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盛んな企業研修と能力開発

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「学ぶ」

人材育成に熱心な企業ほど利益が上がる

少子高齢化が加速する一方で、日本の労働人口は1998年の6793万人をピークに減少の一途をたどっている。終身雇用や年功序列制の崩壊、団塊世代の大量退職、国際競争の激化など、さまざまな変化の波にさらされるビジネス界。限られた労働力でこれまで以上の経済発展を遂げていくためには、労働者一人一人の質を向上させていくことが鍵となる。そのため、最近では企業研修や人材育成に積極的な企業が増えてきた。

厚生労働省による「能力開発基本調査」の2005年度調査によると、過去数年の間に人材育成費を増やした企業のうち、売上高が増加している企業の割合は51.2%と半数以上を占めている(図1)。つまり、企業研修や能力開発に積極的な企業ほど、業績がアップする傾向が強いということだ。「能力開発責任主体の方針」という問いに対しても、「能力開発は企業の責任」と答えた企業が66.8%にのぼったことから、社員の能力開発が企業にとっていかに重要かということを痛感している企業は多いようだ。

図1 人材投資の増減と売上高

一方、社員側も能力開発に対する積極的な態度がうかがえる。過去1年間に自己啓発を行った正社員にその目的を尋ねたところ、「現在の仕事に必要な知識・能力を身につけるため」が79.3%、「将来の仕事やキャリアアップのため」が53.4%など、大半が仕事にとってプラスになる実戦的な知識獲得を目指して、積極的に時間を活用していることがわかる(図2)。

図2 自己啓発の目的

人気のeラーニング、世界的には出遅れ

企業研修の中でも最近特に急増しているのが、インターネットを利用した個別教育、いわゆる「eラーニング」だ。企業研修といえば、以前はグループでの集団教育が主流だった。しかしeラーニングの場合は、より個人の都合や習得レベルに合わせて研修が受けられること、会場費などの経費を抑えられることなどのメリットがあり、ITインフラの整備と共に企業内で急速に普及。2002年度の「情報通信白書」によると、2006年には5年前の7倍となる1984億円市場になると予測している(図3)。

図3 eラーニング市場規模予測

gooリサーチが2005年に行った「ビジネスにおけるeラーニング利用に関する調査」によると、「eラーニングを利用したことがある」と答えた人は26.0%と、2年前の前回調査(20.3%)よりも増えている。また、eラーニングの受講費用についても、「自己負担」と答えた人(前回44.1%→18.3%)は激減し、会社が全額負担と答えた人の割合が(前回35.8%→58.3%)大幅に増えている。さらに、受講目的が前回調査でトップだった「業務上必要な知識、スキルを身につけるため」(前回54.4%→53.1%)と「社内研修・育成の一環」(前回52.6%→60.8%)と順位が逆転したことからも、eラーニングを人材育成の一貫として積極的に取り入れている企業の姿が見えてくる。

しかし、世界200カ国の政治経済を分析しているエコノミスト・インテリジェント・ユニット(EIU)が2003年に発表した「eラーニング世界ランキング」をみると、日本の世界ランクは23位と大きく出遅れている。eラーニングが最も普及しているのはスウェーデンで、次いでカナダ、アメリカと欧米諸国がトップ3を占めているが、5位に韓国、6位にシンガポール、16位に台湾にランクされていることから、アジアでもeラーニングが広く普及しているのがわかる。日本のeラーニングはまだ始まったばかりだが、企業研修の一環として、eラーニングが当たり前になる日は近いかもしれない。

欲しいのは「即戦力」より「長期的人材」

企業研修や社員の能力開発が進む理由は何だろうか。企業研修というと以前は、「即戦力となる人材の育成」というイメージが強かったが、最近は少し変化が起きているようだ。

(社)日本経営協会の「人材白書2007」によると、組織における人材開発の目的で最も多かったのが「長期的人材の育成」で71.9%を占めている。次いで「管理職層の能力向上」が64.8%、「若手社員の能力向上」が61.0%、と続き、「即戦力の育成」の27.3%をダブルスコアで上回っている。このことから、団塊世代の退職や少子化が急速に進む中で企業が生き残っていくためには、社員の即戦力化よりもむしろ社員に長く根付いてもらうことが重要だと考えていることがわかる(図4)。

図4 人材開発についての組織の目的

重点的に開発したいのは「中間管理職」で、6割近い。また、社員に修得・強化して欲しいと考えているのは「マネジメント能力」(70.8%)と圧倒的なトップを占めている。このことから各企業は、業績を左右する社内のチームワークをまとめるリーダーの育成が急務であり、管理職の力不足を感じているといえそうだ。また、「業務に関する専門能力」「法務知識」「プレゼンテーション能力」などの専門業務能力が前回調査より伸びており、専門能力の向上とともに、仕事をよりスムーズにするためのビジネススキルも磨いてほしいという企業の意向がみえてくる(図5)。

図5 人材開発で社員に修得・強化を求める能力・技能・意識

少子化・国際化社会で生き残るためには、人材の確保と能力開発をどう進めていくのか。企業研修の重要性は今後ますます高まりそうだ。

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