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海外ビジネスに関するアンケート

2007/04/24共同調査 [働く]ビジネス・経済 データストアあり

中国経営者アンケート−人件費上昇「世界の工場」魅力低下

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gooリサーチ と 日刊工業新聞 による共同企画調査

日刊工業新聞 2007年4月11日 ネットリサーチ

gooリサーチと日刊工業新聞による共同企画調査<第30弾>

海外ビジネスに関するアンケート

~中国経営者アンケート−人件費上昇「世界の工場」魅力低下~

中国の温家宝首相が11日に来日し、安倍晋三首相らと会談する。中国の国家首脳の来日は00年10月の朱鎔基首相以来。今回の来日が"戦略的互恵関係"とする日中関係の構築に向けて大きく前進することが期待されている。そこで中国ビジネスについて、日刊工業新聞社はNTTレゾナントと共同で「gooリサーチ」を活用し、中国でビジネスを展開する全国の経営者にネットアンケートを実施した(回答者は118人、3月下旬に実施)。中国の経営上の課題やリスク、中国経済の今後について日本の経営者がどのような見解を持っているのかを探った。

調査結果について

まず中国ビジネスの課題を聞いたところ「人材の育成」が半数を超え、次いで「知的財産権の侵害」「為替リスク」「人件費の上昇」「中国市場での販売シェアの拡大」がいずれも3割以上を超えた。

特に高成長を続ける中国の労働者の賃金はここ数年、毎年2ケタ上昇している。加えて人材不足も目立ち始めた。沿海地域に立地し、大量の労働者を使い、できるだけコストを抑えたい労働集約型産業の企業にとって労務管理は深刻な問題となっている。賃金上昇は経済成長に伴う中国経済を背景に、今後も長期にわたり避けられない。

人材に関連して「労働契約法の行方」を課題にあげる回答者が2割近くを占めた。経済成長とともに労働者の権利意識が高まり、労働争議が増加傾向にある。同法の施行時期は明らかでないが、労働者権利の保護に力点を置いた同法の制定は問題視されているようだ。

中国ビジネスの課題は?のグラフ

こうした人件費や土地取得価格など年々高まるコスト増に日本企業はどう対処しているのか。「生産性の向上」や「現地調達率の向上」と、事業プロセスの見直しで乗り切ろうとしている回答が6割。一方、「内陸など現状よりも人件費の安い地域への移転」「チャイナプラスワンを検討」は3割強だった。

人件費などコスト上昇にどう対処していますか。のグラフ

「チャイナプラスワンを検討」と回答した25人に候補地を聞くと、「ベトナム」(8人)を筆頭に「タイ」(6人)、「インド」(5人)が続いた。チャイナプラスワンとしての「ベトナム」人気がここでもうかがえる。

06年からスタートした「第11次5カ年計画」は、投資や輸出主導による成長から、持続可能な成長に向けた政策転換を掲げている。中国政府は3月の全国人民代表大会(全人代)で外資優遇税制を撤廃する「企業所得税法」(法人税に相当)を採択し、外国企業と中国企業の法人税率を25%に統一した。外資誘致でもハイテク産業や環境配慮、研究開発分野を優遇する外資選別の動きが鮮明になっている。

安価で豊富な労働力を求めた「世界の工場」としての中国の魅力が低下する中で、今後2―3年先の中国投資について聞いたところ「積極的に行う」は3割にとどまり、「様子をみる」が6割を超えた。

中国投資を今後も積極的に行いますか。のグラフ

さらに今後の投資分野については「新拠点を設け現地体制を増強」が半数を超え、「拠点を再編、経営を効率化」が3割で、両者で8割を占めた。いずれにせよ、中国ビジネスでの勝ち組を狙い、体制強化に取り組んでいる。

今後どの分野で投資を考えていますか。のグラフ

今後の中国経済の見通しについて、自由に記入してもらった。今後の中国投資で6割を占めた「様子見」と同様に、「不透明」とする意見が目立った。そのほかは先行きに対しプラス・マイナスに意見が分かれた。プラスは「上海万博以降はある程度の調整期間が続くものの、インフラの整備が確実に行われるので成長する」「ハイリスクがつきまとうが、もはや世界の製造業は中国なくして成り立たない」と、従来のような高成長は見込めないものの、成長は持続すると見る。

一方、マイナスは「格差がいま以上に広がり、バブル崩壊の可能性が高い」「人件費を含め、かなり物価が上がると思われるので撤退を考えている」「環境問題などボトルネックの顕在化により踊り場を迎える」「景気ががた落ちし、中国発の世界恐慌が起きるのではないか」など、懸念する意見も少なくない。

《識者に聞く/丸紅経済研究所所長・柴田明夫氏》

温家宝首相の来日を機に、日中の経済関係や中国ビジネス、さらに中国経済がどのように変わると識者は見ているのか。柴田明夫丸紅経済研究所所長に聞いた。

―日中の首脳会談に期待するものは。

中国の最大の課題は、循環型の持続可能な経済へ、いかに移行するかだ。そのカギとなる環境・省エネ分野で日本が協力できる。安倍首相が昨年の訪中で打ち出した戦略的互恵関係だが、目先の短期的な時間軸でみるのではなく、10年、20年先を見越した日中双方に利益となる協力が具体的に打ち出せるかだ。

―人件費の上昇が日本企業の中国ビジネスを直撃しています。

コストが上がるのは当然。中国は先端分野を取り入れ、産業の高度化を図ろうとしている。環境に負荷のかかる製造分野からサービス産業に構造転換し、雇用の吸収を目指している。低賃金をあてにした中国での展開はもう難しい。企業は技術を高度化させるか、賃金の安い内陸部に行くか、脱中国しかない。

―中国経済の見通しは。

中国はこれまで高い成長で農業問題、格差問題、環境問題などの中国リスクを包み隠すことができた。しかし量的な成長が節目を迎えると、リスクは顕在化してくる。

リスクが顕在化すれば国際的な影響が大きく、ソフトランディングしていかざるを得ない。中国政府もソフトランディングに向けて産業構造の転換、進出企業の絞り込みをしている。リスクをコントロールする力はあると思う。

<調査概要>

  • 実施期間: 2007/03/22~2007/03/26
  • 有効回答数: 118
NTTコム リサーチは、平成24年10月1日にエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社からNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社へ事業譲渡され、平成25年12月9日にgooリサーチより名称変更いたしました。gooリサーチの調査結果(共同調査含む)等についてはこちらまでお問合せください。

この調査結果の集計結果などを無料にて提供しています。

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