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国際化する日本の食卓と食の安全

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「食べる」

農業従事者の減少と高齢化が進む

改めて説明するまでもなく、ここ数十年にわたって日本の産業構造は大きく変化した。第一次産業の占める割合は年々減少し、GDP(国内総生産)に対する比率も1%台に落ち込んでいる。

それと歩調を合わせるように、農業従事者の数も減少を続けてきた。農林水産省の調査によれば、基幹的農業従事者(農業人口のうち、主に農業を仕事としている者)の数は、1970年には700万人を超えていたが、2005年には約3分の1の224万人に減(図1)。もっとも、1990年後半以降、減少傾向には歯止めがかかっており、2005年には久々に前年比約4万人増を記録している。

図1 基幹的農業従事者

新規に農業に就く者の数も増加傾向をみせており、1990年に1万5700人、1995年に4万8000人であったものが、ここ2000年以降は8万人前後で推移。ただ、その内訳をみると、39歳以下が約1.5割に過ぎず、40〜64歳が約5割、65歳以上が約3.5割であり、40歳以上が大半を占めている。

農業従事者に関して大きな問題となっているのは急速な高齢化だ。2005年時点で、65歳以上の基幹的農業従事者は約129万人で、全体の57%にも達している。

また、耕地面積は、1961年にピークの609万ヘクタールに達して以後は、微減を続けている。2005年は470万ヘクタール。内訳は、田と畑がほぼ半々だ。

農林水産省は、2015年における基幹的農業従事者を146万人、65歳以上の比率を57%とし、耕地面積は450万ヘクタールを目標としている。こうした数字から、今後は少ない人数で広い面積を管理する集約的な農業経営が進められていくと思われる。

食料自給率は年々低下の一方

日本の第1次産業の弱体化は、食料自給率の低さにつながっている。品目別にみると、主な食品で8割以上を自給しているのは、コメ、みかん、芋類、卵など、一部の食料に限られている。

穀物の自給率は1960年に82%だったものが、2005年には28%にまで低下。これは、OECD加盟30カ国中28番目の数字である。特に、小麦は14%、大豆は5%と、その大半を輸入に頼っている。

それでは、食品全体の自給率はどうなっているか。生産額ベースでみると、1960年度に93%あった自給率は、2005年度には69%に低下してしまった。カロリーベースでみても、同時期に79%から40%に低下している(図2)。食料自給率が低下した最も大きな原因は、食生活の変化だろう。主食を例にとってみると、米の消費量が減り、パンやパスタを食べる機会が増えたことで、小麦の輸入量が増えたわけだ。また、肉類や食用油の消費が増大したことで、輸入肉や輸入大豆が必要とされてきたのである。

図2 日本の食料自給率

だが、食糧自給率の低下は、非常に大きな危険をはらんでいるといっても過言ではない。輸入先の国において自然災害や人口爆発が起きた場合、当然自国の消費を優先するだろうから、これまでどおり輸入できなくなる可能性があるためだ。そうした事態に備えて、遅ればせながら政府は2005年に新しい「食料・農業・農村基本計画」を策定。2015年度における食料自給率として、カロリーベースで45%、生産額ベースで76%を目標としている。

食の安全に対する意識は高い

農産物の輸入は1960年以降増加の一途をたどり、財務省の「貿易統計」によれば、2005年には4兆2000億円あまりに達した。2000〜2002年には減少傾向もみせたが、2003年以降は再び年4〜5%の伸びをみせている。一方、農産物の輸出額は、2005年で1800億円弱に過ぎない。農産物の輸入先は、中国、アメリカ、カナダなどが挙げられる。冷凍野菜を例にとると、2005年の輸入額は、中国からが500億円、アメリカからが300億円。この2国だけで、冷凍野菜全体の輸入額の8割を占めている(図3)。

図3 冷凍野菜品目別・国別輸入高(2005年)

こうした輸入食料品というと、頭に浮かぶのが安全性の問題である。現に、中国産野菜の残留農薬、米国産牛肉の危険部位混入事件など、輸入食品にまつわる問題はあとを絶たない。

こうした食の安全に関する問題に、一般の国民はどのように考えているのか。2006年夏の米国産牛肉輸入再開を前にして、gooリサーチと読売新聞社が共同で行ったアンケート調査がある。それによると、牛肉輸入再開後に「気にせず食べる」は6.1%に過ぎず、「少し気になるが食べてもよい」は17.1%にとどまった。一方、「絶対に食べたくない」が20.4%、「できるだけ食べたくない」が40.2%。食べたくないと答えた人が全体の6割に達している(図4-1)。

また、外食や加工食品に原産地表示を義務付けるかどうか尋ねた質問に対しては、66.9%もの人が「義務付けた方がよい」と答えている。「どちらかといえば」を含めると、95.8%という圧倒的な比率である(図4-2)。

図4-1 輸入が再開されたら、米国産牛肉を食べることについて、どう思いますか 図4-2 外食や加工食品は、原産地表示を義務づけた方がよいと思いますか

輸入食品にかかわる問題が続出するなか、食の安全に対する国民の意識はこれまでになく高まっているといえよう。

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