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どこまで続く?マンションブーム

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「住む」

マンション需要増につながるライフスタイルの変化

かつて、「家」といえば、戸建てを意味した。賃貸のアパートやマンションにはじまり、徐々に広い家に住み替える「住宅すごろく」が理想とされた。「上がり」は郊外の庭付き一戸建てだ。今、そのすごろくが大きく様変わりしつつある。マンションを「上がり」にする人が増えているのだ。

まず注目すべきは、シニア世代の動向だ。地価下落により、都心部のマンションが割安になったことで、それまで郊外の一戸建て住宅に住んでいた団塊世代以降のシニア夫婦が、住宅ローンを完済、あるいは住宅を売却するとともに、利便性の高い都心のマンションに移るケースが多く見られる。また、子供のいない共働き夫婦が、職場に近いマンションを選んだり、独身者、特に独身女性が自分一人で住むためのマンションを「購入」したりする例も増えているという。

これらの要因の一つに、ライフスタイルの変化が挙げられるだろう。核家族化や晩婚化などにより、郊外の一戸建てに住むことに魅力を感じない人が増えているのだ。

読売新聞とNTTレゾナントが共同で実施した調査によると、マンションに住みたいという人は、「管理が楽」(70.0%)、「セキュリティーが充実している」(64.3%)、「周辺の便利な住環境が選びやすいから」(60.0%)などを支持の理由に挙げている(図1)。

図1 マンションを選んだ理由

地価下落で、都心のマンションが手ごろに

特に都心部でマンション人気が高まっている最大の理由は、ここ数年、住宅地地価が下落傾向にあり、手ごろな価格で購入できるようになったことだ(図2)。

図2 マンション価格の年収倍率の推移

東京・名古屋・大阪を中心とするいわゆる三大都市圏のほぼすべての地点で、収益性の高い商業地域を中心に上昇地点が見られるが、地方圏では、その幅は縮小しているものの、引き続き下落している(表)。

表 地域別対前年変動率

2000年から2004年は、都心部などでマンションの供給が増加し、「第7次マンションブーム」とも呼ばれた。その要因は、ビルや工場、倉庫などを所有していた企業が、経営環境が厳しいことや減損会計の適用を控えているといった理由により、土地を売却する例が急増したことにある(図3)。

図3 1企業当たりの土地取得等の状況の推移(薄価)

多くの場合、跡地にはマンションが建設された。特に、東京の都心に隣接する湾岸地域には、大規模かつ超高層(いわゆるタワー)物件が大量に供給された。東京カンテイの調査によると、中央、港、江東、品川のいわゆる「湾岸4区」の新築マンション分譲戸数は、2000年の9762戸に対して、2004年は1万4491戸と、1.4倍以上に急増している。激しい新築マンション供給競争は、当時、「湾岸戦争」ともいわれた。

2005年以降は、その競争も落ちついた感がある。(株)不動産経済研究所によれば、首都圏の発売戸数は1999年から連続して8万戸以上となっていたが、2006年は、7万4463戸となった。内訳をみると、都区部23.8%減、都下21.8%減、神奈川14.0%減と、それぞれ大きく減少している(図4)。

図4 首都圏のマンション販売戸数推移

供給数の減少は、人気の低迷を表すものではない。むしろ実情はその逆だ。というのも、デベロッパーの多くが、相場の上昇を見越して、供給を先送りする「売り惜しみ」「売り渋り」を行っているからだ。2007年における発売見込みは、全国で16.4万戸と、2006年に比べて約0.81万戸、5.2%増の見込みだという。首都圏は8.2万戸(10.1%増)と8万戸台を回復する見込みだ。すでに、事実上の値上げを行うケースも出てきている。地価上昇前の相場である「旧価格」に対し、「新価格」という言葉も登場している。

消費者視点が人気継続の鍵に

「平成18年(2006年)地価公示」によると、大都市の都心部を中心に地価は持ち直しの動きが見られる。また、銀行では、住宅ローン金利を引き上げる傾向も見られる。地価・金利上昇を目前に控えた「駆け込み需要」もピークになるだろう。だが、前述したように販売の先送りをし、値上げをもくろむようでは、むろん消費者の購入意欲は冷え込むだろう。これまでの「マンションブーム」から「マンション不況」のサイクルを繰り返すことにもなりかねない。その点では、今後消費者に「選ばれるマンション」「選ばれないマンション」に二極分化するのではないだろうか。消費者が「買いたい」「買える」と思える物件をどれだけ供給できるかが、マンション人気を維持する鍵になる。

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