高い。
では、仕事を継続するのにはどういった理由があるのだろうか。前出の厚生労働省調査によると、高齢者の就業理由として最も多いのが「生活維持のため」で、男性75.0%、女性57.9%にのぼった(図2)。「生活水準向上」「その他経済的理由」と合わせると、男性では8割弱となる。

図2 高齢者の主な就業理由

これを年齢別にみると、経済的な理由から就業を継続している人の比率は年齢層が上がるにつれて減少し、その一方で「健康上の理由」「生きがい、社会参加」が増えている。男女別では、女性のほうが「頼まれた、時間に余裕がある」「生きがい、社会参加」の比率が男性よりも高くなっているのも特徴的といえよう。
経済的な理由から仕事を継続する高齢者が多い要因の一つには、厚生年金の支給開始年齢の段階的引き上げにより空白期間が生じるほか、給付水準の引き下げなどで経済的な不安が増大していることが挙げられよう。

これに対し、2006年4月より改正高年齢者雇用安定法が施行され、最低でも年金支給開始年齢までの雇用確保措置を導入することが各企業に義務付けられた。厚生労働省の2006年1月時点の調査では、93.6%の企業で継続雇用制度を導入するとし、定年廃止(0.5%)や定年引き上げ(5.9%)を大きく上回った。

団塊世代の退職に懸念を感じる企業

前出の高齢者の就業に関する厚生労働省調査では、「いつまでも働きたい」と考える人が男性35.2%・女性28.4%にのぼるなど、仕事の継続に意欲的な高齢者は少なくない。では、企業側は高齢者の雇用についてどのように考えているのか。

同調査では、50.5%の企業で60歳以上の労働者を雇用しており、今後2年ほどの間に60歳以上の労働者の雇用を「増やす予定がある」10.9%、「増やさない予定」36.0%、「未定」51.1%だった(図3)。今後の予定を企業規模別にみると、規模が大きいほど「増やす」とする比率が高く、従業員数1000人以上では27.1%が「増やす」としている。

図3 60歳以上の労働者の雇用予定(事業所の規模別)

高齢者雇用の裏には、団塊世代の大量退職を控えて、専門知識や技術を有する人材を確保しておきたいという事情もあるようだ。内閣府が2005年に実施した「高齢者の社会参加の促進に関するアンケート調査(企業調査)」によると、団塊の世代の退職により影響がある分野として、「管理・指導者層の確保への懸念」「専門・技術者層の確保への懸念」「技術・技能の伝承」を挙げる企業がそれぞれ56.1%、53.5%、46.1%にのぼった(多少ある・困難化する、を含む(図4)。つまり、バブル崩壊後の景気後退局面での採用抑制などもあり、次世代への技術や技能の伝承や人材育成が十分に行われていなかったり、間に合わなかったということが少なからずあるということだ。

図4 「団塊の世代」の退職による影響

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高齢者は、若年層や壮年層に比べて体力的に劣るうえ、その個人差も大きい。また、若年層に比べて給与も相対的に高くなる。こうしたことから、高齢者の雇用に二の足を踏む企業も少なくないだろう。だが、高齢者の経験に裏打ちされた知識や技術・技能は何ものにも替えがたい貴重なもの。少子化が進む中、企業でも働く意欲のある高齢者を活用するシステム構築が求められよう。

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